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娘よ、大志を抱け  作者: 匿名社員
子育てをする
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第39話

やぁみんな、作者だよ。

久し振りだから、結構調子が良いんです。


今回、後半の一部が童話っぽいです。


いや、日本昔話みたいな感じです。

娘が3歳の間ずーっと旅をしていたが、私みたいに放浪癖が付いたら困るので、4歳の今日、家に帰る事にした。


さて、今日は空に暁が浮かんでいる。

カグネの誕生日だ。


「今日はカグネの誕生日だ。何か、欲しいものはあるか? したい事とか、あるか?」


娘に聞いてみた。


「えーっと……オムライス食べたい! あと、後……絵本読みたい! あと、後……お母さんのハグで寝たい!」


ヤベェ……無邪気過ぎて、超可愛い。

ハグで寝たいって、可愛すぎんだろ!


「そうか、いいぞ。」


「やったー!」


両手を挙げ、グ○コの状態で走り回る娘が微笑ましい。


「障子を破るなよ。」


「きゃー。」


ダメだ、聞いてない。

近くに来た娘を抱き寄せる。


「そんなに走って、物を壊したりするのは、止めてくれよ。」


娘に、言い聞かせてやる。


「なんでダメなの?」


来た。

親と娘のなんでなんで反抗期戦争。


これは、ダメだからダメよりも、理由を分かりやすく教えた方が良いらしい。

友人が言ってた。

だから、子供でも分かりやすい説明をしよう。


「物が壊れると、悲しいだろう?

だから、勝手に壊してはダメだ。」


「お母さん……カグネが壊したら……悲しい?」


やめろ。

上目遣いで、目をウルウルさせて言うな。

精神的にキツイ。

だが、甘やかされて出来た、典型的なワガママ王女様は作りたくない。

だから、母親として、言ってやろう。


「あぁ、カグネでも、物を壊されたら悲しい。だから、お母さんを悲しませないでくれ。」


「うっ……うっ……ごめんなさい。」


泣きながらも謝るなんて……。

娘を抱きしめ、ポンポンと頭を叩いてやる。


「分かってくれれば良い、泣かなくても良いぞ。」


優しい声で、耳元で囁いてやる。


「うっ……うぅぅっ……。」


「よしよし。」


はぁ……子育てって、難しいな。


ーーーーーーーーーーーーーーーー




「今日の勉強は終わりだ。」


本を閉じ、最近7歳になった娘に言う。


「やったー!」


両手を挙げ、背筋をグーンと伸ばす。

ハハハ、どこの世界でも、勉強は嫌われてるな。

まぁ、私も嫌いだがな。


「お母さん。」


「なんだ?」


「そのー、オムライス、自分で作ってみたいんだけど……ダメ?」


指をツンツンさせ、モジモジしながら、娘が上目遣いで言う。

くっ……これはヤバイ。

絶対ニヤけてた。表情筋が固まってなかったら、絶対ニヤけてた。

こんなとこで、母親としての威厳と尊厳を水の泡にしてたまるか!

絶対にニヤけず、平常通り応答してやるよ!


「いいぞ。」


「本当? ありがとう!」


あぁ……俺ぁもうダメだ。

娘が可愛すぎて、昇天しそう。


「あ、後……もう一ついい?」


娘が、やっぱりモジモジしながら聞く。


「なんだ? 言ってみろ。」


「そのぉ……鶏ってどんなのか、見てみたいなー、って。」


しまった!

迂闊だった!

本で見せた事はあったが、実際に生きてる鶏を見せて居なかった。

よし、決めた。


「では、実際に見に行こうか。」


「え? いいの?」


惚けた表情で、娘がい言う。


「あぁ、良いぞ。」


「やった!」


「では、早速行こうか。」


「はーい。」


娘が準備をしに駆けていく。

……カワイイなぁ。


〜〜〜


「準備はいいか?」


「大丈夫。」


結局、着替えただけだった。

巫女さんの服、可愛いよ。

紅白がよく似合ってるよ。


「では、行こうか。」


内側の表情を表に出さず、転移をする。

さて、転移するならあそこでいいかな?

