#2
先ほど、女性看護師達に「医療ミスを犯しては話にならない!」と言われていたが、僕は「医療ミス」いう言葉に敏感だ。
実際に僕はそれを犯してしまったことがあるから。
ここからはその話を少し悩ましく、以前も綴らせていただいたが(注・下記の「短編はこちらから」というところで読めるはず。)、今回は大まかに2回に分けて綴らせてもらうとしよう――――。
†
その話は結構前に遡る。
研修医期間を終え、配属が決まった時のこと。
僕はかつては外科か内科志望であったが、精神科医として3年間務めていた。
僕は様々な科の知識とかはある程度のことは頭に入っていたが、実際にはあまり役に立たなかったような気がしたような……。
まぁ、精神科は精神障害を持った患者はもちろんのこと、アルツハイマー型認知症の患者などを相手にしており、凄く気を遣うし、医者の神経をとてつもなくすり減らされるため、ある意味疲れる。
さらには、夜勤明けや休みでもって問わず、「人手不足だから」という理由で休日出勤をしたりするため、オフがない状態が続くため、離職や異動を希望する者があとを絶たなかったような気がした。
内心、僕も心が折れかけたが、「石の上にも三年」という諺があるが、そこまでなんとか精神力を持っていた自分が凄いと感じている。
また、患者とのカウンセリングは意外と興味深いことがあり、面白いということが印象的だったが――――。
これで一応は僕の過去話の前編に当たる話を終えるとする。
2016/11/01 本投稿