第八話 スキル取得にも挑戦してみない?
ロック(転生者) 経験値 1274
職業 隠れ里の民
年齢 4
レベル 6
スキルポイント 6
Hp 480(180+300)
ⅯP 480(180+300)
力 450(150+300)
耐久力 450(150+300)
魔力 450(150+300)
魔耐力 450(150+300)
知性 450(150+300)
速さ 450(150+300)
運 5
装備 ミスリルダガー(攻撃力600)
レザーアーマー(防御力200)
攻撃力 2400(450+450+1500『拳撃強化Lv3』)
防御力 1100(450+450+200『レザーアーマー』)
魔法攻撃 900(450+450)
魔防力 900(450+450)
職業 里山の民
所持スキル 鑑定 マジックバック
HP強化(HP+300)ⅯP強化(ⅯP+300)
力強化Lv1(力+300)耐久力強化Lv1(耐久力+300)
魔力強化Lv1(魔力+300)魔耐力強化Lv1(魔耐力+300)
知性強化Lv1(知性+300)速さ強化Lv1(速さ+300)
斬撃強化Lv3(攻撃力+900)拳撃強化Lv3(攻撃力+1500)
これが今の俺のステータスだ。
4歳の子供にしては圧倒的だと、自分でも思う。
でも『里山の民』の力を最大限に発揮するには、もう少し準備が必要だ。
ファイナルクエストに、子供から始めるシナリオは無かったのだから。
なので、もう少し力をつけたい。
そう俺が思っていると。
「ロック。運動神経・スタミナ・身のこなし・反射神経・スタミナを鍛えるのに加えて、色々なスキル取得にも挑戦してみない?」
母さんが、そう聞いてきた。
「この近くに洞窟型ダンジョンがあるの。もちろん下級ダンジョンよ。ロックに適正があれば、アサシンとシーフのスキルを手に入れる事が出来ると思うけど、どうかしら? 挑戦してみる?」
スキルの取得方法は4つある。
1つは、職業により、レベルアップするだけで手に入るモノ。
剣士の斬撃強化などが、これに当たる。
1つは何かを繰り返す事により手に入るもの。
俺が素振りを繰り返して、斬撃強化を手に入れたのが、ソレだ。
しかし何回素振りしたら取得できるかは、職業によって違う。
1万回で取得できる職業もあれば1000万回必要な職業もある。
1つはスキル獲得の魔法書を手に入れる事。
スキルによって入手が簡単なモノもあればレアなモノもある。
最後の1つは、スキルポイントを消費して手に入れるモノ。
でも同じスキルでも、職業によって取得必要ポイントは違う。
例えば、力強化の取得に必要なポイントは、武闘家なら2。
なのに魔法使いは20も必要。
これが職業差だ。
もちろん魔力強化のスキルの取得必要ポイント数なら、逆となる。
ちなみに取得できるスキルポイントはレベルと同じ。
レベル10なら10ポイント、レベル50なら50ポイントだ。
そしてファイナルクエストのレベルの上限は99。
入手できるスキルポイントの最高値も99ポイントとなる。
つまり取得できるスキル数には限界がある。
スキルポイント9のスキルなら、11個しか取得できないワケだ。
だから、自分に必要なスキルは何か?
どうやったら効率よく強くなれるか?
努力で手に入るスキルを習得する為に、どのくらい時間をかけるか?
など、様々な事をシッカリ考え、計画的に入手する必要がある。
例えば魔法使いが、この世界で斬撃強化Lv1を取得しようと思ったら。
5年くらい素振りをしないと入手できないだろう。
でも魔法書で身体強化魔法を取得すれば一瞬で強くなれる。
どちらが効率よいか、馬鹿でも分かる。
そして職業『里山の民』の場合。
どんなスキルも1ポイント消費したら取得できる。
レベルをカンストさせたら99のスキルを入手できるワケだ。
スキルポイントを消費するだけで。
でも最強になるには、99個のスキルじゃ足りない。
だから訓練で手に入るスキルは、努力で手に入れてやるぜ。
というコトで俺は、母さんの問いかけに。
「うん、やる!」
やる気満々で、そう答えた。
それを聞くなり、父さんが言い出す。
「そうか。修行で手に入るスキルは出来るだけ取得しておいた方がイイし、そろそろダンジョンにチャレンジしてみるか」
こうして俺の初ダンジョントライが決まった。
家からトリウマに乗って30分。
そこが下級ダンジョンの場所だった。
ちなみにトリウマとは大きなダチョウみたいな乗り物だ。
山道だろうが悪路だろうが、時速100キロで駆け抜ける。
「ここは下級ダンジョンだから、出現モンスターのレベルは低い。ロックの修行に丁度良いだろう」
「うん!」
父さんの説明に、俺はコクンと頷く。
ファイナルクエストにはイベントダンジョンが存在する。
レアな武具、アイテム、スキルなどが手に入るダンジョンだ。
推奨レベルの差はあるけど、イベントダンジョンの規模は大きい。
対して、あちこち点在する様々な規模のダンジョン。
それが下級ダンジョンだ。
初心者冒険者用にプログラムしたから、出現モンスターのレベルが低い。
つまり今の俺にとって、丁度良いダンジョンだ。
「じゃあロック。まずは俺についてこい。とりあえずスキル『暗視』を取得出来るか試してみよう」
父さんはそう言うと、下級ダンジョンに足を踏み入れた。
このダンジョンは洞窟型。
つまり、かなり暗い。
普通なら松明や光の魔道具を使うトコだが、父さんは何も使ってない。
だから俺は、目を凝らして父さんの後を追う。
時々父さんが激しく動いてる。
と同時に上がる、聞きなれない唸り声。
たぶん父さんが、襲い掛かって来たモンスターを倒しているんだろう。
気配からして、そんなに強いモンスターじゃないと思う。
でも暗闇で何も見えない俺には恐怖でしかない。
だから必死に周囲に目を凝らし、気配を探っていると。
《スキル『暗視』を手に入れました》
アナウンスが脳内でそう告げ。
「あ」
急に俺の視界は開けたのだった。
2023オオネ サクヤⒸ