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ふたり?ひとり?

 これはまだ暑い日が続く夏の夜の事です。


 当時小学生だった僕は同じクラスの友達2人と一緒に肝試しをすることになりました。

 この辺りは山が多く絶好の肝試し場所が多いのです。

 家から少し歩いた山道を歩いているとメンバーの一人前川君が突然近くの崖を指さしてこう言いました。

「なぁ、知ってるか? この前ここから人が落ちたんだぜ」

 するとメンバーの武井君が「じゃぁ下も見に行こうぜ」と言い始めました。

 崖の下には道路があり少しながら車は走っています。

「やめようよ」

 僕がそういうと武井君が

「じゃぁ多数決な。 前川は行くか?」

「当たり前だろ」

 前川君は賛成です。

 多数決で負けた僕は渋々行くことになりました。

 崖の下の道路に下りるとそこには警察が用意しただろう黄色いテープが貼られていて居ました。

「ここだここだ」

 前川君と武井君はその場所をウロウロし始めました。

 怖かった僕はその場で2人を待ってました

 しばらくして怖さの限界が来た僕は前川君と武井君に 「もうそろそろ帰ろうよ」と提案するとさっきまでノリノリだったメンバーは静かに戻ってきました。

 その時僕はきっと二人とも疲れたのかと思って居ました。

そして3人で家に帰るため道路脇を歩いていると後ろの方で武井君と前川君が何か言い争い始めました。

「絶対2人いた!」

と武井君が言うのに対して前川君は

「あれは一人だよ」

と言っていました。

僕は2人を止め何があったか聞くと武井君は

「あそこに人が2人居たんだ。なのに前川は1人だって言うんだぜ?」

それに対し前川君は

「だってあれは1人だよ」と答えました。

 すると2人は各自地面に木の棒で絵を描きました。

 その絵を見た僕は驚きました。

 なんと2人はまったく同じ絵なのです

 そこに書いてあった絵はまるで人間の下半身から下半身が生えているような絵でした。

足が4本なので武井君は2人と言っていて前川君はそれを1人とカウントしていたのです。

 なんでこんな幽霊を見たのだろうか?


 後日、転落事件の時の新聞記事を見るとそこにはこう書かれてありました。

『○月×日午後18時頃、○○市で崖から1人の男性が転落。下で受け止めようとした男性とぶつかり2人とも死亡』

 つまりあの時2人が見たのは飛び降りた人が下にいた人と上半身が無くなり下半身だけになったものだと。

今もまだ自分の上半身を求め2人一緒に探しているのではないだろうか?

読んでいただいてありがとうございます

これは友達が実際に体験した怖い話です


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