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   第二十四話  頭の中で何か聞こえた!





 ミニゲーム『薬草と毒草を探せ!』を開始してから一か月。

 俺とモカは、まだクリアできていなかった。


 もしも俺だけだったら、とっくに終わっていただろう。

 でもモカにもスキルを入手させるには、一緒にクリアする必要がある。

 だからモカのペースでゲームを進めた結果、まだ半分ってトコだ。


 しかし急がせる気はない。

 モカが楽しそうに探しているからだ。

 そして見つけた時、見ているコッチが幸せになる程イイ笑顔になる。

 なんか最強を目指すよりも楽しくなって来た。

 娘を育てる、ってこんな気持ちなんだろうか。


「ロック、あったよ!」


 あ、また輝くような笑顔が見れたぞ。

 うん、ジンワリと幸せがこみ上げて来る。

 これが「異世界でスローライフ」ってヤツか。

 あまり興味がないジャンルだったけど、これはこれで悪くないな。

 よし、もう少しこの生活を楽しむか。


 というコトで。

 結局ミニゲームをクリアするのに、かなりの日数をかけてしまった。

 そして老人に。


「全部見つけました」


 そう報告して、やっとでゲームクリア。


「こんなに長くかかった者は初めてだぞ」


 老人に呆れられてしまったが、ま、いっか。


《スキル『甲賀の薬草の知識』を手に入れました》


 おっと、いつも通りのアナウンスの声だ。

 さて、モカも入手できたのかな? と目をやると。


「頭の中で何か聞こえた!」


 モカが目を丸くしていた。


 鑑定してみると、スキルに『甲賀の薬草の知識』が記載されている。

 モカの職業は忍者だから取得できると思ってたけど上手くいったな。

 よし、ミニゲーム成功だ。

 もちろん俺も手に入れてる。


 ところで『甲賀の薬草の知識』だが、言葉通りのモノじゃない。

 甲賀とは、毒の扱いと諜報技術に優れた忍者。

 つまり薬草と毒草、薬と毒の製造・取り扱いに長けている。

 だから『甲賀の薬草の知識』によって手に入るのは、毒と薬の知識と技術だ。


 もちろん、隠しイベントだから、このスキルもチート級。

 エリクサーと同じ効果を発揮する「甲賀の特効薬」。

 S級モンスターを1滴で殺せる「甲賀の毒薬」。

 3分間、ステータスを3倍にする「甲賀の精力剤」。

 といった、超強力なアイテムだって作る事が出来るようになった。


 ま、他にも様々な薬や毒だって作れるようになったけど。

 でも甲賀の里での強化イベントは、これだけじゃない。

 先程の老人に。


「でも、せっかく来たのだから、甲賀の技も学びたいですね」


 こう言うと、別のイベントが発生する。


「そうか。なら入り口に×印がある家を訪ねてみるがいい」


 よし、フラグが立ったぞ。

 これで、その×がついた家に行けば強化イベントが始まるようになった。

 じゃあ、さっそく行ってみるか。


 まずは1番近い、×のついた家を訪ねる。

 入口を潜ると、1人の老人が部屋の中央に座っていた。

 ここで口にすべきキーワードは。


「伊賀より優れた攻撃法ってありますか?」


 だ。


「もちろんあるぞ」


 そう答える老人に。


「ご教授お願い致します」


 こう頼み込めば、ミニゲームスタートだ。

 もちろん1文字でも間違えば、このイベントは消滅する。


「よかろう」


 そして老人はそう言うと。


 ボン。


 いきなり無数の薬品が並んだテーブルが出現した。

 テーブルの幅は1メートルくらいで、長さは5メートルほど。

 その長いテーブルの上に並ぶのは、1000本を超える瓶。

 そして様々なサイズの計量スプーンと、陶器の器が並んでいる。

 老人は、そのテーブルの前に立つと。


「よく見ているように」


 そう言って瓶の中身を計量スプーンで測り、陶器の器に入れていく。

 そして5種類の瓶の中身を調合すると


「今、儂がやった通りに調合してみなさい」


 そう言って場所を開けた。

 ミニゲーム『調合に挑戦』の始まりだ。


 使った瓶は、既に元の場所に戻されている。

 計量スプーンは綺麗に拭き取られてから並べ直された。

 どの瓶から、どれくらい中身を取り出したのか。

 記憶力が試されるミニゲームだ。


 しかし、このゲームも俺がプログラムした。

 正解はしっかり覚えている。

 だから5つの瓶を1列に並べ5種類の計量スプーンを、その前に置くと。


「瓶の前に置いたスプーンで、瓶の中身を陶器の器に入れてもらえるかい?」


 俺はモカに、そう頼んだ。


「うん!」


 モカは俺が言った通りに、慎重に瓶から計量スプーンで中身を器に入れ。


「出来たよ!」


 満面の笑みを浮かべた。

 そして俺が、その器を差し出すと。


「正解だ」


 老人は、そう答え。


「では、次だ」


 今度は7つの瓶から7種の計量スプーンで、陶器の器に測り入れた。

 そして直ぐに元に戻すと。


「では、やってみなさい」


 そう告げた。

 第2問、開始だ。

 もちろん俺が間違えるワケがない。

 正解をモカに指示し、モカが維持通りに測り入れる。


「正解だ」


 老人が答え、そして瓶と計量スプーンの数が増えていく。

 そして瓶40個と計量スプーン40本の問題に正解したトコロで。


「見事だ」


 老人は、初めてニッコリと笑い。


《スキル『甲賀の投擲玉』を手に入れました》


 アナウンスが告げたように、俺は新たなスキルを入手した。


 もちろん鑑定で、モカも取得した事を確認してある。

 このミニゲームは、何人で挑戦しても、全員がスキルを入手出来るのだ。

 俺がそうプログラムしたから。


 そして、この『甲賀の投擲玉』スキルにより。

 目潰しに使う閃光玉。

 煙幕として使う煙玉。

 冷気で攻撃する吹雪玉。

 爆弾と同じ効果の炸裂玉。

 竜巻を発生させる竜巻玉。

 落雷と同じ効果を発揮する落雷玉。

 これらを一瞬で作る技術と、有効な使い方を取得した。


 そして、更にアナウンスの声が。


《スキル『甲賀の薬草の知識』と『甲賀の投擲玉』を入手した事により『分析』と『錬製』のスキルを手に入れました》







2023 オオネ サクヤⒸ

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