私の仲間
「カリン!」
「あっ、マリちゃん!」
たたっと走りよってきたマリちゃんを見て私も顔を輝かせる。
彼女は私の一番年が近い、それでも一個上の女の子だ。マリちゃん、何より胸部の発達が激しい。D、いやEぐらいあるんじゃないだろうか。ぐぬぬ……
優しくて、可愛い巨乳の合法ロリメイドさんである。私が一人で洗濯をしていたとき、声をかけてくれた事から仲良くなった。この子は、私より年上なのに私よりか弱い。ZA ☆女子って感じで非常に愛らしい。
いいなぁ。羨ましいなぁ。
「ね、ね、お茶しない?」
丁度一息つこうとしていたところだったので、嬉しい。そのお誘いを喜んで受けることにした。
「もちろんです!」
「ね?カリンってさ、好きな人いないの?」
マリちゃんとお茶をしながらのんびりしていると、マリちゃんがいきなりこんなことを言い出した。
「え?好きな人ですか?えぇっいませんよ!まだ!」
でました女子トーク。私こんなやりとり、好きだけど苦手だ。だってアレじゃん!恥ずかしい。
「えー?まだいないの?乙女は恋しないと。」
なんかマリちゃん百戦錬磨って感じだなぁ。
「そう言うマリちゃんは、いるんですか?」
いるんだろうか。もしかして、彼氏とか。ちょっぴりドキドキ。
「え?いるよーもちろん。」
「げほっ」
むせた。盛大にむせた。
「げほっ、えっ、そんなあっさりと!誰!?誰なんですか!?」
「えぇーそれは秘密だよー。」
誰ですか。白状してください!そんなやりとりをしていると、後ろから声がした。
「カリン、なに遊んでるんだ。仕事はどうした」
「あ、ライン。」
彼は私の護衛騎士、みたいな人でいっつも私にべったりって訳じゃないから、今までみたいに居ない事もある。が、基本的に移動や、夜は私のそばにいてくれるのだ。王子の過保護がここまで……。いいです、って言ったのに……。
「カリン。一人で歩くなって言ってるだろう。」
こいつもまた過保護だ。というか、私を拐って何の意味があるというのか。なんでそんな私が危険にさらされると思ってるのか。
「そんな動いてないでしょー?」
「そんな動いてなくても俺の目の届かない所に行くな!!バカなのか?」
「げっ」
逆鱗に触れてしまったようだ。
「でっでも……そんな離れてないし……」
ゴゴゴゴ……そんな効果音が聞こえるぐらい怒ってる。げっ。げげっ。
「……カリン?」
「すいませんでした。」
くっ、私の回りにいるやつら、揃いも揃って美形だから怒ると怖いんだよ!
ラインはファンタジックな赤い髪に赤い瞳でつり目だ。王子や、クリアさんとは違った感じの美形だなぁ。目の保養だなぁ。
ぼーっと見ていたのがバレたらしく
「んだよ。どうかしたか?」
と睨まれた。
「別に、綺麗だなぁと思って。」
と言うと、怪訝そうな顔をして首を傾げた。
「あのー二人の世界なところ申し訳ないんだけど、私の事忘れてるでしょ?カリン?」
「あっ。」
すっかり忘れてました、なんて言えるはずもなく。
「えっ、忘れるわけないじゃないですかー。
もちろん。あははは」
「嘘だーっ。酷いなぁもう。」
くっ、襲撃されているぞ!今こそ助けてくれライン。
そっぽを向くんじゃない!こらライン!
その後私はさんざんマリちゃんにいじり倒された挙げ句、ラインにも馬鹿にされ、散々だった。