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『小鳥が囀り雨月を憂う』
2017/03/21 にAmebaに掲載したモノを抜粋。
「雨月萬日」
雨 雨 降れ 総てを流せ
彼の仔は きっと 嫌がるね
だけど 僕は 君を護りたい
疵付く姿 視たくない
ねぇ 聴かせて 君の音を
雨音 掻き消す 君の音を
嫌われても良い 僕は 虚像
君の 支えには 成れないの
雨 雨 降れ 総てを飲み込め
傘差して 顔を隠してる
雨に濡れ 呆然と 立ちすくむ僕
君は 僕を 見ない振り
『雨は 嫌い だけど 好き』
君は 言った
泣いても 判らない
笑っても 判らない
傘が 顔を隠しくれる
着物姿で 君は 言う
『さっきから 貴方は 誰?』
嗚呼 君は 僕を 知らない
哀しいね 僕は 君を 識っている
一方通行の 想い
僕は 君の 枷
雨音は 総てを 掻き消す
雨よ 総てを 流せ
雨の月が過ぎ去っても 万の日月過ぎ去っても 思い続ける 片想い




