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第15章

 秋季大運動会で、体育館側の新校庭(= 第2校庭)での、体育館に近い北のほうの出店でみせの並んでいるあたりで、体育着を着た美絵子ちゃんと会ったことが記憶にある。


 そこでちょっとふざけあったような気がする。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 1990年3月15日(木) 夜


 また新しく思い出した。


 1980年、1981年の秋季大運動会とも、ぼくと美絵子ちゃんは、紅白こうはくいっしょになることはなかった。


 2度ともぼくは白組で、美絵子ちゃんが赤組だった。


 美絵子ちゃんの姉のかおりさんも、2回とも白組で、美絵子ちゃんとは別々だったと思う。


 また、ぼくと美絵子ちゃんがいっしょの掃除場所になることは、一度もなかった。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 そろばん塾付近では、一度も美絵子ちゃんに会わなかった。


 そろばん塾に通っていた時分、その敷地内はもちろん、周辺でも、学校時間以外・・・下校時以外では、美絵子ちゃんの姿を見かけたことはない。


 例外が、例の「屋根ネコ事件」と、「どどーん現場事件」があった日、美絵子ちゃんの自宅の庭においての2回である。


 あのときぼくは、ケンカするガキンチョどもの仲裁に入るフリをしながら、ひたすらもっともらしくしゃべりまくり、美絵子ちゃんが家の中から出てきてくれるのを、ずっと待っていた。


 美絵子ちゃん・・・ぼくの声を家の中で聞いて、にやにやしながら出てきたが、ぼくと目が合うと、くすくす笑っていた。


 ぼくが、


 「そっか・・・じゃあ、わしず君がドブに落っこったのは、塚原君が『どどーん!』っておどかしたからなんだな。」


 とかなんとか言って、いかにも落ちた「わしず君」に同情して、仲裁をしてるふうをよそおってしゃべると、美絵子ちゃんは、にやにやして、ぼくの目をみながら、「うんうん」という感じでうなずいていたっけなぁ・・・。


 すぐにうちの中に引っ込んじゃったけどね。

 

 あのころのぼくと美絵子ちゃんは、まさに「絶頂期」だったんだ。


 そのほかに美絵子ちゃんが家の中から普段生活で出てきたのは、例の「屋根のぼりネコ事件」だけだった。


 下校して美絵子ちゃんをセツさんの家の中に見送ると、それ以降の時間は、ぼくは美絵子ちゃんと遊んだことはなかった。


 あのせまい庭で、美絵子ちゃんと一回は遊びたかったなぁ・・・。


 時子さんやかおりさん、セツさんとも仲良くなりたかったし・・・。


 思い出せば出すほど、本当に奇妙な「小学生カップル」だった。


 あんなに仲良かったというのに、まともにしゃべったことがなかったんだからね・・・。


 本当に不思議な関係だった。


 でも、会話なんかロクになくたって、ぼくと美絵子ちゃんは、ちゃあんと心が通じ合っていたんだ。


 いちいちしゃべらなくてもね。


 それにしてもさ、美絵子ちゃん・・・君は、ずっとクラスで一番美人だったよなぁ・・・。


 それに続く美人が、美絵子グループではない、「小笠原なおこちゃん」と「薄井みよこちゃん」あたりだった。


 ☆  ☆  ☆


 ・・・今宵は、ここまでです。


 なんか・・・美絵子ちゃんも、お姉さんのかおりさんも、ひょっとしたら、リアルタイムで、いま本当に読んでくれているのかもね♪

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