カラスvs私
縁側でひなたぼっこしてたら、大変な事が起きたの。
――小石様の大切にしてたかんざしが、カラスに取られちゃったのよ。ホント、カラスって光り物好きよね?
オマケにカラスが私を煽るし。
小石様のかんざし返しなさいよ!刑部様が小石様に贈った特別なかんざしなのよ?大切なかんざしなのよ。アンタ最低ね?
ギロリと私はカラスを見据える。
この代償は高くつくわよ?猫だからって甘くみないで欲しい。
きっちり報復はしないといけないわね?一体女心を何だと思ってるのかしら。
「月耀?!待って、烏は危険だわ」
小石様が私を止める声を振り切ると、カラスに戦いを挑んだ。
私がカラスを執拗に追いかけ回し追い詰める。
追い詰められたカラスも負けじと、嘴で攻撃をする。
何とか攻撃をかわすと、猫パンチを繰り広げる。
カラスが空を飛んでかわしたり、私が馬屋の屋根に登ったり。
「……月耀、今日はすごい獲物を捕まえたのう」
刑部様がドン引きしてました。
ええ、執念で捕まえました。勿論、スタッフではなく私がおいしくいただきました。
――後に女中達や庭師の間で語り草になったらしいです。
補足説明
何とかかんざしは取り返しましたが、勿論小石様には怒られました。理由は烏に戦いを挑んだせいです。