第39章:前章の自身の手紙に対する評価
・・・前章まで、ぼくが、お母様の時子様を通じて訴えかけた、美絵子ちゃんへの手紙を、恥をしのんで、読者の皆様に紹介させていただきました。
ぼくは、この「草稿」を、実に33年ぶりに発見して、じっくりと読み返しました。
そして、間接的にではありますが・・・
もう、美絵子ちゃんへの「謝罪」というものが、すでに完了していることに気づきました。
ぼく本人としましては、たしかに○○家の皆様に、最後までご迷惑をかけてしまったことは申し訳ないと、そう素直に反省はしているものの・・・
この手紙を思い切って出して、本当によかったなぁ・・・と心から満足しているんです。
だってね・・・
いままで、ぼくの中では、一度だって美絵子ちゃんへ向けての「謝罪の気持ち」というものを、正式な文言でもって表明したことがない・・・そう勘違いしていたからです。
その美絵子ちゃんは・・・ぼくを許すことはおそらく生涯ないでしょうし、その「謝罪」すら、本当はしてほしくなかった、実に「うっとおしい」「わずらわしい」「めんどくさい」厄介事にちがいありません・・・令和のいまも。
でもね、ぼくはこう思うんです。
美絵子ちゃんは、ぼくを憎んでいても、心の奥では、
「しげおくん・・・あのときのこと、ずっと気にしてくれてたんだね・・・。」
と思ってくれていたんだろうなぁ・・・とね。
前章の謝罪の手紙は・・・
あくまでも・・・どこまでいっても、「かりそめの謝罪」です。
ぼくは・・・
それでも美絵子ちゃんに会いたい・・・!
一度、彼女の眼をしっかりと見ながら、あの日のことを謝った上で・・・
ふたりっきりで、また仲良く話がしてみたい・・・。
またふたり並んで、あのなつかしい通学路を、手をつないで、聖子さんの歌を歌いながら、ゆっくりと歩いてみたい・・・。




