妻の陰謀（２００文字小説）

結婚して２０年。

今でも妻を愛している。

そして、子供たちも。

今日は娘の高校入学式。

妻と一緒に出席する。

式が終わると、妻は娘とお祝いの食事会。

息子も呼んでいる。

「じゃあね！」

僕だけ置いてけぼり。

そう、ＰＴＡの新年度役員決め。

他の保護者達と一緒に教室に缶詰。

妻の陰謀で僕がＰＴＡ会長をやる羽目になっている。

ただ、他の役員が決まらないと僕も帰れない。

「腹減ったなあ…」

「はいっ」前会長さんがおにぎりをくれた。