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祠之傀儡  作者: 八百萬
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『小鳥の囀りは届かない』

2017/05/11 に Amebaに掲載したモノを抜粋。

「雲煙過眼。」


流れていく、雲。煙。


大事な想い込められる、気付かない。


何故か?簡単、興味を喪ったから。


可笑しいな、人形に、構う奴はもう居ない筈何だけど?


解らない、焦る理由が、壊れ逝く理由が。


否、識っている、原因は、僕だと。


拒絶した、つもりはなくて、突き放した、つもりはなくて。


結果、こうなること、視えていたのに。


別れの詞紡いだのも、僕だと。


理解ってる。


不安定なのも、どうしたら佳いのか、知らない筈もないのに、知らん振り。


怨めばいい、嫌われたらいい、必要とされない方が、人形には、丁度好い。


bad night、そのままで。


別れを紡ぐ、震えるは、誰か。


疵を庇うモノなくて、総てを無関心で視詰める眼。


誰かをスクいたくて、スクえなくて。


空回り。


御前には無理だと、嘲笑われて。


拠り所なんて、出来やしないって解ってる。


狂ったのは、何時からだったか。


視えないモノが、視えてしまった、綻びは、亀裂は、穴埋めするには、困難で。


突き放して、突き放して、突き放して。

知らん振り。


キズ付く位なら、構わなきゃ佳かったろうに。


放って置けば佳かったろうに。


哀しんで、苦しんで、試行錯誤しながら、暗闇に遺される、なら、…。


あんな約束、しなきゃ佳かったろうに。


道化は、嗤う。


カラカラと、気味悪く、嗤う。


まるで、結末を、識っている様に。


道化は訊く。

『何故悩む?何故悔やむ?闇に呑まれてまで、何故、そうも、独りの為に藻掻く?』


答える声は、泣きそうで、震えていて。


忘れちゃうくらいなら、無かったことにしなきゃ、苦しむのは、哀しむのは、周りだから。


だったら、端から関わんなきゃヨカッタノ知ってる。


凪がれていく、雲、煙。


色褪せた、様で。


一気に、鮮やかな世界に、罅が入っていく。


僕は、ただ、普通に成りたい、だけなのに。



雲煙過眼-雲や煙がたちまち過ぎ去ってしまうように、物事を長く心に留めないこと。物事に執着しないこと。

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