第七十七話 ウチとロックにぃは家族やもんな
10倍強化小通連と10倍強化金剛夜叉明王撃の呪符と融合練成すると。
神雷小通連
攻撃力 8000万
特殊能力 金剛夜叉明王の護り刀
というレア武器に変化した。
そして、特殊能力=金剛夜叉明王の護り刀とは。
刃と金剛夜叉明王撃によって、持ち主を自動的に守るモノ。
接近戦も遠距離攻撃も使いこなす、頼りになる相棒の誕生だ。
そして最後に顕妙連を10倍に強化すると。
《10倍強化顕妙連の、マジックバックに収納してある10倍強化極鬼包丁とを融合練成する事が出来ます》
またしてもアナウンスが教えてくれた。
俺がプログラムしたんだから、知ってたけど。
まあいいや、さっそく融合練成だ。
顕妙連・極
攻撃力 6000万
特殊能力 1里飛刃 神秘の泉
大通連村雨と神雷小通連に比べると、攻撃力は低めに感じる。
でも攻撃力6000万は、SS級どころかSSS級レベル。
世界中探しても、これより強い武器を装備している冒険者はいない。
……じゃないかな?
なんてジョークは置いといて。
顕妙連・極の、最高にヤバい能力は1里飛刃。
1里=4キロメートルも刃を飛ばす能力だ。
大通連村雨の千斬自在と違って、刃渡り4キロある刀と同じ。
振り回すと、4キロ内のモノ全てを両断するコトになってしまう。
やや使い難いが、切断距離は自由に設定できる。
攻撃だけを考えたら十分過ぎるほどチート武器だ。
加えて、HPとⅯPが毎秒1パーセント回復する能力。
常に装備しておかない理由は無い。
おっと、モカにコレを言っておかないと。
「モカ。小通連はマジックバックに収納するんじゃなくて、常に装備しておいた方がイイぞ。危険が迫ると勝手に鞘から抜け出してモカを守る行動をとるから。大嶽丸がそうだったろ?」
「せやな。小通連、かってに大嶽丸を守っとったわ。なら、さっそく」
モカは10倍強化小通連をマジックバッグから取り出すと、背中に装備する。
ここなら行動の邪魔にならないからだろう。
なら俺も背中に装備しておくか。
大通連村雨と顕妙連・極は左の腰に差して、右手に舜装の小手を装備する。
よし、これでダンジョン「鬼が島」でやるべきコトは終わりだ。
さて、次はドコを目指そうかな。
と、思ったら。
《スキル『鬼が島の覇者』がスキル『究極の忍者』の1部と融合。更に超強化スキルの影響によりスキル『鬼神』となりました》
アナウンスが今になって、そう告げた。
そういやそうだった。
超HP強化とか超力強化とかはSS級冒険者の為のスキル。
つまり限界突破Lv2を取得した後、取得できるスキルだ。
なのに超強化スキルがLv9=最高レベルの状態で限界突破Lv2を取得。
その影響によりスキル『鬼が島の覇者』が『鬼神』に進化したワケだ。
『鬼神』
HP・ⅯP・攻撃力・防御力+300万
力・耐久力・魔力・魔耐力・知性・速さ・運+200万
派生スキル『鬼神降し』
(毎秒1000ⅯPを消費して攻撃力・防御力・魔法攻撃・魔防力に+1億)
という凄まじい能力のスキルに。
なので。
ロック(転生者) 経験値 4億646万3781
職業 隠れ里の民
年齢 17
レベル 258
スキルポイント 258
HP 999999(3817740)
ⅯP 999999(3817740)
力 999999(2726450)
耐久力 999999(2726450)
魔力 999999(2726450)
魔耐力 999999(2736450)
知性 999999(2726450)
速さ 999999(2726450)
運 999999(2000002)
攻撃力 2億2571万9998
防御力 1億2199万9998
魔法攻撃 199万9998
魔防力 199万9998
装備
大通連村雨 (攻撃力2億2千万 千斬自在)
神雷小通連 (攻撃力8000万 明王の護り刀)
顕妙連・極 (攻撃力6000万 1里飛刃 神秘の泉)
真・闘鬼の究極鎧&舜装の小手(攻撃力・防御力 1億3千万)
取り出しの指輪
所持スキル
鑑定 マジックバック 限界突破Lv2
千里眼 存在把握 瞬間移動 自在疾走 認識不可能 完全分析
強手裏剣 爆水の術 火炎の術 轟雷の術
大威徳明王撃 不動明王撃 金剛夜叉明王撃。
甲賀の薬草の知識 分析 錬成 影渡り 五感強化 投擲玉
霊撃 鬼神 鬼神降し
超HP強化 Lv9 超ⅯP強化 Lv9
超力強化 Lv9 超耐久力強化 Lv9
超魔力強化 Lv9 超魔耐力強化 Lv9
超知性強化 Lv9 超速さ強化 Lv9
超斬撃強化 Lv9
超拳撃強化 Lv9 超蹴撃強化 Lv9
これが俺のステータスとなった。
ちなみに限界突破Lv2の効果はレベルの上限が9999になるコト。
そして力・耐久力・魔力・魔耐力・知性・速さの上限は999999となる。
だから殆どのステータスが999999に抑えられてしまってる。
本来なら、この3倍くらいあるのに。
これは早く限界突破Lv3を手に入れるべきかも。
まあ、攻撃力と防御力が異常に高いから、急ぐ必要ないかな。
でも、これからどうしよう?
やっぱり、さっさと限界突破Lv3を取得してしまうか?
それとも強力過ぎる攻撃力を使いこなす訓練をした方がイイか?
あるいは……。
などと俺が考えていると。
ゴゴゴゴゴゴゴ。
壁の一画が音を立てて開いた。
その奥に積み上げられているのは、金貨に宝石に様々な武具だ。
「な、なんでなん!? ウチの時は、こんなモン、出ぇへんかったのに!?」
と、大騒ぎのモカに、俺は説明する。
「スキル『鬼神』を手に入れた時だけ開く、隠し宝物庫だよ」
「そんなんズルいわ!」
むくれる顔も可愛いな。
ケドここは、笑顔にしてやるか。
「大丈夫、半分はモカのモンだから」
俺がそう言うと、モカはキョトンとした顔になる。
「へ? ロックにぃが大嶽丸を倒したんやさかい、ロックにぃのモンやん」
「俺とモカはパーティーだろ? なら山分けするのが普通なんじゃないか? それ以前に家族なんだから、半分こでイイだろ」
「そ、そうやな、ウチとロックにぃは家族やもんな」
うん、やっぱりモカは笑顔の方がイイな。
というコトで、俺とモカは財宝をキッチリ半分に分け。
それぞれのマジックバックに収納したのだった。
2023 オオネ サクヤⒸ