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   第百三十一話 サタンはん。今までホンマ、おおきに






「でもロックにぃ。サタンの力って、どうやって使うん?」


 と聞いてきたモカに、俺は実際にやって見せる。


「こうやってだ。俺の身に宿るベルフェゴールよ! 俺の願いを聞いてくれ!」

『ふぁ~~~~、なんだ、いきなり呼び出して』


 俺の呼びかけに答えて姿を現せたベルフェゴールに、俺はケースを指さす。


「このケースを開けて欲しいんだ」

『ケースぅ? メンドクサイなぁ』


 そう言ってケースに目を向けたベルフェゴールの顔が真剣なものに変わる。


『それが何を意味するのか分かっているのか? このレベルの封印を20個も解いたら、オレは現世に顕現する力を失うんだぞ。つまりオレに起源する力の全てを失う事になる。それでイイか?』

「ああ。今まで力を貸してくれてありがとう」


 俺が頭を下げると、ベルフェゴールはさわやかな笑みを浮かべた。


『そうか、思ってたより早く解放される事になったな。じゃあ最後の仕事だ。さっき言ったようにオレが解放できるケースの数は20だ。どれを開ける?』

「その前に、モカにケースを開けさせたいんだ。悪いけど、ちょっと待ってくれないかな?」

『ああ、ノンビリ待たせてもらうさ』


 ベルフェゴールがそう答えてくれたトコで、俺はモカに視線を移す。


「こんな具合だ。じゃあモカ、やってみるんだ」

「うん」


 モカは頷いてから、大きく深呼吸した後。


「ウチの身に宿るサタンよ! ウチの願いを聞いてくれへんか?」


 真剣な顔で、そう願った。

 その直後。


「事情は分かった。我が力と引き換えに、ケースを開けてやろう しかし口惜しい事に、我が力は怠惰より下。よって解放できるケースの数は5つとなる。しかも」


 そう言ってサタンがパンと手を打つとケースが青く光った。

 けど、全部のケースが青く光ってるワケじゃない。

 20ほどのケースは赤く光っている。


『この青く光ったケースしか開けられない。それでも良いか?』


 このサタンの問いに、モカは。


「かまわへん」


 即答すると、青く光るケースを覗いて回る。


「え~~と、攻撃力が1番高いのはドレかいな~~?」


 そして全ての青く光るケースを見た後、モカが選んだのは。


 剣神の愛刀   攻撃力     1200億

 剣神の脇差   攻撃力      800億

 武神の短刀   攻撃力      900億

 闘神の鎧    防御力・攻撃力 1200億

 闘神の小手   防御力・攻撃力 1000億


 だった。


『これで良いのか?』


 最後の確認をしてくるサタンにモカがほほ笑む。


「これでエエ。ほならサタンはん。今までホンマ、おおきに」

『うむ。ではさらばだ』


 サタンはモカとの最後の会話を交わすとケースを開け、そして消えて行った。


「なんや少し寂しいけど、あっちでも元気でな」


 モカの呟きを耳にしながら、俺はベルフェゴールに向き直る。


「じゃあ俺の方も宜しく!」


 と、そこでベルフェゴールが、バツが悪そうな顔で口を開く。


『ああ。ところで今更なんだが、赤く光ってるケースだと10個しか開けられないんだ。ケースの神格が高いからな。というコトで、どのケースを開ける?』


 赤いケース=サタンの力じゃ開けられなかったケース。

 つまり青いケースより上位の武器が入っているワケだ。

 なら選ぶ武器は、もう決まっている。

 赤いケースに入っている武具の、上から10個だ。

 というコトで俺が手に入れたのは。


 破山の神刀    攻撃力     3500億

 山脈斬りの脇差  攻撃力     2500億

 英雄神の太刀   攻撃力     3800億

 天界の七支刀   攻撃力     3400億

 隕石砕きの神弓  攻撃力     2300億

 如意神槍     攻撃力     4000億

 無敗の神鎧    攻撃力・防御力 3200億

 堅牢強固の盾   攻撃力・防御力 3200億

 天下無双の神小手 攻撃力・防御力 3500億

 百戦錬磨の脛当て 攻撃力・防御力 4000億


 という、10の武具だ。


 そしてベルフェゴールは。


『これでやっと、元のグータラ生活に戻れる。じゃあな』


 やる気のないセリフを残してき終えていった。


 う~~ん、まさかお礼の言葉を言う前に消えていくとは思わなかったぜ。

 ま、今さらだけど、これだけは言っておこう。


「今までありがとう、ベルフェゴール」


 ああ、元気でな。


 ベルフェゴールの声が聞こえたような気がした。


 おっと、感傷に浸るのはここまで。

 新たに手に入れた武器を10倍強化して、融合してしまおう。

 というワケで。


 鮫王闘気の究極鎧(攻撃力・防御力 500億)

 +10倍強化・無敗の神鎧(攻撃力・防御力 3兆2千億)

 =究極無敗の鎧(攻撃力・防御力 4兆5千億)


 舜装の小手(攻撃力・防御力 500億)

 +10倍強化・天下無双の神小手(攻撃力・防御力 3兆5千億)

 =瞬装無双の神小手(攻撃力・防御力 5兆)


 鮫王大通連村雨(攻撃力 600億  特殊能力 千斬自在)

 +10倍強化・英雄神の太刀(攻撃力 3兆8千億)

 =英雄神の千斬太刀(攻撃力 5兆5千億 特殊能力 万斬自在)


 鮫王神雷小通連(攻撃力500億  特殊能力 明王と鮫王の護り)

 +10倍強化・破山の神刀(攻撃力 3兆5千億)

 =神の護り刀(攻撃力 4兆2千億 特殊能力 殲滅結界)


 鮫王顕妙連・極(攻撃力 410億  特殊能力 神秘の泉)

 +10倍強化・天界の七支刀(攻撃力 3兆4千億)

 =神秘の七支神刀(攻撃力 4兆1千億 特殊能力 神秘の泉)


 俺は今まで使っていた武器と防具を、大幅に強化したのだった。

 もちろん融合に使わなかった武具も10倍に強化。

 マジックバッグに収納した。

 あ、ちなみにモカも。

 鮫王闘鬼の鎧(攻撃力・防御力 410億)

 +10倍強化闘神の鎧(攻撃力・防御力 1兆2千億)

 =闘鬼神の鎧(攻撃力・防御力 2兆)


 &舜装の小手 (攻撃力・防御力 410億)

 +闘神の小手 (攻撃力・防御力 1兆)

 =瞬装の神小手(攻撃力・防御力 1兆6千億)


 鮫王大通連(攻撃力 415億   特殊能力 千斬飛刃)

 +10倍強化剣神の愛刀(攻撃力1兆2千億)

 =剣神の千斬刀(攻撃力 2兆1千億 特殊能力 千斬自在)


 鮫王小通連(攻撃力 405億   特殊能力 明王と鮫王の護り)

 +10倍強化武神の短刀(攻撃力 9千億)

 =武神の護身刀(攻撃力 1兆6千億 特殊能力 護りの斬撃結界)


 鮫王顕妙連(攻撃力 402億   特殊能力 生命の泉)

 +10倍強化剣神の脇差(攻撃力 8千億)

 =生命の神脇差(攻撃力 1兆4千億 特殊能力 生命の泉)


 こんな感じで武器と防具を強化したみたい。

 

 ってか、チート過ぎ。

 神威ステータス強化が霞んで見えるくらいの攻撃力と防御力だ。

 ……俺もモカも、強くなったモンだ。









2023 オオネ サクヤⒸ

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