第百九十六話 ナンでウチが1番弱いねん!
オーディンによる強化により、俺達のステータスは、こうなった。
ロック
HP 200該
ⅯP 200該
攻撃力 1200該(基礎攻撃力 400該)
防御力 1200該(基礎防御力 400該)
装備
無限の鎧PGO型(攻撃力・防御力 800該)
(特殊能力 万斬自在 10里刃 武具顕現
宇宙樹の大泉=3秒でHPⅯP全回復
投擲必中=投げたら必ず標的に命中する
自動帰還=標的を貫いた後、自動的に手元に戻る)
モカ
HP 100該
ⅯP 100該
攻撃力 600該(基礎攻撃力 200該)
防御力 600該(基礎防御力 200該)
装備 極限の神鎧O型 (攻撃力・防御力 400該)
ヤマタノオロチ(転生者 ロックの従魔)
Lv 20該
HP 150該
ⅯP 150該
攻撃力 600該
防御力 600該
(首の長さ150km、首の直径10kmメートル。
胴体の直径80kmメートル。全長は2000km)
ってイイのか、コレ!?
ほとんど100倍化してるぞ!
確かに今まで俺は、強くなるコトを最優先にしてきた。
けどこれはやり過ぎじゃないだろうか?
でもフェンリルの襲撃はマジでヤバかった。
一歩間違ってたら死んでいただろう。
それを考えると、これはこれでいいのかも。
おそらくだけど、ココまで強くなったら死の危険なんて無いだろうから。
と、納得する俺の横では。
「へえ、こら凄いコトになったモンや。って、なんでやねん! ナンでウチが1番弱いねん!」
モカが怖いもの知らずなコトを言い出していた。
「ウチは皆を守れるくらい強ぅなりたかったのに、ナンで1番弱いねん!」
この失礼な発言に、オーディンは苦笑を浮かべる。
「そうは言ってもな、嬢ちゃん。それぞれの器の限界まで強化した結果だから仕方あるまい。器以上に強化すると、弾け飛んでしまうから、このステータスで納得して欲しい」
う~~ん、さすが最高神、懐が広い。
言葉通り、神をも恐れぬ暴言にも大人の対応をしてる。
しかし。
「ちゅうコトは、ウチはこれ以上、強ぅなれへん、ちゅうコト?」
急にモカがショボンとなると。
「いやいや、そんな事は無いぞ」
オーディンは慌ててモカを慰め始めた。
「嬢ちゃんのステータスは、あくまで今現在の器に対してモノだから、これから色々な経験を積むコトにより嬢ちゃんの器はもっと大きくなる。そうしたら、また儂を訪ねてくるが良い。大きくなった器の分だけ強化してやろう」
「ほんま?」
オズオズといった様子でオーディンを見つめるモカに。
「本当だ。まあ、器さえ大きくしたら、自分でステータスをアップさせる事は出来るから、儂の所に来なくても強くなれるがな」
オーディンは、精一杯の笑みで頷く。
そして。
「やった――!」
「うむ」
モカに抱き着かれて、オーディンの笑みは、より優しいモノに変わった。
うん、なかなか微笑ましい光景だ。
しかしモカも怖いもの知らずだな、北欧神話の最高神に抱き付くなんて。
まあオーディンも満更じゃなさそうだからイイか。
でも、どっかで見たような……。
あ、そうか、グラッグさんやムサシさんだ。
というかグラッグさんやムサシさん同様、爺バカそのもの。
オーディンって、こんな神なのかな?
もっと厳格で恐ろしい神と思ってた。
なにしろ戦いと死の神でもあるんだから。
まあ、モカの人徳という可能性もあるけど。
おっと、モカの予想外の行動で忘れてた。
ちゃんとステータスをアップさせてくれたお礼を言わないと。
というか相手は北欧神話の最高神なんだから、しっかり礼を尽くさないと。
というコトで俺はオーディンに頭を下げる。
「ステータスアップ、ありがとうございます」
そして続いて俺は。
「貴方の愛槍であるグングニルを、勝手に私の鎧と融合させてしまい、申し訳ありませんでした」
更に深々と頭を下げた。
実を言うと、返せと言われたらどうしようのドキドキしてたんだけど。
「かまわぬ。フェンリルを倒してくれた礼だ。とはいえ儂の愛槍だ、末永く愛用してくれ」
そう言ってくれたので、俺はホッとする。
「はい、ありがとうございます」
そして俺が重ねて礼を口にしたトコで、ヒカルちゃんも頭を下げる。
「ありがとうございます。普通なら辿り着くまで悠久の時を必要とするステータスを得る事が出来ました」
「そういやそうやな。ゴメンな、おっちゃん。こないに強ぅしてもらったのに文句言うて。ホンマ感謝しとるで」
さっき自分が言ったコトが、物凄く恩知らずだったコトに気付いたらしい。
モカが謝ったうえで、お礼を言ってる。
でもモカ。
文句を言ったコトを謝る前に「おっちゃん」言うの止めろ。
オーディンが寛大だから許されてるけど、普通なら神罰が下るぞ。
しかしさすが爺バ……ゲフンゲフン。
さすが最高神、大いなる慈愛に満ちた笑みでモカに語り掛ける。
「うむ、気にする事はない。飾り立てているだけで心の伴わぬ言祝ぎより、何の飾りも無い、しかしその分、心からの素直な言葉の方が心地良いものよ。現世に戻るなり、良い心根に触れる事ができた」
そしてオーディンは、俺、モカ、ヒカルちゃんへと視線を移した後。
「では儂は、そろそろ神の国へと帰るとしよう。さきほど嬢ちゃんにも言ったが何時でも尋ねて来るが良い。歓迎するぞ」
そう言って神の威厳に満ちた笑顔で、スゥっと消えて行った。
2023 オオネ サクヤⒸ




