表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/20

3話

 試合が開始される。


 最初に動いたのはうさ耳の少女、モチ助である。


 彼女の持つクロスの網には、ボールが収められている。


 このボールを相手のゴールに送れば得点である。


「よっしゃ、いくぜ!」


 モチ助はギャングたちのゴールへ一直線に進む。


 すると突然、モチ助の進行方向にある地面が盛り上がった。


 そこから何者かが地面から飛び出し、モチ助に襲いかかる。


「うおわッ!?」


 急な襲撃にモチ助は声を上げてしまう。その隙にボールが奪われてしまった。


「ぷぷっ、驚いてるです。ざーこざーこ!」


 襲撃者の正体はギャングの一人。ネズミの獣人、チュートンである。


 彼女は試合前から地面に潜んでいた。そしてモチ助が近くに来たタイミングで奇襲をしたのである。


「いいぞチュートン。そのまま決めてしまえ」


「行くですよ」


 トリアルからの声援を受け、チュートンは管理局側のゴールへ迫る。


「ったく、いきなり抜かれてるし……」


 チュートンに相対するのはナミリ。管理局側のゴール前で待ち構える。


 彼女はチュートンをにらみつけた。そして何かを取り出し構える。それはサブマシンガンであった。


「は?」


 突然の光景に、チュートンは驚きの声を漏らす。戸惑いで思考が停止してしまう。


「失せなさい」


 チュートンに向けられた銃口から、無数の銃弾が放たれる。


「んなッ!?」


 チュートンは慌てて地面を転がる。そのすぐ近くを銃弾がかすめた。


「お前、卑怯ですよッ!?」


 チュートンが悲鳴に近い叫びをあげる。


「私は管理局のメンバー。この程度は問題ないの」


「こいつ、狂ってるですッ!!」


 抗議するチュートン。しかし問題のサブマシンガンだが、グリップからコードが伸びている。


 そして、そのコードは彼女のクロスに接続されていた。


 つまり、このサブマシンガンはクロスの一部。


 ラクロスの試合において、武器の持ち込みは禁止である。しかし、クロスの一部ならば問題ない。


 さらにナミリは管理局のメンバーである。文句を言う者は封殺できる。


「そっちがその気なら、やってやるですよッ!!」


 チュートンが言い放つと、彼女が着るコートから無数のネズミが飛び出した。


 ネズミたちは隊列を作ってナミリに襲いかかる。


 その動きは、明らかにチュートンの指示で動いていた。


 しかし、たまたま服にいたネズミが潜んでいただけ。そう言い張られた場合、不正にはできない。


 さらにチュートンはギャングのメンバーである。文句を言う者は封殺できる。


「……」


 襲い来るネズミたち。その姿を見つめるナミリ。彼女は無言で銃を乱射した。


 しかし、放たれた銃弾は一つとして、ネズミたちに当たることはなかった。


 このネズミたちはラクロスによる訓練を受け、進化した存在。ラクロスネズミである。


 彼らにとって弾丸の速度など、そよ風に揺れるシャボン玉とそう変わらない。


「お前たち、やっちまえです!」


 距離を詰めたネズミたちがナミリに飛び掛かる。


「チッ」


 舌打ちと共にナミリは火炎放射器を取り出した。


「えっ?」


 火炎放射器によって、ネズミたちが炎に包まれる。


『ヂュギャアアアアアアアッ!?』


 断末魔の叫びを上げて、ネズミたちは息絶えた。


 ちなみにこの火炎放射器も当然、クロスに接続されている。不正はない。


「無茶苦茶ですよお前ッ!?」


 驚愕するチュートンの背後に影が迫る。


「隙だらけだぜ」


「ふぎゃッ!?」


 チュートンの背後から、モチ助がボールを奪う。


「よし、反撃だ!」


 攻めと守りが入れ替わる。今度は管理局チームがギャングチームのゴールへ迫る。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