表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/27

物の価値

謝り倒してお金を払って(分からなったから受付嬢に袋の中から取って貰った)受付嬢さんは快く許してくれて、説明の続きを受ける。


「こちらのギルド員証ですが、無くしたり盗られたりしないようくれぐれも注意して常に首にかけておいてください。服の中にしまっておくと安全です。再発行にはかなり手続きや手間がかかりますのでお気をつけ下さいね。それから、このギルド員証を見せればギルドのある街であればどこにでも出入り自由ですので、ご活用下さい。」


「それって、このプレミーア領でもですか?」


「はい。領主様は推奨はされていませんが、この領でも年齢に関係無くギルド員の権限はご利用頂けます。それと、この近辺で活動される場合は問題ありませんが、他の街へ拠点を移される場合は申告して下さい。必要な書類を移られる街のギルドへとお送りいたしますので。情報移行にかかる時間はそれぞれの街への所要時間で変わりますが、馬を使いますのでギルド員様の到着より早くお届け出来るかと思います。以上でご説明を終わらさせて頂きます。何かご質問がありましたらお気軽にお声がけ下さいませ。」


「はい!今は特に無いので、失礼します!ありがとうございました!」


「ありがとうございました!」


頭を下げて今度こそちゃんと探検者ギルドを出た。帰り道はちゃんと服の中にギルド員証をしまって歩いた。


孤児院に帰ってから皆に聞いた所によると、100マネでこの硬貨1枚らしい。それ以下のお金の単位は無くて、それより安い物を買う時は、100マネに釣り合うだけの量をまとめて買うらしい。この硬貨は銅貨で、普段の生活ではこの硬貨しか使われないと言う。銀貨になると一万マネの価値があり、金貨は十万マネの価値があるらしい。銀貨は家を買う場合に見たり使ったりする事もあるが、ほとんどの庶民は金貨を見る事なく死ぬらしい。


という事で、袋の中には銅貨が81枚入っていたという事になる。そこから千マネ引かれたから71枚。確かに入っていた。受付嬢にネコババはされていなかった。


みんなにこのお金で服を買えるかと聞いたら、分からないと返された。自分達はお金をほとんど触った事が無いし、物を買うお金は持っていないと。


自分達だけちょっと申し訳無くなったけど、このままでは明らかに悪目立ちするので、ワーヒドが帰って来たら聞いてみて、服を買いに行こうと思う。


「ワーヒド。服っていくらくらいしますか?」


「そうだな…安物の古着で一着五千マネで買えれば良い方じゃ無いか?すまんが女物はよく分からん。」


「そうですか、分かりました!日が暮れる前に買いに行って来ます!」


二人で街を探し回って、一番安い露天の古着屋を見つけた。結局古着で二着できっちり七千百マネ使った。…負けて貰ってだ。


市場を見て回って思ったのだが、どうやら食べ物以外の半贅沢品はやはり高いらしい。庶民には食べ物など生活必需品以外に使うお金はあまり無く、パンの半分の値段も使って紙切れ一枚を買うのは高いという認識らしい。日本だとパン一つと同じ値段で紙が何十枚も挟まったノートが買えたわけだから、やっぱり物の価値が違うんだな。この国はエンゲル係数が高いらしい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