第15章
秋季大運動会で、体育館側の新校庭(= 第2校庭)での、体育館に近い北のほうの出店の並んでいるあたりで、体育着を着た美絵子ちゃんと会ったことが記憶にある。
そこでちょっとふざけあったような気がする。
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1990年3月15日(木) 夜
また新しく思い出した。
1980年、1981年の秋季大運動会とも、ぼくと美絵子ちゃんは、紅白いっしょになることはなかった。
2度ともぼくは白組で、美絵子ちゃんが赤組だった。
美絵子ちゃんの姉のかおりさんも、2回とも白組で、美絵子ちゃんとは別々だったと思う。
また、ぼくと美絵子ちゃんがいっしょの掃除場所になることは、一度もなかった。
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そろばん塾付近では、一度も美絵子ちゃんに会わなかった。
そろばん塾に通っていた時分、その敷地内はもちろん、周辺でも、学校時間以外・・・下校時以外では、美絵子ちゃんの姿を見かけたことはない。
例外が、例の「屋根ネコ事件」と、「どどーん現場事件」があった日、美絵子ちゃんの自宅の庭においての2回である。
あのときぼくは、ケンカするガキンチョどもの仲裁に入るフリをしながら、ひたすらもっともらしくしゃべりまくり、美絵子ちゃんが家の中から出てきてくれるのを、ずっと待っていた。
美絵子ちゃん・・・ぼくの声を家の中で聞いて、にやにやしながら出てきたが、ぼくと目が合うと、くすくす笑っていた。
ぼくが、
「そっか・・・じゃあ、わしず君がドブに落っこったのは、塚原君が『どどーん!』っておどかしたからなんだな。」
とかなんとか言って、いかにも落ちた「わしず君」に同情して、仲裁をしてるふうを装ってしゃべると、美絵子ちゃんは、にやにやして、ぼくの目をみながら、「うんうん」という感じでうなずいていたっけなぁ・・・。
すぐにうちの中に引っ込んじゃったけどね。
あのころのぼくと美絵子ちゃんは、まさに「絶頂期」だったんだ。
そのほかに美絵子ちゃんが家の中から普段生活で出てきたのは、例の「屋根のぼりネコ事件」だけだった。
下校して美絵子ちゃんをセツさんの家の中に見送ると、それ以降の時間は、ぼくは美絵子ちゃんと遊んだことはなかった。
あのせまい庭で、美絵子ちゃんと一回は遊びたかったなぁ・・・。
時子さんやかおりさん、セツさんとも仲良くなりたかったし・・・。
思い出せば出すほど、本当に奇妙な「小学生カップル」だった。
あんなに仲良かったというのに、まともにしゃべったことがなかったんだからね・・・。
本当に不思議な関係だった。
でも、会話なんかロクになくたって、ぼくと美絵子ちゃんは、ちゃあんと心が通じ合っていたんだ。
いちいちしゃべらなくてもね。
それにしてもさ、美絵子ちゃん・・・君は、ずっとクラスで一番美人だったよなぁ・・・。
それに続く美人が、美絵子グループではない、「小笠原なおこちゃん」と「薄井みよこちゃん」あたりだった。
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・・・今宵は、ここまでです。
なんか・・・美絵子ちゃんも、お姉さんのかおりさんも、ひょっとしたら、リアルタイムで、いま本当に読んでくれているのかもね♪




