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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

吸血鬼は化物である

吸血鬼、それは人の生き血をすすり人外の力と摩訶不思議な力を持つ生き物である

どこから生まれたのかは誰も知らない

ただ、どうやって増えているのかは誰しもが知っている。


血を吸われたら吸血鬼になる。


今日もまた人知れず吸血鬼は増えていく



「お客さん、いい加減家に帰りなぁ、そんなに酒飲んじまったら明日が大変だぞぉ」


「わぁーってらぁ!、うるじゃいなぁもう、おらぁ帰るからなぁ、」


「おうおうまたなぁ、俺はぁ、まだのんれらぁ」


一人の男が酒に飲まれて千鳥足で家に帰っている、それはどこな場所でもよくある光景、だから誰も気にしない

その男が路地で消えたところで寝入っただけだと思うから


「ハァ、不味い不味い、酒など飲まねばまだましであろうになぜ飲むのか、心底理解できん」


そしてそこから出てきた一人の八重歯の長い、赤い目をした男の言葉も、またありふれているから気にも止められない




「イテテテテテテ、うう、頭が痛ってぇよぉ」


「あー!おと~さん!、やぁぁぁっと起きた!」


「ううぅぅう、響くからもっと小さい声で……」


「ど、の、く、ち、が、言ってるの!帰ってこないと思ったらあーんなところで怪我して寝てるし、起きないし、酒臭いし、手当てに時間かかるし、あーもう!、心配させないでよ!」


「うっ、悪かった、悪かったから声を……」


「ふん!、反省した!?してないなら大声はまだまだよ!」


「はい…………反省しました、もう酒はほどほどにします…」


「ほどほど!止めるとは言えないのね!ほんっっとに、もう…心配して損したわ」


「すみません……」


「分かったらほら、ここにきてお日様浴びてリフレッシュ」


「はい…………」


そこまでは普通の、知りに敷かれた新婚の夫婦の様子、幼馴染みから結婚に至ったこの世界ではよく見かける一般的なごく普通の家庭

だからこそ回りの住民もひどくなければ文句は言わないし、むしろほのぼのしいものだ


「ウ、オエッ!」


「え、ちょ、●●!」


この男はボーナスや、臨時収入があるといつも酒をたらふく飲んで帰る、つまり今日の光景もいつもとかわらない、はずだった

火の元に出てすぐにもとより悪かった顔色がさらに悪化して、青ざめる通り越して白くなったと思ったらゲーゲー吐いてしまったのだ。

これまでになかった光景にさすがに慌てたのか走って近寄る、とても優しさの感じられる光景だ


「うぅ、あ、」

優しく撫でる妻のお陰かもしくは出しきったのかようやく止まったようだ


「こんなこと、今まで無かったのに…………ねぇ大丈夫?」


「し、心配するな、ちょっと分量を間違えただけだ、寝てればなおる」


その言葉を信じたからか、ベットで寝かせ、男の妻は心配にいっぱいになりながら自分の出きる看病をすぐにし始めた。

全く持っていい女だ、だが、神は、運命はいいも悪いも気にしない、所詮は時の運のままに流れていくのみなのだ



次の日、とある町の小さな家でおぞましい事件が起きた、吸血鬼がその家の家主の妻の血を吸い付くして干からびた肉片にして家主は血袋として、連れ去ったという


それは警備隊からの正式な通達であり、間違えも正しくなる通達だ、だから近所のなかでのみ家主こそが吸血鬼でやったのではないかという噂が広まった



それから何十年後、とある盗賊団を殲滅したさいに洞窟の隠れ家が発見された、そこには日記もあり荒らされていながらも手をつけられていないその手帳は、殲滅した主が読むこととなった



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


訳がわからない、うまく動かない体に只の酒の飲みすぎではないと気づいた時には既に、意識がもうろうとして声をかけてくれるそれにも反応できず、気を失っていた


そして、俺は


  彼女の首筋に     噛みついて        

       血を吸いだして    助けてって

    怖いって叫んでて


そして気がついたら干からびた干し肉みたいなのをおれは食っていた


不味かったらすぐに吐き出した、でもあれは、あの肉は服を、




いや、きっと夢だな、それに見覚えのない洞窟、変な夢だ、そうにきまってる

だって頬をつねっても痛くないんだ、ほら夢だ




夢の中でも日記を書く癖はなおらないらしい、日が出てる間は見えない壁があるみたいにそとには出れないけど、日が沈みきってしまうと壁もなくなる、何日も過ぎればそんなのは簡単に分かった、まるでゲームみたいで楽しかった


でもなんでか、楽々と捕った兎は食っても美味しくなかった、焼き方が悪かったかと変えてみてもパサパサしてて、くそ不味かったら捨ててしまった


まぁ、きっとそういう夢なんだろう


夢を見た、夢の中でも夢を見るのかと思うが見た、なんとなく内容は覚えてる


確か、歩いてたんだ、跳ねるように目まぐるしく変わる風景は楽しかった、どっか限界まで離れたところを目指して走って行ってたら何度か人を見かけたけど、みんな違ったから追い越して行った


そして、もうそろそろ限界ってところでスッゴいデブな女とそれを支える男がいて、剣を向けてきたから喧嘩して、そう、おれが買ったんだ!


