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172話

思ったよりもずっと文字数が多くなってしまった為、予告より一日ズれてしまいました。

申し訳ありません。




「さて、姫様にあんなお話をさせてしまった以上、私も切り札を切らせて頂きましょう」


 次々とワタシにとっての新事実を口にするデボラさんが勿体ぶった言い方で会話を止めた。


「姫様は私の歳が幾つになると思われますか?」

「ええっと……三十歳くらい?」

「実は当年取りまして五十七歳になります」

「ご、ごじゅうななぁ!?」


 不思議な笑みと共にデボラさんの口から出た年齢を聞いてビックリ!

 だってこのヒト、どう見ても二十代半ば位にしか見えないし、そんな歳だって聞いても信じられないよ。

 でも、もしそれが本当だと言うなら……。


「エルフ……」

「その通りです」


 ビックリしたままの間抜け面で呟いた言葉にデボラさんが肯く。

 成る程ね。

 冷静に考えて見れば、結婚前の実母サマと一緒に研究チームを組んでたヒトが四十歳未満の筈は無いよな。

 それに唯の一騎士だとヘンだけど、元高位の脱走エルフなら高貴な方々と一緒に研究してても違和感が少ない。

 しかも脱走エルフは大森林のエージェントに追われて大変だって言われてるから、先の追っ手云々の話もそれで繋がっちゃう。

 まあ追っ手の話はあくまでも噂の域を出ない話だけど、少なくても「エルフの耳は極端に長い」とか言う都市伝説より信憑性が高い話だからね。


「デボラさんってエルフの中じゃエラいヒトだったの?」

「エルフの社会は人数の少なさもあって、こちらの様な細かい階層は無いのですが、私は一応貴族に当たる階層の出身でした」

「ふうーん」


 何気無く訊いてみれば、ちょっと恥ずかしそうな顔なったデボラさんの答えに納得。

 こっちで言う貴族の御令嬢が出奔した様なものなら、そりゃいきなり暗殺チームなんて送られて来ないよね。

 情報を引き出す云々って話も、何かエルフにとっての重要な秘密を交渉材料にしてたとか、そんな所なんじゃないかな。


「デボラ殿の二つ名は『吸血鬼バンパイア』でして。総本部付きの魔法騎士として強者つわものっぷりも有名でやしたが、その二つ名にはそう言う意味も大きいんでやすよ」


 頭の中で考えが纏まって来ると、ロベールさんが補足事項って感じで会話に入って来た。


「へぇ。って事は、討伐士協会はデボラさんを庇おうとしたってワケだね」

「まあそう言う事でやすね。名付け親は先代総裁閣下だと聞いてやすが、デボラ殿の外見を揶揄する事で単なる魔力症扱いにする為でしょう」

「成る程ね。そう言う事だったんだ」


 研究チームとやらでの功績を重視した誰かさんが、デボラさんにこっちでの社会的立場を作ってやったって感じなのかな


「エルフは世の表に出てはならない存在なので、例え出た場合でも、公には絶対に自分がそうであるとは言いません。そう言うモノである事を先代閣下が尊重して下さったのですよ」

