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勇者なんてやめて旅をすることにした  作者: じゅじゅ
自分たちで魔法を作った編
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『新しい仲間?』

「はぁ〜あ!さすがに疲れてはないけど飽きてくるなぁ〜」


そう言って、思いっきり背伸びをするさおき。事実、実験が始まってからさおきはずっと魔力の塊を草原の中にある魔法陣に放ち続けていた。


「でも、おかげで今までに前例がないほど順調ですよ!この調子だともしかしたら今日中に終わるかもしれませんよ?」


「お姉ちゃん、今日中は盛りすぎ。まだ試してない陣転と今私がどんどん修正加えているのを合わせると数千はあるよ」


「数千!?……まあこの程度の作業ならあと20分くらいならいけるな。これ以上やるとさすがに飽きてくる」


口ではまだいけると二人に言っているものの、本当はそうではなかった。


(いやいやいや数千とかマジで無理!いくら魔力が無限にあるからって使う負担もあるっての!正直、20分ももつか?)


「じゃあ次、行ってみよー!」


そう言って、また魔法陣が現れる。また同じように魔力の塊を放つのだが、


ーーーっっ!!


思いのほか、まさか跳ね返ってきてしまった。


「…ん?」


「さおき!速くそこから離れてー!」


唖然とするさおきにアミリエの声が大きく響いた。すぐにドアに駆け込み、実験室から出た。


「大丈夫ですか?いきなりだったので急ぎ足になってしまいましたが…」


「うん。別にどこも大丈夫」


結構危なかった。跳ね返ってくるだけあって、スピードが速いし、なにより一回一回に込める魔力の量が大きいのが原因かもしれない。小さければ自分でも防げるのだが。


「でも、大きな収穫だよ。あんなに大きな魔力をも跳ね返すことができるんだから、これに結界の術式を組み合わせると硬くて跳ね返す最強の結界にもなるし、魔法にもなる!」


今、アミリエがの結果に非常に胸を躍らせていることがわかる。だが、さおきは今のワードを聞いて、ふと思ってしまった。


「俺、とんでもないものを作り出すのに関わってないか?」


「せんぱぁーい!リエさんもー!ちょっといいですかー!」


静かな実験室に、うさぎを連れた少女の声が木霊する。あらかじめ、この空間も亜空間であるため開こうと思えばどこでも開けるのだ。


有希が全員を集めて、前に立っていた。その手には、激しい一戦を交えたうさぎがいる。


「単刀直入に言います。このうさぎさん、私の保護者兼契約精霊として旅に連れてってもいいですか?」


「「「「……」」」」


場が静寂と一種の圧と緊張に包まれる。有希が前に立って堂々としているが、この3種の空気のせいで体が小刻みに震え始めていた。すると、それを察知したうさぎが今度は話を始めた。


「そういうことだよ。見たところ、君たちの中で一番弱そうなのは彼女だし。というか、君たち全員の能力が突出しすぎてるだけど…」


「よーし、うさぎ。俺の今からの発言はなんの意図も入ってないものだからな?」


「言ってみなよ」


「どうやって有希をたぶらかしたんだ?」


「え…」「ちょいちょいちょいー!」


呆れたような表情を浮かべるうさぎ。と同時に有希が「はいはいー」と言ってうさぎだけをこの場に残し、さおきたちを別の部屋に入らせた。


「私、いつたぶらかされたんですか!たぶらかされてないですって!ただー」


有希が、今この状況に至るまでに起きたことを話始めた。


              △▼△▼△▼△


「ねえねえ、君たちはどうしてこの森に来たの?」


「それはそっちがよく知ってるんじゃないですか?迷い込んだんですよ。まあ、今でもまだここにいられるのが不思議だとは思ってますけど」


さおきたちが去ったあとも、そのままうさぎと話し続けていた有希たち。あまり盛り上がる話題等もないのだが、有希からしたらこのうさぎをもふもふするだけで満足していた。


(あぁ〜やっぱりもふもふだー!見た目もかわいいし、いいなぁ〜)


「あれ?どうかした?森に何かあった?」


うさぎが1人で呟き始めたと思ったら、よく見ると近くに小さな光がたくさん集まっていた。


「これなんです?」


目を大きく開いて力を入れるも、ギリギリ見えるかどうかくらいだ。


「微精霊たちだよ。僕が森の警備とかを教えてるの」


「すごいんですね〜」


「それで?うんうん…」


頷きを数回繰り返しやがて微精霊が離れると、有希の手から飛び立った。


「どうかしたんですか?」


「森の方で大型の魔物が出たみたいでね。ちょっと討伐にでも行こうかと」


うさぎが行こうとすると、隣にほうきに乗った有希が来た。

こんなこともあろうかと、前にウィクから同じ収納の空間に入れるようにしてもらっていたのだ。


「ついてくるの?まあ別にいいや。遅れないでよ…!」


そう言って、最初から速いスピードで飛ぶうさぎ。有希も負けじとその後ろを飛んでいた。

思った以上に森が広く、そしてどこがどこなのかが分かりづらい。森の中にある大きな大樹以外の木がみんな緑でよくわからない。


(うさぎさん、この森の守護者だからこんな広い森を全部守ってるんだよね…すごいな)


「ーーッグルル!!」


吠え声がし、それと同時に木が一本倒れた。


「ああ。あの犬ね」


うさぎの言い方だけでは、少し大きくて暴れている犬を想像して有希。だが、実際には想像のような甘いものではなかった。


「いやいや、これ犬どころじゃないでしょ。ってかこれが犬なんですか?」


「うん。僕からしたらかわいくないワンちゃん」


「えぇー」と、驚きを通り越して呆れてしまう有希。ゆっくりと、おそるおそるその魔物に近づく。


「ねえ、連携とろうよ」


「はい?」


「君、今自分から溢れてるオーラが見えないの?つまり気づいてないってことか。まずこんな反応だし」


言われると、自分の服や足を見てみる。だがオーラらしき物はまったく見えない。最後に、上を向くと青いオーラがあった。


「え!?なにこれ!すごい!」


「だから、説明してる暇もないから端的に言うと、そのオーラは僕たち精霊に取って大きなエネルギー源になるんだ。だから連携を取ろうっていったってわけ」


「どうするんですか?」


「それを僕に向けて送って」


両手を前に出し、力を込める。すると、うさぎに向けて青いオーラが流れる。


「おぉー!すごいね!力が漲ってくる!」


そう言って軽く風魔法を放つと、凶暴そうで大きな犬の魔物の全身から血が噴き出している。立て続けに攻撃すると、周辺の木まで倒れていた。


「とりあえず、ミッションコンプリートなんだけど…」


強すぎる。自分で言うのも嫌だからあえて言わないようにしたが強すぎる。有希の助力があれば今のさおきに余裕で勝てるかもしれない。


             △▼△▼△▼△


「ってことがあったんですよ!」


有希がなぜか自慢げに話しているが、その間ずっと、聞いているメンバー三人全員からジト目を向けられていたのには一切気づかなかった。

1週間を過ぎておりました。すいませんm(_ _)m

来週はちゃんと月曜に投稿します(^^)

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