くらやみ
矛盾が発生しているため、余裕のある時に修正するかもしれません
「っいってぇーっ!
ざけんなや!つか、ここどこやし!?」
「真っ暗闇やんけ!
どうなっとんねんっ!?」
ふぎゃー
と、暗闇の中で騒いでいる
「ふぉっふぉっふぉっ。
わしは神様だ。
凛香、涼。わしを覚えているかな?」
「は?誰だよ、お前。」
「え?あんたまさか!
あの時のっ!?」
二人が同時に叫ぶ
「そうじゃ、お前達を引き取ったものじゃ。」
「ええええええーーーーーーーっ!?」
涼は驚いて叫ぶが
「あれ?涼は知らなかったの?
あー!そっか・・・あの時、涼は寝てたんだっけ。」
凛香は一向に動揺せず落ち着いて話す
「寝てた?なんで?」
「お父さんが死んだショックで
ずっと泣いてて、泣き疲れて寝ちゃったのよ。
それで、あんたが寝てる間に
この人と取引をしたの。
私達のことを名義上引き取るから
二人で仲良く暮らせってね。」
「つか、なんで名義上なんだよ!
そのせいでおねえが
どんだけ苦労したか知らねえだろ!」
「わー、びっくりー。
涼がそんな風に思ってたなんてね。
お姉ちゃん感動したよー。」
涼が激昂するが、当の本人は棒読みで言う
「そういう問題じゃなくて・・・」
「親戚達よりは、マシでしょ。」
涼がなおも続けようとするが、ピシャリと言い放たれ大人しくなった。
「確かに・・・その通りだな。」
「ま、そういうことよ。
この人がいなかったら
今頃親戚中をたらい回しにされてたね。」
「でも、理由くらい聞かせてくれたっていいだろ?」
「それはだな、わしが神様じゃからだ。
神の決まり事で、
あまり人に干渉してはならんのでな。
お前達を引き取るのでさえも
本来なら規則違反なんじゃ。」
しばらく黙って見ていた
自称「神」が重々しく説明する
「うん。あの時もそう説明してたね。」
凛香がこくりと頷く
「じゃあなんで?」
涼が待ちきれないとばかりに先を促す
「それは、お前達は初めから
この世界の理から外れた存在だからだ。」
「へ?それは初耳なんですけど?」
「ふむ、言っておらんからの。
実はな、お前達はお前達の父親が、
異世界で作った子供なんじゃ。
とある理由で、またこの世界に帰ってきたがの。」
「へー。
それで、この世界の人間じゃないから
理から外れている・・・と。」
「そういうこどじゃ。」
「んじゃあ、本題に入ろうか。
何で盥なんか落として
私達をここへ呼び寄せたの?」
凛香が冷気を帯びた声で問う
「なんでって・・・
この話しがしたかったからじゃねえの?」
「違うね。
こいつは、そんなことで
わざわざ人を呼びつけるような奴じゃない。
それに、それだけの用事なら
PCで済ませられるからね。」
「え?おねえ、神とメールしてたの?」
「うん、なんか有った時と
月一の報告だけだけどね。」
「まじかw
神とメールって中二かよw」
「おい、心の声だだもれだぞ。
うちは、高一じゃボケぃ。
お前こそピッタリど真ん中の中二やろ!」
「ざけんな!俺のどこが中二やねん!」
「んだとぉ!どっからどうみても中二やわ!」
「えぇい!やるんか!」
「やったるわ!」
そう宣言すると掴み合いになる
「はぁ〜。仕方がない奴らじゃのう。
一回異世界行ってやり直して来い。
そ~れ!」
自称「神」がそう言うと二人がいた床?
(真っ暗闇で床に足をついている感覚もないので
本当に床かは分からない)
が変形し床?がなくなり穴ができる
「「わああああああーーーーーーっ!!!!!」」
二人は叫びながらその穴へ落ちていく
「仲良くなるまで帰れないからなー」
その暗闇で、いや、その世界で
最後に聞いた言葉は神のその言葉であった・・・