きっと、娘も大きく成長するだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


とある村で、鶏の見学は終わった。

終わったが、


「うちの村に来る人なんざー久しぶりでねー、出来れば。」


「お、も、て、な、し。」


男が手を前に出し、一言発する毎に、少しづつ横に移動させている。


「「「「「おもてなし」」」」」


そして、複数の男たちが、合掌してからの合唱。


「が、したいんだが、どうだ? 宴会を開くぞ?」


「お母さん! 人の家に泊まるの?」


目をキラキラさせ、私に聞いてくる。


「フフッ……あぁ、そうだぞ。」


「ねぇねぇ、お泊まりしていい? お願ーい。」


「あぁ、良いぞ。」


「やった! ありがと!」


さ、娘はここで潰れる玉なのか、それとも化けるのか……楽しみだな。

人格の形成に、一役買ってくれよ。


〜〜〜


あの後、宴会をした。

勿論、アホみたいに酒を飲んだ。

やっぱり、久しぶりの酒はうまい。


だが宴会の途中、


「疲れていらっしゃるでしょう。もう、お休みになったらどうですか?」


1人の男が、そう言ってきた。


「確かにそうだな。一休みしようか。」


「ささ、お部屋はあちらです。」


そう言って、男は私を誘導する。


部屋に辿り着くと、キングサイズのベッドが1つ置いてあった。


「では、お休みなさい。」


「お休みー。」


寝ぼけ目の娘が、そう言う。

ククク、楽しい夜になりそうだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「珍しく、いい女が来ましたね。」


「あぁ、上玉だ。」


「楽しめそうっスね。」


深夜、複数の男たちが下卑た笑みを浮かべ、会合を開いていた。


この村に、女は居ない。

いや、訂正しようか。


「あ"あ"ぁぁぁぁぁ。」


「こいつらも、そろそろダメそうだからな。」


男はそう言い、目をかっ開き、穴という穴から白濁とした液体をドロドロ垂れ流している、女だった者のアゴを掴みながら言う。


この村に、女は居ない。

かつて女だった『物』達は居る。


「ククク、アレだけの媚薬を飲んだんだ。楽しめそうだなぁ。」


「あいつは子連れだ。大方、いいとこのお嬢様が、途方に暮れてたとかだろう。」


「親の目の前で娘を犯すのは、本当に楽しいっスよね。」


「あぁ、あの絶望した顔が最高だ。」


「あの親子はどんな顔をするか、気になるなぁ。」


男たちは知らない。

自分達が、ただの教育の一環としてしか扱われていないことを。

男たちは知らない。

自分達が、世界最強相手に、こんな事を言っていることを。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ギィィィィ


扉が開く。


男たちは慣れた作業でカグネの口を封じる。


「んんんんんん!」


「なんだ、目が覚めたのか。」


「ま、いいだろう。どうせ、気付かないだろうからな。」


「おい、小娘、これが分かるか?」


そう言って男たちはズボンと下着を下ろし、その天をも貫くであろう聖なる槍……失敬。

性なる槍、性槍を取り出す。その槍に名を付けるとしら、ロンギヌスであろう。

聖人(ようじょ)を貫く為の槍である。

その槍は聖人を早く貫きたく、既に天をも貫くであろう高さになっている。


それを見て、カグネの表情が驚愕に染まる。


「へー、どうやら、性教育は済んでるようだな。

じゃあ、分かるよな?」


そう言って、男は女だった『物』を、部屋の外から取り出す。


「あ"あ"あぁぁぁぁぁぁ。」


「っ⁉︎」


「お前は将来的に、こうなるのさ。」


「「「ギャハハハハハ!」」」


男たちは、所謂やられ役の様な笑い声を上げる。

自分達は既に『お薬』を飲んでいるので、既に最ッ高にハイな状態なのである。


決して危ないクスリでは無いのである。

分量を間違えただけのクスリである。


「さーて、ここからが本番だよー。」


カグネに、性の知識は無いに等しい。

だが、あの女だった『物』を見た事で分かった。


きっと、自分のオシッコをする所に、その汚らしい物を突っ込むのだろう……と。


だが、この小説はどちらかというとギャグファンタジーである。


決してR-18のコーナーに行ったりしないし、☆U☆TU☆展開にもならない。


ここまで言って、親子揃って

「んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

なんて言ってたら、それはそれでギャグだが、流石にそれは無い。

と、なると。


(テメェらうちの娘にそんな物見せんじゃねぇよ!)


邪神様がキレる訳である。

これは逆ギレだが、気にしてはいけない。

親バカは基本こんなもんである。


「グヒヒヒヒ……」


「ん? いきなり止めてどうしたんだ?」


そう言って男は、カグネを犯そうとしていた男の肩を叩く。

すると、あら不思議。


ズリュッという音と共に、男の首が肩を叩いた男の方へと落ちました。

体も一緒に、後方へと倒れたじゃありませんか。


これに対し、強姦魔達はビックリ仰天。


ドヒャー、こりゃたまげた。

仲間の首が、いきなり捥げちまった。

魔物の仕業かもしれねぇだ。

強姦魔達の意見は一致し、そこから逃げることにしました。


ですが、相手は邪神様です。


「ぐがぁ!」


1人1人、心臓を抜いて行きます。

この人達は常習犯なので、殺すのことに良心は痛みません。


娘の前でも、平然と人を殺しました。

強姦魔達を殺した後、邪神様は娘のカグネに言いました。


「いいか? 世の中には良い人と悪い人が居る。」


娘のカグネは、母親が全く見せない真剣な表情に聞き入ってしまいます。


「悪い人は、大抵優しく接してくる。だから、誰これ構わず、人を信用してはいけない。特に男は信用するな。男の中でも、イケメンと呼ばれる人種は絶対に信用するな。いいな?」


