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『小鳥の囀り無色を紡ぐ』
2017/04/13 に Ameba に掲載したモノを抜粋。
「糸遊。」
ゆらゆらゆらり 淡く燃えて
総てを拒絶した 春と夏の間の日
強い日差しが 地を焦がす照りとなる
反射して煌めく 整備道路の表面で
不可視の炎を燃やす その姿は糸遊
暑いとか寒いとか 判らなくて
善とか悪とか 判らなくて
煌めき揺らめく 糸遊を眺めて
不意に触れようと 手を伸ばす
不可視の炎燃やす 糸遊
ゆらゆらゆらり 淡く燃えて
総てから 否定されるのが怖くて
春と夏の間の日
強い日差しが 地を焦がす照りとなる
反射して煌めく 整備道路の表面で
不可視に燃える それは糸遊
おきにいりのぬいぐるみを抱いて 屋内から見える景色を
覚えている者は 居ないでしょう
葉桜の葉が 風に揺さぶられる
厭に湿度の高く暑くなり始めた 中間の時の噺
糸遊=陽炎




