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寮での出来事

「わぁ…ここが私達の部屋?」

思っていたよりずっと広かった。女性二人の部屋と考えるには広すぎると思った。これで一部屋!?

「と言うか、シアラ荷物はどうしたの?もしかして、持ってきてなかったの?」

不思議そうに大きな袋から数枚の服を取り出しながらルイナが言った。

「持ってきてないよ。寮があるなんて知らなかったもの!」

すると驚いたかのように口元に手を添えて言った。

「まぁ!じゃあ私荷物整理終わったから先生達に借りれるものあるか聞いてくるわね!ベッドどっちがいいか決めといて!」

走っていってしまった。

自分で行ったのに…と申し訳なく思いながら、言われた事をしようと思った。


部屋のデザインはかなりシンプル。隅と隅に一つずつベッドがあった。特に違いは無い。強いていえば、壁が右にあるか左にあるかだ。ベッドの上には綺麗なフレームにはまった丸い窓があった。

……右にしよう。


少し、自分のベッドに座って考え事をしていた時、バタバタとルイナが走ってきて言った。

「シアラ、貴方になにか、荷物だって。かなり量があるから自分で取りに行って」

「荷物?」

何か頼んだ覚えは無い。なんだろうと不思議に思いながら、先生達の元へ向かう。そこにはシトリア先生が居て、にこやかに微笑みながら言った。

「シアラさん。こちらお荷物です」

「あ、はは…ありがとうございます」

ぎこちなさが残る作り笑顔で荷物を貰ってきた。

確認もせずにそのまま部屋まで戻った。思っていたよりも軽かったから苦労はしなかった。


「あら、おかえり。はやかったわね」

廊下でルイナが壁にもたれながら言った。

「その荷物、何が入ってるの?」

純粋な顔で聞いてきたので、確認しようと箱の表面を見た。そこにはこう書いてあった。


シアラ姉へ

寮があるのに荷造りをしていなかったのを思い出して、簡単にまとめたよ。しばらくは何とかなるだろうけど、学園生活楽しんで欲しいから、長期休暇で一度帰ってきてね。やらかして事件起こすとかはやめてね。

ルイトより


「これまさか!」

驚いて箱を勢いのままに空けた。するといつも着ていた私服が四着、綺麗に畳まれているのが見えた。中にもっと色々な物が入っているのだろう。

「ルイトーありがとう。貴方のお陰で姉はなんとかなりそうよ」

その様子を不思議そうにみていたルイナが言った。

「ルイト?とは何方なの?まさか…婚約者!?」

あからさまに驚いたような反応をしたので、からかっているんだと気づいた。もう騙されないわ。

「聞いてて分からなかった?弟よ」

「えーせっかく恋話聞けると思ったのに」

ルイナがブーブー言ってる。もしかしてからかっていなかった…?


「ルイナ、少しだけ待って。荷物片付けるから」

箱の中身を取り出しながら一方的に呼びかけた。

「いいけど、皆と合流の話してるし急いでよね?ベッドどっちにしたの?」

「右」

「私が左なのね」

そう言いながら、ルイナが最後に袋に残っていた小さめのくまのぬいぐるみを枕元に置いた。

「早く行きましょう?皆を待たせてしまうわ」

急かすようにルイナが言った。

「終わった!待っててくれてありがとう。行きましょう!」

そして私達は中央広間へ向かった。


「お、きたきた。お二人さん遅いよ〜どれだけ待たせるんだよ!」

どんな反応が返ってくるかを楽しみにしているかのように、ヘラヘラとライ様が言う。

私達以外は既に皆集まっていて、中央にある大きめの丸いソファに集まって談笑していたらしい。

「ごめんなさい、少し荷物を片付けるのに手間取ってしまって」

ルイナがまともに皆を待たせたことを謝罪する。

「ごめんなさい。そしてライ様、一つ言ってもよろしいでしょうか?」

私も謝った。素直な謝罪の気持ちはあった。

「ん?どしたの?」

「こういう待ち合わせで相手を待った時でも、今来たとこだよ、って言えた方がお友達が増えますわよ」

ライ様がギクリと目を逸らした。

「居ない訳じゃあ無いでしょ?ほら、リークサンとか」

「俺を勝手に巻き込むな」

横からリーク様が釘を刺した。ライ様がリーク様に飛びついた!

「いーじゃーん、僕ら友達じゃ無かったの?ねぇってばリークサーン」

「引っ付くな重いやめろ離れろ!」


「せっかく集まったけど、特にすることないよね。何かしたいことはあるかい?」

落ち着いた声でプラチナ殿下が言った。

すると、照れくさそうにオニキス殿下が小さく手を挙げた。

「それなら…カードゲームしませんか?僕得意なんですよっ!」

皆で顔を見合わせた後に、一斉に笑い出してしまった。

「じ、実に子供…いえ、学生らしい提案だなと思いまして…」

テリーナ様が必死に笑いを堪えながら言った。

「いいんじゃないかな?せっかくなら、罰ゲームとか付けてさ。もっと知らなかったことを知れるんじゃない?」

プラチナ殿下が庇うように優しく言った。そして繋げるようにライ様が。

「じゃあカードゲームしよ〜!」

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