「え!? デボラさんって、脱走エルフとして追っ手が掛かってたんじゃないの?」


 何か言葉の解釈に微妙なズレがある様な気がして突っ込むと、デボラさんが笑った。


「彼らもそこ迄ヒマではありませんよ。外に出た者は帰還を許されなくなるだけで、後はただ捨て置かれるだけです」

「暗殺部隊とか連れ戻し部隊がやって来たりするって話はウソだったのか……知らなかったよ」

「そう言った都市伝説は有名ですから、誤解されるのも判りますよ。ただ実際に耳は長めなんですよ?」


 都市伝説に踊らされてた事を知らされてガックリしてると、デボラさんがサラっと髪を掻き上げて耳を見せてくれた。

 どれどれと見てみれば、確かに耳は普通より少し長くて、しかも上方向に尖り気味だ。

 こ、こんな所は都市伝説の言う通りなのかっ。

 何だか超ガックリ。


「姫様はハーフエルフと言う言葉を聞いた事がありますか? 外に出た者に追っ手が掛からない理由はそこにあります」


 もう色々とワケが判んなくなってテーブルに突っ伏したら、デボラさんの口調が変わったので、なんじゃらほいと思って顔を上げる。

 と、彼女は今までの和やかな雰囲気から少し変わって、何処と無く厳しい感じの表情になってた。

 ぬにゅう。もしかして、これから先が本当の本題って感じなの?


「聞いた事はあるけど、会った事は無いね。アレ? そう言われてみるとヘンだな」


 デボラさんに言われて思い起こせば、外人部隊エトランジェにもエルフを自称するヒトは数人いた。

 耳を見た事は無かったし、それどころか信じてすらいなかったけれど、ソレが本当ならワタシは複数人のエルフに会ってる事になるんだよね。

 でも、確かにハーフを自称する人って直接には聞いた事が無い。


「エルフとは血では無く、呪いの産物なのです。生まれて来るのでは無く後から『成る』モノなのですから、当然ハーフなどと言う曖昧なモノが存在する訳はありません。大きな魔法力を保つ為に血族主義で他者を排して来た一族が、例外なく発症する魔力症に対抗する為に作り上げた呪法を施された者がエルフと呼ばれる者なのですよ」

「うわっ、ソレって……」

「そんな話、アッシが聞いちまってもイイんでやすかっ?」


 真面目顔のデボラさんから、未だかつて聞いた事も無い世の秘密みたいな話が出て来ちゃってビビる。

 それは隣のロベールさんも同様で「聞きたくなかった!」って感じに、今頃になって耳を塞ぐ仕草をしてた。

 その仕草がちょっと面白くて、思わず笑っちゃう。

 ありがとうロベールさん! お陰でビビリ根性が何処かに消えてくれたよ。


「謎の呪法で大きな魔法を常時発動してるのと同様の効果を出すって事?」


 ビビり根性が抜けてくれたので、即座に顔を上げて聞きたい事を訊いてみる。

 この話はワタシがこれから研究しようと思ってる二つの命題の内、一方の根幹に多分直結する話だ。

 魔法以外にも魔力症に対抗する方法論があるって話だけでも、こっちにとっては大きな前進だしね。


「少し違いますが、概念的にはそうです。その結果が肉体年齢の若さと常人の倍を超える寿命をもたらすとお考え下さい。そして……」


 ワタシの質問に妙に大げさっぽいジェスチャーで答えたデボラさんが、意味有りげな表情になって言葉を続けた。

 むう。これはちょっとイヤな予感。


「私達がヴランデルストでやっておりました研究はその門外不出の呪法を解析する事でした」


 ああ、やっぱりそうかぁ。

 話の持って行き様から、そんな事じゃ無いかとは思ったんだ。

 でも、おかしな表情のままなデボラさんにはまだまだ続きがあるっぽい。


「まさかと思うけど、ソレってそれなりに成功しちゃったりしたワケ?」


 取り敢えず突っ込んでみるテスト。

 色々とヤバい話を聞かされちゃってるし、もうどんな話が出て来てもドンと来いだ。

 勿論、お手柔らかにお願いしたいのは山々だけどさ。


「大まかに、ですが成功いたしました。研究メンバー全員がそれぞれ特異な魔力症患者であり、同時に研究者でもあった為に齎された奇跡と言っても良いでしょう。しかし、本当の目的であった強い魔力症への対抗策。つまり新たな呪法の完成までは手が届かなかったのです」

