2話 鈴鹿の白魔術師 前編
この物語はフィクションであり登場する人物・地名・団体名は架空のものです
車の運転は交通ルールを守り、安全運転を心がけましょう。
注意:登場する人物の会話は「」、考えていることは『』で表現いたいますので、ご了承ください。
茂の家についた。
田中 実:
「くぅ〜お前のS2000。何度見てもかっこいいよ。」
「実」は、「茂」の家に止まっている白色の「S2000」を見て言った。
伊藤 茂:
「いつもかっこいいばっか言ってる気がする。」
田中 実:
「かっこいい車にかっこいいって言って何が悪いんだよ?」
伊藤 茂:
「初心者マークつきの車見てかっこいいのかお前は。」
「S2000」のリアの左のブレーキランプと「H」のマークのちょうど真ん中に初心者マークのマグネットがつけてあった。
田中 実:
「いや、まあそんなのとっちゃえば後は、このロングノーズ&ショートデッキとか、このグランプリホワイトと呼ばれてるボディカラーとか、その他いろいろ。」
伊藤 茂:
「その他いろいろって何だよ。まあいいけど。」
田中 実:
「とっちゃえよ。初心者マーク。」
伊藤 茂:
「これとったら免許証とって1年以内の人は運転出来なくなっちゃうから無理。」
田中 実:
「へいへい。」
因み、ここで感のいい人なら「あれ?」と思うだろう。
そう、「伊藤 茂」の誕生日は最初に紹介したように、10月17日であり、現在高校3年である。そして、現在の日付は夏休みが終わったばかりの9月1日であり、本来なら免許証はまだ取れないのである。
しかし、「伊藤 茂」が生まれた時に5時14分を5月14日と勘違いしてしまい、法律上では彼は、5月14日生まれということになっている。因み、最初にした自己紹介では、10月17日と言っていたが、あくまであれは夢の中でそう言っていただけで、実際に教室で自己紹介した時は、5月14日と紹介したのである。
伊藤 茂:
「とりあえず、カギ持ってくるから。」
「茂」は家の中に入った。
そして、カギをとって車に戻った。
田中 実:
「出発進行!」
「実」はやたらテンションが高いのである。
鈴鹿サーキットについた。
田中 実:
「やっほ〜い。世界の鈴鹿にご到着。」
伊藤 茂:
「は〜何か疲れた。」
田中 実:
「何か新鮮だな。」
伊藤 茂:
「俺は見飽きた。」
ここでアナウンスが入る。
アナウンス:
「今回予選中に車が一台事故ってしまった事により、至急参加者を一人募集しております。ご希望の方は本部まで来てください。」
「実」は「茂」の手を掴んだ。
伊藤 茂:
「ん?何?」
田中 実:
「走るぞ」
「実」は「茂」の手を引っ張った。
伊藤 茂:
「おいまて!その展開はあり得ないだろ。俺は出ねぇぞ絶対。」
田中 実:
「え〜。だって、もういかにも出てくださいてき展開来てるじゃん。」
伊藤 茂:
「やだよ。」
田中 実:
「お願い。」
伊藤 茂:
「やだ」
田中 実:
「マジでお願い。」
伊藤 茂:
「絶対やだ。」
田中 実:
「ごっ…ご、5000円あげるから。ねっ♡」
「茂」は本部の方を向いた。
伊藤 茂:
「プラスガソリン代も払えよ。」
と、だけ言って本部の方に全力で走り始めた。
田中 実:
「おっ、おう。…あ〜5000円は払いすぎだ。ミスった。完全にミスった。ガソリン代でも3000はかかるだろ。あ〜死ぬ〜。マジで死ぬ〜。」
「実」はしばらく固まっていた。
「茂」は本部に到着した。
伊藤 茂:
「ハァハァ。あっ、あの。レースに参加したいんですけども。」
スタッフ:
「おめでとうございます。貴方が一番乗りです。」
「茂」は完全に息があがってた。
