表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/27

状況確認中

「っ!にゃんにゃんだよ!

 ふざけてんじゃねぇーぞ!コラー!」


「もう!一体どういうことよ!

 出てきにゃさいよ!じしょー神っ!」


二人が落ちてきた見覚えのない草原で、空に向かって口々に叫んでいる


・・・だが、何かおかしい


「あれ?にゃんだこれ?

 俺、こんにゃ喋り方してにゃいのに・・・」


「おかしいよ。

 にゃんで『な』だけ『にゃ』ににゃるの?」


二人もそれに気づいたようで叫ぶのをやめ、二人で顔を見合わせる


そして・・・


「にゃっ!?

 にゃんでおねえが小さくにゃってるんだ!?」


「あんたこそ!にゃんで小さくにゃってるの!?

 それに・・・あんたおんにゃのこ(女の子)ににゃってるわよ!?」


「「にゃ・・・

 にゃんだとーーーーーーっっっ!!!!!?????」」


二人は幼い女の子の姿でお互いを指さしながら絶叫する


「っ!ぜぇぜぇはぁはぁ!

 お、おかしいでしょっ!?

 にゃにこの短い手っ!足っ!

 意味わかんないんですけどっ!?」


その叫びに全ての空気を使い果たした凛香が荒い呼吸をして、自分の短い手を目の前に掲げて見ながら再び叫ぶ


「にゃ、にゃんで、

 おんにゃのこに、にゃってるんだよ!?

 俺は男だぞっ!ふざけんにゃっ!」


すっかり変わってしまった自分の顔を、同じく短い手でペタペタと触って確認しながらいきどおり叫ぶ


「「やだやだやだやだーーーっっっ!!!」」


二人はさらに声を張り上げ同時に叫ぶ


✧✦✧✦✧✦✧✦


「っ!フゥフゥフゥ・・・・・

 と、とりあえず落ち着こう。

 そんで、これまでのことを振り返ろう。」


しばらく叫んで暴れ回った後、凛香が胸に手を当てて息を整えながら提案する


「そ、そうしようぜ!

 えっと、突然(たらい)が頭の上に落ちてきて、

 『暗闇』に連れてかれて、

 『神』が現れて、穴に落とされて、

 体が子供ににゃってて、

 俺がおんにゃの子ににゃってて・・・」


そこまでを一息で言うと


「そんでここはどこだ?」


本来最初に気にするべきことを思い出し聞く・・・というよりも独り言のように呟く


「・・・・・どこ・・・にゃんだろね・・・・」


「・・・・神は、異世界って言ってたよにゃ・・・」


「そう・・・だね・・・」


「これからどうしようか・・・・」


「・・・・・・とりあえず町目指そうぜっ!

 大体こういう時はそうするもんだと

 相場が決まってるからにゃっ!」


暗い雰囲気になろうとしていた所を、涼が笑顔を作り肘を曲げグッと拳を握り明るく宣言する


「・・・うんっ!そうだね!そうしよ!」


その凛香を励まそうとして無理矢理作った笑顔を見て凛香は救われたような気持ちになった


「じゃあ、その前に持ち物検査しようか!

 にゃんか役に立つ物があるかもしれないし、

 こういう時は、大抵、

 神様からのチートがあるものでしょっ!」


そうやって先程自分を救ってくれた

涼の真似をして笑いながら言う


涼はピッと敬礼の真似をしながら

子供らしい高く可愛らしい声で返事をする


「おうっ!了解っ!」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