家と、家族と、自分と
一話の一部変更しました。
ご確認よろしくお願いします。
「〜〜〜〜!おきて。ねぇちゃん!」
ねぇ、ちゃん?
子犬のような、可愛らしい声に起こされた。
「んん…おはよう。」
隣を見るとベットに乗り込んだちょっとはねた白髪に可愛いを具現化したような男の子が座っていた。
そういえばルイナヒロインモードの情報を集めていた時に、シアラヒロインモードの情報をいくつか聞いた事がある。
シアラには凄く可愛いと言われる"弟"がいて、学園に入ってからも誰の好感度も上げなければ独身ENDと言われて弟と一緒に暮らす、と言うENDがあるくらい人気なキャラだ。
名は確かルイト・リオリスだったはず
「ルイト、何か用があったの?」
「ご飯って言いに来た!」
「わかったわ。すぐに行くね。」
そう言うとルイトは目を輝かせながら「待ってるね!」と部屋を出ていった。
準備、と言っても学校がある訳では無いからする事ないが、軽く部屋を見たら着替えてリビングに行くか。
入口に仁王立ちして部屋全体を眺めてみた。
広さは6畳くらい。右側には私の背と同じ高さのクローゼットがあり、その隣には姿見があった。
反対には昨日買ったであろう本棚と机と椅子が置いてあり、奥には段差のついたベッドがあった。
小学生平均より少し小柄な私にこの部屋はまだ広い気がするが…
クローゼットを開けた。
思わず声を漏らしそうなほど素敵な服が五着程並んでいた。
今日は外で魔法について研究するから、運動の出来る服を選ぼう。
「ママ!パパ!おはよう!!」
決してキャラクターや設定を壊してはいけない。
聖女ではなくなるから。
「おはようシアラ。朝ごはん出来ているわよ。」
母のクリム・リオリス。普段は優しいが怒ると怖い。怒ったところは見た事ないが、怖そうな雰囲気をしている。
「シアラ、もう家の中を走り回らないでくれよ?」
父のグレイ・リオリス。昨日私に怒っていた人だ。
「気をつけます…」
そう言いながらキッチンにある朝食をとり、食卓に置き、一人で静かに食べ始めた。
「パパ!この辺りに走り回っても大丈夫な場所はない?」
魔法を間違えて暴走したりしても、誰かが危険にならない場所でなくては。
「そうだな。家から右に行ったところにある草原はどうだ?人通りは少ないが、遊具もなく、お前みたいなやつがはしゃぐには丁度いいと思うぞ。」
被害が少なそうな場所があるならそこにしよう。
父親に感謝を告げて自分の部屋に駆け込んだ。
後ろから父の怒声が聞こえたが背中で受けとった。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。