第24話 クラス転移編 冒険者
本日2話目投稿
どうしよ、
なんか、ポイント乞食みたくなってもーた。
すみません。
前話、作者のテンションぶっ飛んでました。
でも、何故『のじゃ』言葉だったんだ?
……は⁉︎ みんな、
幼女が言っている光景を脳内で想像して……⁉︎
うん、想像したら、
ポイント入れるしかないね。
部屋の中には、
「ギルドマスターの『ジェダレグ』だ。お前のランク査定試験は、俺と戦う事だ。」
殺気を全力でぶつけてくる危険人物が居た。
コイツ、メンドクセェ、タイプだ。
執務室って感じなのに、既に臨戦態勢だ。
いや、椅子に仕事をやれよ。
椅子が可哀想だろ。
てか、見た目60代なんだから、もう少しぐらい大人しくしろよ。ポックリ逝っちまうぞ。
「いや、なんでギルドマスターと戦うんですか?」
「理由は簡単だ。お前の身のこなしで相当な実力者だと分かる。そんな奴が1つづつランクを上げるより、俺と戦ってる光景を他の冒険者に見せて、それ相応の実力を分からせた方が早くランクも上がる上に、他の冒険者にも認められる。今は戦争中だ。人手は幾つあっても困らない。」
やったね。
とっととランクが上がるって。
「で、どこで殺るんですか?」
「若干発音が違う気がしたが、まぁいい。場所はギルドの訓練場だ。ついて来い。」
ギルドマスターについて行く。どうやら、訓練場はギルドの背後にあるみたいだ。
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訓練場に着いた。
結界の魔方陣が組み込まれた魔法石が四隅に置いてある。
被害を少なくするため、という事だろう。
「今からランク試験をやるから、ちょっと退いておいてくれ‼︎」
ギルドマスターが大声で叫ぶ。
訓練していた冒険者達が、結界の外に出て行く。
「それじゃあランク試験を始める…………準備はいいか?」
「大丈夫です。」
ギルドマスターが構える。
手には何も持っていない。
無手だ。
逆に、俺は自然体でぶらんとする。
勿論無手だ。
「それでは………………始め‼︎」
ギルドの受付のおっさんが言った。
瞬間
パァァァァァン‼︎
「グガァッ‼︎」
ギルドマスターが、結界の壁からズルズルと落ちてくる。
濡れた雑巾を投げて、ベターンと
くっ付いた感じだ。
何をしたかって?
簡単だよ。反応できない速度でギルドマスターの懐に入り込み、手加減して腹を殴り、結果、結界の壁にぶつかっただけだ。
大丈夫。
実際は掌で押し飛ばしただけだ。
死んではいないだろう。
ギルドマスターが地面に崩れ落ちる。
「ガハッ‼︎…………これは………………予想……外……実力差………っが…………あり…すぎる。」
あ…………死にかけじゃね?
「特例……だ………今日から………お………前…は………S……ラン………ク……だ。」
そう言い残し、
ギルドマスターは深い眠りに着いた。
「誰かぁぁぁ‼︎ 回復魔法が使える魔術師はいないかぁぁぁぁぁ‼︎」
ギルドの受付のおっさんが、大声で叫ぶ。
……やっべ、手加減ミスった。
そうこうしている内に、沢山の魔術師がギルドマスターに集まって来た。
……………俺も手伝うべきかな。
なんて考えてる間に治療が終わった。
この雰囲気、どうしよう。
……………逃げよう。
俺は、バレないようにギルドの受付に逃げる事にした。
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受付に逃げてきた。
近くの椅子に座る。
「ハァ。」
思わず溜息が出る。
座っている人形の様にダラリと四肢を投げ出し、ボーッとする。
しばらく経つと、受付のおっさんがやって来た。
「ギルドカードが出来ました。」
その声で我に帰り、椅子から立ち上がる。
「これがギルドカードです。」
受付からギルドカードを受け取る。
ふーん、これがギルドカードか。
ギルドカードは、キャッシュカードと同じぐらいの大きさと薄さで、カードには、自分の名前とランクが書かれている。
「本日は依頼を受けますか?」
「うーん、なんかいい依頼無いですか?」
おっさんに聞いてみる。
「では、この依頼はどうでしょう?」
おっさんが受付の下から依頼の紙を取り出す。
え?
向こうから取ってくるんじゃないの?
おっさんが紙を取り出し、受付の上に置く。
書いてあるランクは…………
「…………は? S+?」
なぜにS+?
しかも、出てくるモンスターは
レッドワイバーン。
火を吐けて、尻尾から毒の棘を飛ばす奴だ。
いやいや、そこは薬草採取でしよ?
「おや、ご不満のようですね。
では、此方はどうでしょう?」
え? ちょっと待って?
俺、別に不満そうな顔して無いよ?
