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プロローグ

 




 ーーこの国の老若男女に俺は問いたい。

 あなた達は天使という言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。


 恐らく『大きな純白の羽根』『頭上に輝くリング』そして『願いを叶えてくれる存在』と、いったところだろう。


 概ね間違ってはいない。むしろ俺もついさっきまでは、そういう認識でいた。


 もしこの声が届くのならば、俺は1つだけ世の人間達に忠告をしたい。


 天使からの贈り物は『幸福』なんかじゃない。

 『降伏』という結末だってことを。



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