オデットさん登場とリシアの友達
目の前で何か言っている男がいるがノイズがキャンセルされて何も聞こえない!
えぇい!煩悩よ立ち去れ!
・・・ふう。
話が進まない所だった。
とりあえず対話をしてみるか。
「すいません、急いでるので!」
「なんだ〜?いいじゃねぇか。おじさんにも若いエキスを味わわせてくれよ。」
なんだこのセクハラ野郎は!
女性に対してこんな事を言うなんてけしからん!
え、僕はほら、口には出していなかったので・・・
そういえばこんな事をギャーギャーずっと言い続けていた気がする。
周囲の目も、剣呑さを帯びていてそろそろやめた方がこの人の為でもあるんじゃ?と思った時
「止めないか。子供に絡んで、何が不満なんだ。」
現れたのは、逆立てた銀髪と長身、痩せ型の女性。
「オデット・・・!ちょっと調子乗ってる奴らがいたから、社会勉強にをしてやろうと思ってよ!」
「今すぐこの場から消えろ。」
「は・・・?」
「聞こえなかったか?貴様は我が軍団には必要ない。去れ!」
「くそ!この女!大人しくしてりゃあ調子に乗りやがって!」
ナイフを抜いたおっさんとオデットと呼ばれた女性。
二人はギルド入り口から通りへ移動し、戦いを始めた!
どうしよう!僕達はギルドに入りたいだけなのに!
というかノリが違うからついていけない!
リシアなんて飽きたのか存在を感じなくなってるし!
リシアちゃんルートに入る話はどこにいった!
そんな事を考えていると一発でおっさんをのしたオデットさんがやって来た。
「すまないな。ウチの者が迷惑をかけた。私はオデット。君は?」
僕に白く透き通った肌をした手を差し出してくるオデットさん。
「僕は」
「助けてくれてありがとう!お姉さん!!」
「あぁ!いいんだ!君のような可憐な少女を助けない訳がないじゃないか!」
僕に差し出した手を引っ込めるオデットさん。
「お姉さんのお陰で私達助かりました!」
「ははは、いいともいいとも!じゃあ私はこれで!」
最後にウインクをして去るオデットさん。
「何だったんだあの人は・・・・」
「オデットさんがリシアちゃん攻略ルートに入りました。」
「・・・何言ってるんだ?」
「ですから、リシアちゃん攻略ルートに入りました!頭が沸いて耳から脳味噌がとろけ出ましたか?」
「それは大変じゃないか。脳みそが出て行ったら僕の頭の中はどうなってしまうんだ?」
「勿論、鳥が住みます。」
「勿論?!」
「鳥とは言っても、青い鳥ですよ。あなたが探していた青い鳥はとろけ出た脳みそが収まっていた場所にいたんですね!」
「僕の幸せの青い鳥はそんな被害を被らないと見つからないのか・・・?」
「今時、願いを叶えるためには自分という犠牲を払う必要があるんです。そんなの今時、魔法少女でさえ知ってますよ!」
「なぜリシアがそのネタを?!」
「あ、あの物語ってあなたの世界の話なんですね?私、ヴァルさんの所で映画見ましたから。」
女神様と何してるの?!
「可愛い女の子だと思った?残念、リシアちゃんでした!」
「それは二次創作なのか、違うのか僕には分からないネタだなぁ・・・」
「青い髪の少女を検索したら出てきました。」
「・・・検索したの?」
「はい、ググりました。」
「現代用語を使いこなしている?!」
「これは言葉の乱れではなく、新しい言葉なので悪しからず。」
「悪しからずと言われても、僕それ位の分別は持っているつもりだよ。言葉の乱れというのも、地方によって言葉の捉え方も違うし、ニュアンスも変わる。それに時代によって言語が変わるのも当たり前じゃないか。」
「なるほど、パイオニアとはあなたの事でしたか。」
「よしてくれ。僕は単なる言葉の旅人さ。」
「ほほう。旅人ですか。あなたは幸せを探して旅立ったのですね?いいですか?幸せの青い鳥はあなたの溶け出した脳みその収まっていた場所にいるんですよ。」
「やっぱり多大な犠牲を被ってる!言葉の旅人も脳みそがなければ何も出来なさそうだけどね!」
「考えるんじゃない。感じるんだ!」
「リシア、僕は感じたことがある。」
「シュー・・・ハー・・・シュー・・・ハー・・・暗黒面を感じたか?我が息子よ。」
「微妙にネタバレをするな。そうじゃなくて、そろそろギルドに入らないか?」
「脳みそが溶け出したセクハラ野郎に正論を言われたぁ!!」
一体何が不満なのか、ギルド入り口でリシアは絶叫して人目を引いていた。
そろそろギルドに入りたい。




