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テーマ詩集:街

横断歩道

作者: 歌川 詩季

 歩道橋も好きです。

 道路のあっちからこっちへ

 僕らをその縞々(しましま)の背中にのっけて渡してくれる

 びゅんびゅん車が通るなかに背中を()いて

 僕らが道路を渡ろうとやって来るまで

 黒いアスファルトにその身を溶かすように伏せている


 そんな辛抱強い君だけど

 びゅんびゅん通る車に背中がこすれて

 自慢の縞々(しましま)がかすれてしまったのを

 僕は可哀想って思ってた

 僕らが道路を渡れるように

 びゅんびゅん車が通るなかに

 その背中を()き続けていてくれてたからだ

 僕らなら もうひとつむこうの交差点にある

 歩道橋をきょうは渡るから たまには休んでほしいって

 そう告げても

 横断歩道橋は首を縦に振らずに あいかわらず

 黒いアスファルトにその身を溶かすように伏せていた


 ある日 そんな横断歩道に感謝したひとたちが

 びゅんびゅん走る車をかたほうずつ止めながら

 その背中の縞々(しましま)をぴかぴかのくっきりに

 白いラインをひきなおしてあげてた


 よかったね


 自慢の縞々(しましま)を取り戻した横断歩道は

 やっぱり かっこよくて

 僕もあらためて

 いつもありがとうと これからもよろしくって

 ぴかぴかのくっきりになった

 白いラインを踏み選ぶように歩きながら

 道路のあっちからこっちへ

 きょうもその背中を渡してもらおう

 地下横断歩道もあったね。

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