………あ、表情筋動かしてねぇわ。
おっさんが、
ガサゴソと受付の下をいじくっている。
やめてくれ。
絶対メンドウな事になる。
「テメェラ‼︎仕事の時間だ‼︎」
ギルドマスターが上から降りてきて、大声で叫ぶ。
あっ、意識が戻ったんだね。
よかった。
死んでない。
周りが騒がしくなる。
冒険者達が、嬉々とした表情で武器や防具の手入れをする。
「仕事って何ですか?」
冒険者達が一気に武器や防具をいじりだすなんて、おかしい。
おっさんに聞いてみる。
「Aの森からモンスターが侵攻して来たんですよ。いつもの事です。
死ぬ方も居ますが、沢山稼ぐいい機会ですので。それに今は、Sランク以上の冒険者方が10名程居りますので。安全性も高い訳ですよ。」
あぁ、そういう事か。
いかにも冒険者らしい。
「期待の新人、仕事だ。思いっきり暴れてこい。」
ギルドマスターにそう言われた。
「うぃっす。バリバリ稼ぎますよ。」
「防衛戦に参加するなら、
これを持って行って下さい。」
ギルドの紋章が描かれた袋を渡される。
よく見ると、周りでも配布してしている。
「これは、防衛戦の時のみ配布するアイテムポーチです。これを買い取り受け付けで渡せば、素材代と報酬金が渡されます。」
「あんがとな。」
人の流れに乗り、街の外に出て行く。
壁の上には、沢山の魔術師達。
壁の下には、槍やハルバード、モーニングスターなど、思い思いの装備を身に付けた歴戦の冒険者達。
明らかな素人は、此処には居ない。
どう考えても足手纏いだからだ。
遥か前方
魑魅魍魎達が、大きな足音を立てて、此方に迫って来る。
今は昼時。
太陽が、俺たち冒険者を照らす。
さぁ、異形の者達。
「俺の糧となれ。」
緊張感が高まる。
両者、激突した。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
戦場は、まるで地獄のようだった。
屍を踏み越え、血で血を洗う戦い。
隙があれば、冒険者達はモンスターをアイテムポーチに回収する。
その隙を狙われて絶命する奴もいる。
守銭奴め。
魔術師達は壁の上から狙撃、もしくは大魔法で吹き飛ばしている。
そんな中、戦場を駆ける奴等が居る。
S、もしくはSSランクなのだろう。
剣を一振りすれば、モンスター達はいとも簡単に消えていく。
拳を振るえば肉片が飛び散る。
ハルバードを振り回し、一刀両断。
そんな中、俺は…………
「ギャァァァア‼︎」
「フンッ‼︎」
グジャルッ‼︎
買い取り価格が下がらない様、一体一体モンスターの頭を捻り取り、アイテムポーチに収納していた。
アイテムボックスを使ったら、絶対にメンドウな事になる。
「ゴァァァァァア‼︎」
熊の様な魔獣が、俺に向かって拳を振るう。
「フンッ‼︎」
グチュア‼︎
対し俺は攻撃を避け、熊野郎の頭を捻り取る。
一体一体、確実に仕留めていく。
多対一の、良い練習になる。
攻撃を躱し、隙を突いて殺す。
ひたすら繰り返す。
俺がモンスターの頭を、100個ぐらい捻り取った頃だろう。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ‼︎」
勝鬨と共に、戦いは終わった。
野原であった元の緑色は、血肉で真っ赤に染まっている。
戦いが終わり、冒険者達は回収を始める。
だが、モンスターの素材は、どうやら早い者勝ちの様だ。
2つのパーティーで分けている者も居る。
どうやら、分配で争っている奴は居ない様だ。
さて、回収が終わったら街に帰るか。
陽気にそんな事を考えている時
戦場の隅で、仲間の死に嘆く者が居た。
主人公はこの光景を見て、酷いと思ったり、吐いたりするんだろう。
モンスターを怨むんだろう。
だが、俺たちは、虫を殺す。
邪魔という理由で木を切り倒す。
豚を育て、大きくなったら殺す。
自分に害を与えるという理由で、昔からそこに住んでいた魔物や魔獣を殺す。
命の価値は、等しい。
だが同時に、とても低く、軽い。
俺たちがやっている事は、
モンスターと同じなんだよ。
そんな事も分からないのか?
なあ?
ーーーーーーイケメン君よぉ?
戦場を駆けていたイケメンに、俺は心の中でそう問い、ほくそ笑む。
イケメンは『赤の他人』を助けられ無かった事に対し、悔しそうにしている。
拳を強く握りすぎ、血が滴り落ちている。
これだから、こういう責任感が無駄にある奴は嫌いなんだ。
こういう奴は実力も無いのに、みんな助けるとかほざきやがる。
何様のつもりなの?
そんな戯言ほざく暇あるなら、修業しようぜ?
はぁ、
考えていて気分が悪くなった。
悪い癖だ。
「帰ろう。」
俺は戦場に背を向け、街に向かって走り出す。
正義感溢れるイケメンは、フラグの塊だ。
全力で気配を消して帰る。
厄介事には関わりたくないんでね。
ここまでお読み頂きありがとうございました
誤字脱字指摘、アドバイス、評価感想等
お待ちしております。
ポイント沢山貰えるぐらい、
上手く書けるようになったるで‼︎