走って跳んで、目を丸くするところをポカって叩いたらベコって頭がへこんでいたいいたい言ってたなぁ、面白い夢だ、


そして謝ってくる太った女に免じて許すって言ったら急に真っ赤な水をばらまいて消えてて、やっぱり夢って変なものだ


そして目を覚ましたら(夢の中で目をさますってのも変だが)最近あった倦怠感とかまるっきり消えてて、むしろとっても調子よくて

寝てなかったのがいけなかったって分かった。



あの日からよく寝るようにしたらなんでか毎回太った女か、小さい子供で捕まえた~って思うと逃げられるんだよ、しかも毎回赤い水か、干し肉を残して(それも太った女はお腹だけ膨らんだのもいて、たぶん妊婦だよね)逃げ足はみーんな早いよねぇ


でも昨日は、大人数で馬車や騎士がいて、こりゃすごいって挨拶したらキャア!って馬車から言うんだよ

いくら突然馬車に張り付いたからってひどいから扉を開けて、違った、脆かったせいでバチーンで破ってしまったんだった

それで、こんにちわーって言ったらナイフもって一人突っ込んできて危ないから止めてあげて

「女がナイフを持つんじゃない!」

「そんなの持ってもいみないよーw」

って言ってあげてポイって空を跳んでもらって


そこからなんとも記憶がなくて目を覚ましたら何故か倒れた馬車のなかだしそとは昼で出れないし鉄臭いしでひどかった、だけど妙に力が溢れたんだ!


そう、俺は何故か今、コウモリになれる

膝下くらいででかいけど

すごくねこれ、でもコウモリってどうせなら犬とか、かっこいいのがよかったよ、夢のくせして融通聞かないよねぇ


あ、あと、なんかわかんいけどあそこ近くにはいかないほうがいい気がするから明日は別の方角にしよっと

あれ、夢なら方角なんて選べないんじゃ?


          ?


あれから特に書くこともなくてずいぶんとまぁ久しぶりな気がするね、

でも今日はビックリすることが起きてね、吸血鬼がやってきたかと思ったら

「貴様、明日、月の下の森に来い」

て、一方的に言ってくるんだ

イヤー教われないか怖かったけど、吸血鬼って実はいいやつなのかも、教会も当てにならないね


今日は空を飛んで行きますかぁ、今の我は霧になったりコウモリの羽を生やしたりして飛べるのだ!




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ここで日記は終わっていたらしい

ただ、付近の領主にそれをわたし、教会に「貴族旧の吸血鬼が新しく生まれ、やつらの仲間となった」と、伝えたとか




そんな教会の中でもかなり大きいとある礼拝堂にとある男がいた


「……………………として、バンパイアハンターにバンパイアの殲滅を、いまここに…………」


「承った」


はー、やっと終わった、吸血鬼どもを殺すのも楽じゃないねぇ許可にこんなのがいるとは


今回、吸血鬼の集団、血溜まりの我ら、とか言う奴らの集会場を発見したらしくそこに仇がいるっぽいから参加したはいいものの…………

もっと楽にできないかねぇ


おっと、出遅れる


いや、悪いって、悪気はないんだ、ちょっと仇討に集中しすぎて視野がね、


あー、心配はありがとでも俺はそんな心配いらないよ?これでも剣術や槍術、指揮官としての訓練もつんでるんだ、仇討だからって焦らねぇよ


そんなたわいもないことを話ながらたどり着いたのは、もとはおそらく旧帝国の貴族の城、相変わらず見えっ張りな吸血鬼らしく門は開いたまま、本当にバカらしい


その後はまぁ、いつも通りに腕おとして生えてきて、聖水ぶっかけて怯んだところを木の杭で心臓を撃ち抜き殺す

その繰り返しだったけど、違和感が一つ

仇がいねぇ


そして全滅を待っていたかのようにソイツは現れた


他の吸血鬼と違って白い髪、ルビーのごとく赤い目、黒と白のモノクロの王国の貴族服、その格好はどんな偶然か運命か、俺と、男の子だった俺の子が着るはずだったものと同じで


「あの雑魚どもを殺し、喜んでいるとは愚かしいな」


傲慢で全てを見下す口調と目で持って、俺の最愛の(ひと)を吸い殺し、生まれることすらしていない赤子(俺の子)を食い殺した吸血鬼がいた


「吸血鬼とは不便なものでな、同族殺しは禁忌でそのくせ、殺されなければ序列が上がらない、だから感謝しよう、雑魚どもを殺してくれたことに」


「貴様、貴族の馬車を襲い、俺の妻と子を殺したことを覚えているか?」


「我にたいして口の聞き方がなってないな」


一言声かけ、帰ってくると同時に、俺以外の全員が血の霧となって死んだ


「ふむ、おまえはどうやら最低限のラインは越えているらしいな」


「答えろ、知っているのか」


「せっかちな、だがいいだろう、答えてやる覚えているとも、旨かったぞあのモノドモは」


「貴様はもと人間で、妻がいたようだが何も思わないのか?」


「ほう、よく知っているな、確かに我にはいたがそれがどうした?我の力となったのだ、死に際に喜んだことだろう」


「思わなかったんだな」


「ふむ…………少し違うな、食ったことを理解したときには少し乱れたが、どうでもいいと、思っただけのこと」


「そうか、死ね」


もはや問答に意味はない、生まれてまだ、100年たっていないなら少しは焦るかなんかするかと思ったがなんの反応もなかった

だが、煽ったからには可及的速やかに死ね


「全く、物騒な」


聖水を叩き落とし、十字架を破壊し、魔法はより高威力なものでかき消し、剣は撫で切り、木の杭は破壊された


全てを簡単にはたきおとされ埋めれない力の差があることを理解させられた


「貴様のようなゴミに永遠なる呪いがあらんk」


「貴様のような下等種族どもが目にはいるのはめざわらしい、消えろ」


全てを言い終わる前に、仇討かなわず一人の元貴族が死に



これから始祖の吸血鬼以上の力をもつ吸血鬼がその日高笑いをしながら黄昏の国を造り吸血鬼の王になったという




          

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