表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/23

心を奪われた福丸

「あの、うちの猫がすみません。首輪をつけたのはあなたですか。」


ミミを追ってここへたどり着いたこと、首輪をつけていなかった理由を説明する。


「飼い猫だったのね。あまりに懐っこくて可愛かったから…ごめんなさい。」

彼女がミミの首輪を外して頭を下げると福丸が慌てて顔の前で手を振る。


「いやいや、よかったらこれからもハノンを可愛がってやって。」


福丸をじろりと睨む。

けれど、彼女がミミを無理に連れて来ているわけではない。

ミミが自分でここに来て、ごはんまで要求しているのだ。


「ごはんまでいただくのは申し訳ないのですが、これからもミミが遊びに来た際には遊んでやってください。」


結局福丸と同じようなことを言う。


「ありがとう。」

彼女はにっこりと笑った。

破壊力抜群の笑顔だった。



「どこの高校か聞けばよかったな。」

帰り道、福丸が話しかけてきたが聞こえないふりをした。

あれだけの美少女だ。地区が違うとはいえ一度も噂を聞かないのは不思議だった。


「可愛かったな。」

今度は独り言のように福丸が言う。

福丸はすっかり心を奪われてしまったようだ。


彼女、幽霊とかならいいのに、とこっそり思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