カフェでの会話と、ギルド入り口にて。
僕達は市場の中を歩いている。
巨大な肉を吊るした肉屋、様々な色の魚が並んだ魚屋、魔物の頭や瓶詰めの内蔵を売っている・・・いわば魔物屋か。
魔物と肉や魚は違うの?とリシアに聞いたら、肉屋は魔物肉、魚屋も水棲の魔物肉、魔物屋は肉以外の販売という事らしい。
「リシア、この国は識字率はどんなもんなの?」
僕達は食品市場を抜けて広場に出た。
ピザのような物を売っているオープンカフェで食事をして、今はコーヒーような物を飲んでいる。
「うーん、3割だったかしら。文字が読める必要のある貴族を中心に一部の商人ね。」
これは予想していた。やっぱり、学校は無いのかな。
「計算の出来る人は?」
「計算?なら商人を中心に文官や学者、あとは一部の魔術師が研究してるわよ。」
「簡単な計算でどれだけの人が出来る?」
「普段生活する上で、って位なら全員出来るわ。これでもこの国は商業都市テラリウムと隣しているから貨幣経済を行っているし、主な産業は狩猟で得た魔物の肉や薬、あとは他国と比べて魔術的に優れているから水晶産業が盛んね。」
ドヤっとしたり顔のリシア。
僕がする質問がレベルの低いものだったから、文明発展していると伝えたかったんだろう。
貨幣経済で、学校が無いけど、簡単な計算は出来て、文字は読める人は読める。
うーん、江戸時代みたいな感じか?
「あと、気になってたんだけどロゼッタ王国はどこまでがロゼッタ王国なの?」
「どこまでって・・・領土の事ね?今はスラムがあるから曖昧になってるけど、本来は壁の中がロゼッタ王国よ。」
やっぱり。
「壁の中が領土という考え方って、ロゼッタ王国特有なの?それとも他の国も?」
「他の国も。魔物被害を出さない様に管理する為には壁で国を覆う必要があるのよ。」
「国と国の間にある小さい村は?商業都市とか。」
「商業都市テラリウムは国じゃなく大きな都市だから。幾つかの大きな商団と小さな商団。あとは商人じゃ無いけど集まってきた人達で自主的な都市の運営をしている筈。小さな村は近くの国に属している事が多いかしら。騎士団が駐屯したり、ある程度の規模だと文官を派遣したりもしているわ。」
つまり、ロゼッタ王国として自分が完全に管理していたのが王城と周囲の街。文官の派遣や兵士の派兵により管理をしていると。
・・・こう言ってはあれだけど、領土拡大とかは考えてないんだろうか。今後を考えると必要なんだけど。
僕のプランの中ではあるけど!
それよりもさっき聞き慣れない単語があったような・・・
「水晶産業って何?」
「え?あぁ、私達の国は私を筆頭に魔術師が多いの。だから魔術研究盛んだし、一般でも魔術を使える人が多いから魔術結晶が多く出来るのよ。」
「魔術結晶が水晶産業で売り出すものなの?」
「もしかして、あなたの世界って水晶産業って無いの?」
「無い無い。おまけに魔術も魔物も無いよ。」
「え!ちょっと待って!!魔術も魔物も無くて、どうやって外貨を得るの?農耕が盛んなの?それとも商業都市みたいな感じなの?」
「あぁ、商業都市・・・みたいな感じなのかな?あと、僕らの世界だと科学って技術があってそれが魔術のの変わりで、魔物の変わりに動物という生き物がいるんだ。」
「そうなんだ。魔術も魔物もいない世界があるのね・・・。」
「どうしたの?急に暗くなって。」
「この国は魔術と魔物によって成り立っているから、それがない世界があると聞いて、驚いてしまって・・・。」
「リシア。」
「あぁ、ごめん。魔術を水晶に取り込ませてその魔術を1回だけ使える道具が魔術結晶よ。高い魔力を使って魔術だけで結晶を生み出す純結晶もあるけど、奇跡が起きないと作れないからあまり流通はしていない。」
「そっか。いやー、リシアは本当に物知りだなー。」
「何よ急に。」
「本当にそう思ったんだ、それに識字率や、計算まで国の事を把握してたじゃないか!トップにいてそこまで目を向けられる事は少ないよ!」
「うーん、そうかな?そう言ってくれると嬉しいけど。」
「やっと笑ったね。妖精リシアは笑っていた方が、らしいよ?」
「・・・そう。」
それだけ言うと満足そうに笑った。
のどかな昼下がり、少し贅沢な時間を味わえた。
たまにはこんな時もいい気がする。
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僕達がギルドへ行く理由は2つある。
1つ目は、数ある依頼の中から違和感を見つけること。
2つ目は、スラムに詳しい人を紹介してもらうこと。
そしてやって来ましたロゼッタ王国ギルドへ。
そして絡まれました。
「おいおい、お兄ちゃん、可愛い彼女連れてんじゃないの。」
「まさか、本当にこんな事を言う人がこの世にいるなんて・・・!?」
どういう事だ?!まさかここはテンプレワールドなのか?!
テンプレが起こってしょうがない世界なのか?!
でも、可愛い彼女って言ったってリシアは外見上はロリ妖精だし・・・
そう思っていた時が僕にもありました。
一体いつの間に15歳くらいの姿に変わったのか。
豊満な胸が目に痛いぜ。
年齢は自由ってそういえば言ったな・・・・
タイミング悪いよリシアさん。
そう思いリシアを見ると
フッと悪い笑みをして目を逸らす。
まるでリシアの考えが浮かぶようだ。
そう、リシアはこう言っている。
こいつは、わざとやで。
なぁに、これもお前の為や。
精々、体をはって男気を上げんかい。
ここで頑張ればリシアルートに入るからな!気張りや!
浮かぶようだっていうか、わざわざテレパシーで送ってきた。
魔術の頂点は才能の無駄遣いをされています。
しかし、15歳リシアは本来の姿とはやっぱり違う。
胸は同じ様に大きいけど。
リシアは小柄だがキキョウは背が高めだ。
胸は同じ様に大きいけど。
そして桃色の長い髪のリシア、プラチナブロンドのキキョウ。
胸は同じ様に大きいけど。
ただ、1つ言っておきたい。
そんな二人の胸にも違いがある事を。
リシアの胸は円球型、キキョウの胸は円錐型だと。
どういう事だ?!とざわめきが起きた気がするが是非調べて欲しい。
僕は全ての紳士の代表として、胸元に鎮座する双球に対して深く理解をしていきたい。