「ああ、完成はしなかったんだ……」


 話の続きに何だかとてもホッとして、ワタシは大きな溜め息を吐いた。

 だってその呪法とやらはとってもヤバそうな感じだし、世に出て来なかったんならそのままの方がイイと思うんだよね。

 しかし、見ればデボラさんの表情はまだ冴えないままだ。


「ええ。未完成の新たな呪法は禁呪として封印され、当時の五人の主要メンバーしかそれを知らないままとなったのです。が、十数年前、とある方の御協力によって未解明部分が明らかとなり、完成したと連絡が来ました」

「そのとある方ってぇのが、例のエルフのお姫サンってワケでやすかっ」

「うはっ、ちょっと勘弁してよ!」


 すっごいイヤなキーワードが乱れ飛ぶ話をデボラさんがした瞬間、間髪を入れずに突っ込んだロベールさんからも更に嫌な話が出て来ちゃって、脊髄反射的に口から拒否の言葉が出た。

 冗談じゃ無いよ。

 そんな話をワザワザこのワタシにするって事は、もう先の話が見えちゃうじゃんかっ。


「えっと……一応訊くけど、それを完成させたのはコーネリアさん?」

「言い難いお話ですが、その通りです。更にコーネリア様は自ら完成した呪法の実験台となられたそうで、絶対の安定を確かめられたとか」

「……その呪法って、デボラさんは知ってるの?」

「今この世で詳細は知るのは唯一人、ベアトリス陛下だけです。しかし余人はともかく、呪術のスペシャリストとして研究チームに居た私には、貴女様にその呪法が掛けられている事は判ります」

「うげっ!」


 いきなりド真ん中に剛速球がやって来て、思わず口を開けたまま絶句。

 何となく判ってたけど、もうちょっとゆっくり、優しく言って欲しかった!


「デボラ殿が他のエルフ連中に追われてた理由はそのお姫サンの行方を知ってたからって事でOKでやすかね?」

「左様ですね。東聖王国の騎士を辞めたのは、身内争いから逃れたあの御方をヴランデルストへ脱出する手引きをする為でした。更に言えば、その報酬として例の呪法解明の為にコーネリア様やベアトリス陛下に協力する約束を取り付けたのも私です」


 アングリと口を開けたままのワタシを放って、デボラさんとロベールさんがまたゲロヤバい会話を進めて行くのをボーッと見る。

 幼女化事案は実母サマがワタシに仕掛けたヤバい呪法のせいだった事はこれでほぼ決まりだ。

 恐らく、ベアトリス陛下がワタシの保護に動いてる理由もソレが原因だろう。

 色々と謎が解けて来た感じだけど、何だかとっても複雑な気持ちだよ。


 だってさ、実の娘にエルフもビックリ(なんだろうと思う)なヤバい呪いとか掛けちゃうってどうなの?

 確かにあんな即死級の重症から蘇れた最大の理由は呪法ソレなんだろうし、そう言う意味では感謝しかないけれど、普通はそう言うヤバい系の話って事前に一言くらいあって当然だと思うよ。遺言とかさ、方法は色々あるよね。


「ちょっと待ってよ! ワタシが『こうなった』のはつい最近だし、前はそんな事毛程も感じなかったんだけど!?」


 しかし色々と判っちゃった以上、グッタリしてる場合じゃ無いと思って気合と共に立ち上がれば、デボラさんは「おやっ?」って感じで見つめ返して来た。

 ああ、何となくだけど判って来たよ。

 このヒト、意外に意地悪だ。


「恐らくですが、何らかの形で発動条件が指定されていたのでしょう。例えば瀕死の状態になるとか、その様な形で」

「うっ……。ま、まあ確かにそう言った目に会ってこうなったんだけどさ」

「ではそれで間違いありませんね。恐らくこの呪法が無ければ危うかったのでは無いでしょうか?」

「まあ確かにそうかも知れないけど、こっちとしては色々と複雑だよ」


 立ち上がったワタシの身体をジロジロと見回しながら話すデボラさんがちょっとコワい。

 まるで医者が検体を診る様な目付きだ。

 ワタシはアンタの実験動物か何かかっての!

