#28
【作者より】
久しぶりの更新です。
いつもよりかなり短いので、読み応えはないのですが、ご覧いただけると幸いです。
――――伝えることができずに現世に戻してしまったことに。
「そう言えば、別の名前も告げるのも忘れていた……」
僕は回転椅子の背もたれに身を委ね、後悔していた。
「そろそろ麻酔が切れる頃だから、口調とかの変化に気がついてしまったらどうしようもない……」
タブレット端末の画面に映る友梨奈さんの瞳がゆっくりと開かれた。
それを見た彼女の家族や親戚が声をあげている。
「オイ! 女の子が目を覚ましたぞ!」
「本当? 先生を呼ばなきゃ!」
「よかった……よかったよ!」
彼女は嬉し泣きをしている身内に対してニコリと微笑むしか方法がなかったらしいかった。
医者や看護師に触診などを行い、ナースコールの位置を教えてもらい家族だけが残った。
†
これからがいけない展開になりそうな予感がする……というかもうすでにその方向に突き進んでいるような気がするのは気のせいではなかったようだ。
「口調が変わっていた!」
僕はそこまで「お嬢様口調」に拘って設定したわけではない。
ここまで忠実な話し方になっているとは思わなかったのだ。
「そ、それはそれでいいような気が……悪役令嬢ならばそれぐらいがちょうどいい」
僕は焦りながら端末に視線を向けると、映像は進んでいるのは事実。
しかし、時はすでに遅し……。
今頃、友梨奈さんは「一体全体、ジャスパー先生は私に何を吹き込んだの!?」と思われているかもしれない。
もし彼女が1人になったタイミングを見計らって話をしなければならないと判断した。
次回の更新は未定です。
2017/07/18 本投稿




