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勇者なんてやめて旅をすることにした  作者: じゅじゅ
5 さおき、半魔になった編
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『異変、再び』


さおきたちが魔物を倒し始めて、何分経ったかわからないくらいには、魔物がほぼゼロになっていた。


「よーし!最後の一匹ー!」


「これは私がやるわ!」


ほうきに乗っているウィクと、背中に黒い翼を依然つけたままのさおきがスピードを出して最後の魔物に襲いかかる。その時だった。


「っ!ううっ…」


「やったねー!ってさおきくん大丈夫!?」


先に最後の魔物を仕留めたウィクが得意気にさおきの方を向く。そのさおきは少しだけ吐血していた。


「ウィク!行っちゃダメー!」


アミリエが、ウィクの速さを上回るスピードで止めに入る。


「でも!」


「さおきがおかしい…さっきと比べて魔力量が倍増してる」


「まさか、また…」


ウィクの脳裏をよぎったのは、有希を助けたときのあの状態のさおき。雰囲気も気配もなにもかもが違って、まるで別人になったかのような、あのさおきだ。


「しかも、今回は一筋縄じゃいかなさそう…とにかく、アルドラさんたちがいる本陣に戻って!すぐに防御体制を取るように伝えて。ここからは私がなんとかする」


「わかったわ!終わり次第すぐにこっちに、」


「来なくていい。最悪の場合、死ぬ」


「…」


ウィクはその後なにも言わずに、アルドラたちがいる本陣へと戻った。


         △▼△▼△▼△


熱い。身体が熱い。尋常じゃないほどに熱い。

重い。身体が重い。身体の芯から重い。

痛い。身体が痛い。なにも魔物から攻撃を喰らってないのに、身体中が痛い。


さおきは今まで、体験したことのないようなものを感じていた。


『お久しぶりです。今回は強制登場のようで。しかも、体の制御を失っている状態とは…』


久しぶりに“あいつ”の声がする。なにか言っていることはわかるのだが、それ以外はなにもわからない。


「がはっ!!」


苦しむさおきが目の前にいても、一歩も動かないアミリエ。それは、彼女がさおきに近づくとさおきから今放出されている大量の魔力の圧力に耐えきれない可能性があるからだ。


絶対防御アブソリュートブロックを使っても、せいぜい三発くらいかしらね…」


呟くアミリエ。アミリエが使える特殊技、l絶対アブソリュート。これには、破壊ブレイク防御ブロックそして、停止ストップの3種類がある。

これらは自分で開発した技であり、実験を何度も重ねているが”絶対”は存在しない。

だから、結局絶対に破壊できるわけでもないし、防御できるわけでもないのだ。


「自分で頑張るしかないのね…お姉ちゃんと、さおきの2人を相手にしながら…」


さおきの様子は、刻一刻と悪化してゆく。次第には、さおきを取り囲むように黒い竜巻が表れた。


距離を取るアミリエ。そしてこれからどうするか、思考する。


(さおきとお姉ちゃんの魂はすでに結合してるから、引き離すことは無理。だとしたら、ここでさおきを倒して、お姉ちゃんをさおきから追い出すとか?でも、私が100%勝てるとは限らないし…)


その末、至りついた答えはーー


「時間切れを狙うしかない…」


前に戻ってきていたときには、さおきが元の状態に戻っていた。つまり、さおきのこの状態には時間制限がある。その時間切れを狙うのだ。


「ーーーーーっ」


さおきを囲んでいた黒い竜巻が消える。そこから服、剣、雰囲気…なにもかもが違うさおきが現れた。


「さおきー!聞こえるー?」


試しに話かけてみるも、なにも反応がない。


さっきまで着ていた軽い冒険用の服とは大違いの、黒く魔力をまとった服とコート。しかも、剣は解析してみると元のさおきの剣ではなく魔力で作られた品だ。


「ダメ、か…」


そろそろ覚悟を決めるアミリエ。その意志表示として、自身も魔神化してさおきと応戦することにしたのだった。


           △▼△▼△▼△


「みんなー!早く、早く防御体制取って!」


息を荒くして、ウィクがテントへ飛び込んでくる。ほうきがジャストでアルドラの地図上に落ちるも、それを有希がなんとかキャッチした。


「いきなり驚かせないでくださいよー、全部終わったんじゃないんですか?」


「ち、違うの!リエちゃんと、さおきくんが、」


ウィクはまだ息が上がっているため、有希は自分の目で現場でなにが起きているのか確かめる。


「自分で見るので、ウィクさんはそこで休憩でもしててください」


「…わかったわ」


有希が千里眼で、さおきとアミリエを見る。すると、有希の目に映ったのは信じられない光景だった。


「なんで!?なんで先輩とアミリエさんが戦ってるんですか!?って言うか、先輩の目が真っ黒じゃないですか!完全に輝きを失ってますよ!」


「そういうことじゃったのか。この強大な魔力派はさおきから放たれておったのか…」


「?魔力派?私はなにも感じないですけど…」


「これを気づかぬというのか!?お主、魔力量いくらなんじゃ…」


アルドラたちが驚いているも、近くにいる騎士や兵士が防御結界を張る準備をしていた。


「とりあえず、状況を説明すると、さおきくんがまた前みたいなっちゃったの。しかも今回はすごく危ないらしいわ」


イスに座って、紅茶をすぐに飲んで軽く回復したウィクが立ち上がる。


「ひとまず、今から張る結界から出たらいずれ死ぬと思った方がいいと思う…」


さおきたちの方でなにが起きたのか、ウィクが説明しつつ、防御結界が陣営付近に張られた。


              △▼△▼△▼△


「ーーっ!」


互いに剣を交わし合うさおきとアミリエ。そんななか、アミリエはずっとなんとかさおきと話せないかいろいろ試していた。


(物理的に話すのは無理そう…、じゃあ魔法でやってみるしかない)


アミリエが、念話で思念でさおきに話しかける。


『さおき、大丈夫?』


すると、以外な人物から返事が返ってきた。


『本当にごめん!とんでもないミスしちゃったの!』


『お姉ちゃん!?』


急に作品自体のプロローグを改変しました!内容は改変前と変わってないですけど。

なんで改変したの?などと思っている人は活動報告へお願いします!

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