 しかもああ言えばこう言うって感じだから、全く取り付く島も無いと来た。


「この呪法を掛けられると極端な魔法耐性が出来ますので、例え自らの魔法が暴走しても、それで自らが傷付く事は無くなった筈です。それに一人分とは言え既に実験データのある呪法なので、あやふやな事もほとんどありません。御安心下さい」


 変わらずジロジロと見回して来るデボラさんの様子に「マッドな研究者」って雰囲気まで感じちゃってちょっと退く。

 このヒトにとってワタシって、多分モロに実験サンプルなんじゃないのかな……と思ってたら、セリフの中に良い言葉が出て来ましたよ!


「ほとんど、ってどう言う事?」


 即座に突っ込みを入れて様子見すれば、やっぱりデボラさんはちょっと狼狽した。


「そ、それは……申し上げ難いのですが、コーネリア様、つまり成人女性のデータしかありませんので、成長期である姫様の場合、今後肉体が順調に成長するかどうかが判らないのです」

「やっぱ超絶問題アリじゃんか、コレ!」

「い、いえ、一応エルフの呪法がベースなので、二十歳前後の肉体までは成長する筈です。それは間違いありませんが、それまでに何年掛かるかは……」


 デボラさんの口から出た内容を聞いてグッタリ。

 どうせそんなオチだろうとは思ってたけど、ハッキリ言われちゃうとやっぱり落胆するよね。


「一応聞くけど、コレって解呪は出来無いんだよね?」

「そこはもう諦めて頂くしか無いと思います!」


 念の為に聞いてみたら、やっぱり解呪法は無いらしい。

 これだけ肉体が改変されちゃった後ではどうしようもないんだろうなと思いつつ、そんなキツい告知を嬉しそうに言うデボラさんに敵意が湧く。

 なーるほど。意地悪どころか、研究馬鹿ソレがコイツの本性か。


「別にイイじゃないでやすか! 多少時間が掛かっても成長されるんですから、他人よりゆっくりと人生を送ればイイんでやすよっ。四の五の抜かすヤツらはアッシらがとっちめてやります!」

「ロベールさん!」


 グッタリと力が抜けそうになってたら、突然スパッと立ち上がったロベールさんが一生懸命に励ましてくれてビックリ!

 超嬉しくなっちゃって、ギュッと両手で彼の手を握り締めて感謝の心を伝えながら、告知の仕返しに足技スラッシュでペイッとデボラさんの足を蹴飛ばして床に転がす。

 ちょっとだけスッキリ! 


「姫様、酷いですよ!」

「人を実験動物を見る様な目で見てる仕返しだよ。勿論否やは言わせないよ?」

「そ、それは確かに……。しかし私は呪術士としても魔法医としても、色々と御不安が多いであろう姫様の御相談に乗れる数少ない人間ですっ。出来る限り現状の把握に努めようとするのが当然ではありませんか!」