その言葉に、カグネは頷くしか有りませんでした。


「ま、男でもいい奴は居る。そんな奴と出会える事に期待して生きるんだ。」


そう言って、カグネの頭を撫でてあげました。


「うっ、えぅっ、グズっ……。」


緊張が緩み、カグネは思わず泣いてしまいました。


「こんな時は、泣いていいんだぞ。」


「うぅぅぅぅっ!」


そう言って邪神様は、娘を優しく抱きしめてあげました。


さて、彼女は人を殺せるようになるのでしょうか。

そして、トラウマになっているのか、トラウマを克服できるのか。


(今の所、プラン通り。順調だ。)


すべてを知るのは、邪神様だけ。


(先ずはこの世の厳しさを教えた。次は、どうこの世を生きていくかだ。)


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「お母さん……私は、強くなりたい。」


家で寝る前、娘がそう言ってきた。

どうやら、力を求める方向に進んだようだな。

これは意外だ。

きっと、沢山の本のおかげだろう。

あの中には、ネット小説も含まれていたしな。


さて、強化イベントが来たんだ。

聞く質問は、ただ一つ。


「なぜ、力を求める。」


「人の嫌な事をする奴らを、懲らしめたい。」


はぁ……やっぱりそうなんだよなぁ。

力ってのは、面倒だ。

俺は、人に認められたくて力を求めた。

好きなキャラの技を真似したくて、何度も練習したりもした。

結局、力は好きな事をする為に使うもんだ。


よく人の為に力を使うとかバカな事を言ってる奴がいるが、正しくは暴力……失敬。

人を護るとかいう力を振るうためだ。


人を護る力ってのは、否定的な意見で言えば、人を護るという大義名分で戦争しても良いと言う事になる。


そう考えていくと、かなり面倒になる。

その結果、考えるのを放棄して好きなように使うと言う結論に落ち着くのだ。


あ……それと、力は使い方で変わると言うが、それは本当だ。


チート転移者がよくギルドで絡んでくる三下をボコボコにするが、それはただの暴力だ。

子供の癇癪だ。


認められたいというプラスの気持ちと、ムカついたからボコボコにするというマイナスの気持ち。


それらが合わさった結果、ハーレム作って満足しようという気持ちになるのである。


まぁ、上のは一例である。



俺もあの頃は若かったなぁ〜。

魔王とかギルマスとか邪神とか、ボコボコにしてたからなぁ〜。

やっぱ、俺も認められたかったんだろうなぁ〜。




……オホン。

では、他の例を挙げよう。


ある殺人鬼は、貴族の護衛として雇われました。


その貴族は嫌われ者で、いつもいつも刺客が送られて来ます。

殺人鬼は、嬉々として刺客を皆殺しにします。


これで、貴族と殺人鬼はwin-winの関係を築ける。


では、上の例はどうでしょう。


いい力の使い方でしょうか。

それとも、悪い力の使い方でしょうか。


正解は、どちらでも無いだろう。


貴族がいい奴の場合、それは良い例になる。

悪い奴の場合、それは悪い例になる。


だから、力はとても面倒だ。

大義名分さえ有れば、何をしても良いのである。

人を殺しても良いのである。



結果から言おう。


力は、自分の好きなように使うものだ。

自分の我儘の為に使うものだ。

だが、無益な殺生と、周りに迷惑をかけないことは最低条件だ。


それが、俺の出した答えだ。


深く考えず、自分の我儘の為に使う。

それが一番だ。


だから、私は娘に言おう。


「力には、大きな責任が伴う。」


「……?」


「誰かを護る為に力を振るった結果、悪い奴を懲らしめる為に力を振るった結果、人に恨まれるかもしれない。」


「……うん。」


「痛いのは、みんな嫌だ。」


「……うん。」


「誰かの為に力を振るった結果、誰かに恨まれるぐらいなら……」


「……」


「誰かの為という、自分の我儘で力を振るえ。自分の我儘の為に力を振るった結果誰かに恨まれろ。力に伴う責任は、自分が背負え。」


「……よく分かんないけど、分かった。」


この娘は聡い。

きっと、自分なりに理解する日が来るだろう。


「稽古をつけてやる。先ずは基礎体力からだ。」


「分かった!」


娘が元気よく返事をする。


フフフ、この娘なら、直ぐだろう。



ここまでお読み頂きありがとうございました

誤字脱字指摘、アドバイス、評価感想等

お待ちしております。


今の所、学園編に1票入ってます。

さぁ、学園編をやるかどうか、そして作者のモチベーションはあなたの1票にかかっています!(迫真)


ま、気が向いたら活動報告の方にコメントお願いします。(本音)

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