スタッフ:
「大丈夫ですか?」
伊藤 茂:
「はい。」
スタッフ:
「では、免許証とライセンスの方を」
「茂」は免許証とA級ライセンスを取り出した。
スタッフ:
「はい。OKです。」
スタッフはふたたびアナウンスをいれた。
アナウンス:
「これより募集を終了いたします。」
スタッフ:
「因みご参加は、始めてですか?」
伊藤 茂:
「今回のイベントは、始めてです。」
スタッフ:
「では、ご説明させていただきます。今回のイベントば、市販車2000ccクラスと呼ばれるもので、2000〜2200ccまでの排気量の車がご参加可能です。因み車種の方は?」
伊藤 茂:
「130。あ〜S2000です。」
スタッフ:
「なら参加は可能です。改造範囲のご説明をさせていただきます。基本的には、無改造でこざいます。ただ、サスペンションやブレーキといった足回り系統のチューニングは可能です。軽量化は基本的にはダメです。馬力も上がってしまうチューニングばマフラー以外はダメです。車検がとうせない改造は基本的には出来ません。ここまでで何かご不明なてんはございますでしょうか?」
伊藤 茂:
「ほとんどいじってないので特にはないです。」
因みに「茂」の、正確には親父さんのS2000は車高調と強化ブレーキ以外はいじってないのである。
スタッフ:
「タイヤの方はラジアルタイヤです。Sタイヤはダメです。」
伊藤 茂:
「分かりました。」
スタッフ:
「普段は予選で出たタイム順にスタートポジションを決めるのですが、今回は時間がおしてますので、「茂」さまは6番手というになります。」
伊藤 茂:
「分かりました。車の車庫を下げる時間だけ下さい。」
スタッフ:
「分かりました。準備が出来次第ご連絡下さい。」
「茂」は本部を後にした。
そして、スタッフと話している途中に着たメールを開いた。
それは、「実」から「どうなった?」という内容だった。
「茂」は電話をかけた。
伊藤 茂:
「とりあえず、参加は出来た。」
田中 実:
「マジで‼」
伊藤 茂:
「でも、俺がもしライセンス持ってなかったらどっちにしても出れなかったぞ。」
田中 実:
「あっ、そんな事すっかり忘れてた。」
伊藤 茂:
「じゃあ、忙しいから切るぞ。」
田中 実:
「ああ。…ってちょっと待て‼」
伊藤 茂:
「何だよ。」
田中 実:
「冷静になって考えてみれば、何でお前がライセンス持ってんたよ?」
伊藤 茂:
「あのくそ親父が無理やり俺に取らせたんだよ。」
田中 実:
「あっでも、取得出来るってことはお前そこそこ実力あるのか?」
伊藤 茂:
「さあね。ただ、昔っから親父は何故かカートだけは無理やりやらされたからお前よりは上手いんじゃないの?」
田中 実:
「昔っからって何歳?」
伊藤 茂:
「5歳だったかな?7歳になるまでは俺も車好きで自主的にやってたみたいだけど、よく覚えてない。」
田中 実:
「お前が車好きだったなんてそんなのありえんのかよ?ってそんな事より、5歳の頃からって事はもしかして、今日勝てちゃうんじゃね?」
伊藤 茂:
「いや、面倒いから適当にながすよ。走れば5000円くれるんだろ?」
田中 実:
「うっ…5000円…。とにかく優勝してくれよ。」
伊藤 茂:
「え〜だるい。」
田中 実:
「頑張ってくれよ。」
伊藤 茂:
「まあ期待しないで待っててくれ。」
田中 実:
「そんなぁ〜。」
伊藤 茂:
「じゃあ」
後編に続く。
今回はかなり長くなってしまいました。一回を短くする為に前編、後編に分けてるはずなのですか、会話文も多めになっちゃってますがまだまだ下手くそですので、ご了承ください。