 ああ言えばこう言うって感じで全然反省の色が無いデボラさんに溜め息。

 でも確かに、大元の研究者であるコイツが魔法医でもあるって言うんなら、不本意だけど相談者としてもっとも適当な人物であることは間違い無い。

 そう言う意味では親交を持った方が良いんだろうな。

 何だか納得が行かないけどさ。


「言ってる言葉の意味は判るけど、もう少し控えめにするとか…」


 仕方が無いかと諦め、デボラさんの主張を認めようと話し出したら、何処からとも無くピーッとカン高い音がホール内に鳴り響いた。

 何かと思ってキョロつくと、デボラさんがそれを押さえる様に手を伸ばして来る。

 むう。一体どう言う事なのか、さっさと説明して欲しいんですけどっ。


「誰かが山道をやって来ると鳴る仕掛けです。元は交代の部隊などを迎える際の先触れ代わりだった様ですが」

「って言う事は、誰かがこの砦に向かって来てるって事?」

「時間的に討伐士達のパーティって事はなさそうですぜ」


 デボラさんの話が本当なら、こっちの探知魔法もどきにはまだ何も映ってないので、ソイツはまだ相当遠くにいる事になる。

 そう言えばラウロ君が、ワタシ達に気が付いた理由はそう言う仕掛けがあるからって答えてたよな。

 懐中時計を見れば時刻は既に午後四時を回ってるから、確かにロベールさんの言う通り、そんな半端な時刻に此処にやって来る討伐士は居ないと思う。


「この辺はエルロワ要塞の連中が定期的に草刈り(魔物狩り)してるせいか魔物がほとんど居らず、お陰で討伐士達もこの砦には滅多にやって来ないのです。ほぼ敵襲だと考えて良いでしょう」


 デボラさんの言葉でワタシは覚悟を決めると、速攻で皮鎧を装備しながら大声でアンジェを呼んで、子供達をまた地下に移した。

 逆撃を狙う為、ワンちゃん達には砦建物の裏に集まる様に指示して準備完了。

 ホッと一息吐くと、漸く探知魔法もどきに影が映った。


「多いね。金ピカ級を筆頭に討伐騎士級が四人、サポートが一ダースも居るよ。本格的な部隊だわ」

「そりゃまった、燃える相手でやすね」

「騎士卿級は私にお任せ下さい。姫様は砦の守りを。ロベール殿は掻き回し役で如何でしょう?」


 ひふうみぃと影を数えて声を出すと、デボラさんがやたらと気合の入った声で提案を出した。


「それでイイとは思うけど、何だか妙に気合が入ってない?」

「久しぶりに人間相手に暴れられる良い機会ですから。それに姫様達にとって実力未知数の私を守りに使うのは御不安があるのでは?」

「まあ言う通りだけどさ。多分かなりの使い手だよ、コイツ」


 如何にも歴戦のヤツらしいデボラさんのセリフにちょっと退く。

 確かに彼女の言う通り、実力未知数のヤツなんて実戦では使わないか捨て駒にするかの二択が普通だけど、探知魔法もどきで動きを見る限り、先頭を切ってやって来るヤツは相当な手だれなんだよね。

 多分、それなりに名のあるヤツだと思うし、どうしようかな。


「少なくともソヤツを抑える事くらいは出来ましょう。その間に姫様達に他を倒して貰えれば良いと言う事で」

「姫サン、デボラ殿は『なれずの四級』でやすから、心配は要りやせんぜ」

「判った。だったら任せるわ。こっちもなるべく早く片付けるからさ」


 成れずの四級ってのは王侯の推挙が受けられなくて四級止まりになってる討伐騎士の事だから、デボラさんの腕は軽く騎士卿級って事になる。

 ま、背中を触っただけでビビる位なんだから強いとは思ってたし、ロベールさんがそこまで言うんなら大丈夫だろう。

 こっちの任せたってセリフにデボラさんが獰猛な笑みで応えた。

 ヨシッ、このまま行ってみるか!


「さて、そろそろ来るよ……って、んん? 二人共ちょっと待って」


 先頭のヤツが砦前に達したので、来るかと思って声を掛けたものの、何故か全員が揃うまでそのままで、しかも揃った後は整列しちゃった連中の動きに戸惑う。

 おかしいなと思ってると、例の手だれっぽい影が一人だけ砦の塀を跳び越えて来た。


「良く判んないんだけど、どうやら話し合いの余地があるっぽいね。指揮官っぽいヤツが一人こっちに来るわ」


 二人に状況を説明し、固唾を呑んで玄関扉が開くのを待つと、程無くして両開きの扉を開けて入って来た人は驚きの知り合いだった。


「良かった。どうやら間に合った様ですね」

「マルコさん!?」


 超ビックリって感じだけど、同時に納得。

 だってこんなの、どうせランスに向かったレティの仕掛けに決まってるもんな。



本日もこの辺で終わりにさせて頂きとう御座います。

読んで頂いた方、有難う御座いました。


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