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娘よ、大志を抱け  作者: 匿名社員
チートだけど異世界でスローライフを送るために死ぬ気で努力してみる(仮) 第1章ー誰も知らない物語編ー
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新第3話 拠点捜索編

12/13書き直して投稿

「大佐。俺だ。木に登った。今日はここで夜が明けるのを待つ。敵襲に備えて見張りをする。」


と言っても、俺1人しか居ないんだけどね……。

と、思いながら1人で茶番をする。


木登りは得意では無いが、何とか木に登れた。

いやぁ、最初は木の幹が太くて登れなかったんですけど、


「1度マングローブに登ってから伝って、木に登って行けばいいじゃない‼︎」


と、思い、実行したら登れました。

流石マリーなんちゃらねっとさん。

という事で、木を伝って登りました。

木を伝って移動し、

太めの枝に腰掛け、

敵襲に気をつける。

さっきまでの一連の流れです。



木の枝はゴツゴツしていて、座っている俺は腰もケツも痛い。


見渡す限り木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木木。

蛍光灯なんて物は無いから、

勿論真っ暗。

頼りになるのは月の光だけ。

暗い事に変わり無いし、

夜眼が効く訳じゃ無いから、


魔物にバレないように、

息を殺し

気配を殺し

身を潜め

僅かな音すら逃さ無い様に注意する。


暫くして、ふと空を見上げたとき、


「スゲーキレー。これが幻想的って奴だな。

まぁ、地球の殆どじゃぁもう本当の意味で『幻想』になっちゃったけどなぁ……。

ははは……ホント、キレー」


夜空には沢山の星。これが物語だったら雰囲気出して、月が出てないか満月なんだろうけど、凄く微妙な形の月が出てる。そのせいで星が見えずらくなっている。


空気読めよアホ‼︎


まぁ、普段見れない量の星が見えていて、これで月がでていなければ、もっと沢山の星が見えるんだろうなぁ、と、考えた。

楽しみは後に取っておくということだ。

………うん、きっと。

……って‼︎見惚れてる場合じゃねぇ‼︎

俺が言いたいのはそうじゃない‼︎


「何で月が蒼いんだよ……。」


俺氏は言った。


「月は蒼かった……って、巫山戯てる場合じゃないな……。」


此処が異世界だと確定した。


でも蒼い月って初めて見るけど、

メチャクチャ幻想的で綺麗なんだな……もう俺、異世界に住むわ。


……にしても、


「異世界か……。」


やった‼︎勉強しなくていいんだ‼︎

……ゴホン。

努力すれば強くなれる。

宿屋の経営をする事も出来る。

所謂『すろ〜らいふ』だ。

……別にチーレムじゃ無くて、

スローライフでもイイじゃないか。

まぁ、努力で強くなれるなら、

『神』を殺したい。

誰でも1度は考えるだろう。

まぁ危険だと思われたくないから、

考えるのは止めておこう。

「命大事に」だ。


今は夜。

な〜の〜に……

ゴブリンの『ゴフゴブ』と言う声は聞こえないし、

オークの『フゴフゴ』と言う声も聞こえないし、

狼の『ウォーン』と言う声も聞こえなし、

フクロウの『ホーホー』と言う声すらも聞こえてこない。


何故だ‼︎此処は主人公がモンスターに襲われて、ベテランの冒険者に助けられて、弟子にしてもらうついでに街に連れてってもらうところだろ⁉︎

なんで生き物が居ないんだよ。

と、思いつつも、ホッとしている。



それがフラグとも知らずに……。


ーーーーーーーーーーーーーーーー



何てことは無かった。

自分でフラグ立てて(立ってない)

ナレーションしたのに、何も起きず

夜が明けた。

……太陽が眩しい。

目がチカチカする。


一晩中ずっと気配を消そうと頑張ってた意味すらなかった。

あははは。

不眠だよ。

意味が無かったよ。

ケツが痛ぇよ。

痔になっても治せねぇぞ‼︎

どーしてくれんだ‼︎


……ゴホン


多分、この森は安全地帯だ。

だって無風だったのに、何一つ音がしなかったんだもん。

てか、この森なんか神々しいもん。


まぁ、安心して布団敷いて寝れると分かっただけよかったかな?

今日は安眠出来そうだ。


あ〜‼︎ 腹減った‼︎

食糧はどうする?

本当ならゴブリンだとかに毒味させるつもりだったこの果物。

見た目は紅い洋ナシ。


「食っちまうか。」


死んだらしゃーない。

こーゆー時、鑑定スキルが欲しい。

転生に期待だ。


「いたらきま〜す」


パク……⁉︎


「ウッ⁉︎ウゥゥゥヴ‼︎ウゥゥゥゥ⁉︎

って、普通だ。普通に梨だ。ごくごく普通の、ありふれた梨だ。」


演技した意味無いじゃん。

毒でそれを耐えてパワーアップじゃ

ないのかよ……。

と、考えつつ洋ナシをムシャムシャ食べる。

皮に栄養が多いから、皮を剥かずに食べているが、苦くなくて美味しい。

洋ナシウメー。

何か元気が湧き出てくる感じがする。

……多分気のせいだな。


梨を5つ程食べ、お腹がそこそこ膨れた所で、俺は考えてしまった。

タンパク質どーしよ。

果物でタンパク質摂れるのか?

あっ‼︎豆探せばいいか。

みつからなかったら……。

土を掘ればミミズとかいると思うけど、

虫は最終手段だ。

………………だってキモいもん。


\\ キモくねーよ‼︎ //


……………何か聞こえた気がした。


「取り敢えず靴下洗って寝よう。」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


目が覚めた。

太陽は丁度一番高い位置にある。

雲は今日も元気に飛び回っている。

結構寝たな。

周辺を探索するか。

靴下を履き、周辺をプラプラする。


川は結構長い。

そして、やっぱり景色が変わらない。生き物も居なかった。

遠くには山があった。

後ろには多分2倍ぐらいの高さで頂上が雲に届いている山があり、

その更に後ろには

雲を超えた高さの山があった。

雲は、多分山の真ん中ぐらいの高さにある。


「絶景だなぁ〜…。」

ちょっと現実逃避してる。

だって、山にしては高すぎでしょう。

地球には、あんな高さの山なんて無かったからね。


「……帰ろう。なんかもう嫌だ。

異世界怖い。生きていける自信が無い。せめて、戦争が起きても生き残れるぐらい強くならないとな。異世界は死亡フラグが乱立してるからな。」


山に背を向け、寝具一式を置いた場所へと、梨を拾って直ぐに食べながら帰る。

一応、梨は洗ってはいる。

取り敢えず、この安全地帯の森で、強くなってから街に行こう。咬ませ犬系冒険者にすら勝てる気がしない。

だって、チートが無いんだもん。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


その日の夜、布団に入り、抱き枕を抱き締め、目を瞑った時、思わず呟いた。


「異世界なんだから、ステータスがあるべきだろ……てか、チート寄越せよ。生きていける自信が無ぇよ……。」


せめて、ゴブリンに勝てるぐらい強くなってから街に行こう。そう考えて、俺は眠りについた。



その次の日の朝、これだから異世界は恐ろしい、異世界を侮ってはいけない……俺はそう思った。


ここまでお読み頂きありがとうございました

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お待ちしております。

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