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拉致

俺が気を失って、どのくらい時間が経っただろう?

俺は見知らない部屋のベットで寝ていた。

「ここどこだ?」

どこかに監禁されたのか?でも手錠などで手は縛られてないし、ベットから起き上がってドアの前まで行ってドアノブを回すと外に出れた、部屋には鍵もかかってない。

どう言うことだろう?

とりあえず階段を降りて玄関まで行くが、中は普通の家って感じで他と違うのがより気味が悪い。

玄関を開けて外の景色を見ると、そこには海が見えた。

海の近くまで行くと崖があって、脱出が不可能だと直ぐに分かった。

その内視界が悪くなる。

「なんだ?」

薄ピンク色の霧が周囲を囲む。直ぐに息が苦しくなってさっきの家まで走った。

中に入るとまだ若干息苦しかったが、外のように霧があることはなかった。


暫く家にいることにした。

スマホはないし霧が少し家の中に入って来きたりしたが、少量だったので視界がぼやける程度と息が苦しくなるくらいだったが、冷蔵庫の中には食料と飲み物があったので生き延びるのには大丈夫そうだったが、犯人の狙いが分からない。

ただ、もう一つ部屋があった。

そこは書庫だった。

書庫の中には色んな本があったが、その殆どが犯罪心理の類だった。

自分の得意な類ではなかったが、好みではある。

なので時間潰しには、丁度良かった。

外に連絡手段がない上に外に出るとまた、あの霧に襲われれば結局死んでしまう。

俺に残された手段はここで本を読みながら、時間を潰すことにした。


やることがない、まあ本は面白くて読み進めてはいるが。家の中には時計もなければ何日過ぎているのかも分からない。

それにピンク色の霧で息苦しいのもあるし、その内自分が生きてるのかも分からなくなってきた。

夜は来るので一日目が過ぎたのは分かる。

ベットに向かい睡眠をとる。

息苦しさが続いて眠れないかと思ったが、ベットがふかふかで眠りにつけた。


それから何回の夜が来たのか分からなくなってきた。

本を読み続けて、少し経ったあとに急に壁のひび割れ、ホコリの動き、遠くの波の形まで見える。ようになった、それから家の中の周りの景色が急に色鮮やかな模様になって現れた。

「これは、なんだ?」

そう、確かに言ったがでも自分の声が聞こえない。

どんなに大声を出しても聞こえない、髪の毛を掻いても触っている実感もなかった。

それだけではなく、冷蔵庫から水を出して飲んでも味覚がなかったし食べ物の匂いを嗅いでも匂いはしなかった。

どう言うことだ?

そう思った瞬間、一気に周りの色の模様で溢れて意識が消えた。

自分に意識があるうちは自分の家族がどうなったかなど、色んなことを想像したが自分が今夢の中にいると信じた。

そして意識を失っているうちは、夢を見た。

自分の姿は俯瞰して見えた。

その姿は車椅子の乗って、目の色は真っ白で意識があるのかないのか分からない、そんな様子だった。これが夢だって分かるのにそれが覚める気配がない、果ての無い道を歩いている気分だった。


次に目が覚めたら、真っ白い天井があった。


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