第41話:情報管理担当官が致命的に不足してる戦闘軍
沿岸砲の無力化を聞いた自分はひとまず安心した。
「……作戦は成功したか。あとはゴースト・イーグルがうまく動いてくれる事を祈るのみか……」
輸送艦の指揮官室はシンプルにまとまっているが、決して質素ではなく、むしろ豪華なくらいだった。赤いカーペットに、カラス机の会議台、自分専用のプレジデントデスクにふかふかな椅子。まさに贅を尽くしているが、ムダが無い。
タリスタ准将が報告のために訪れ、報告を開始する。
「先ほど、航空機動隊が帰還し、連邦の資源事情が見えてきました。金属にかなり混ぜ物をしているとの事と兵士を使い捨てにしてると……」
連邦もかなり厳しいみたいだな……ヴァルツ閣下が仰った通り、資源不足なのは間違いなか……
すると内線電話がかかってくる。
「こちらレイヴァス特務中将です」
相手の声は疲労と胃痛が声で分かるくらい果てかけている。
「中将閣下……情報部員を……」
「え?」
「情報部員を下さい!……もう限界なんですよ!レイヴァス戦闘軍の各師団の上手い配備具合やゴースト・イーグルの集めた情報を整理する準備で、もう限界です!」
ヤケじみたこの声でレイヴァス戦闘軍の情報部の人員不足を痛感した。
よくよく思い出してみれば情報担当官があまりにも少なすぎる。5万人の情報を1人で管理し、20名がかりで、レイヴァス戦闘軍を影で支えてくれるという過労働にも限度があるという事に気が付かなかった。
「あー……わかった。人材探してくるね。倒れる前に休んでよ……」
「本当にお願いします……あぁ、御先祖様迎えに来て」
ガチャんと自分は切る。このままではマズイ……レイヴァス戦闘軍の情報管理が致命的な影響を受けかねない。
すぐにヴァルツ閣下に通信魔導具で連絡すると……
「閣下も知っての通り、情報担当官は公式には募集しておらず、なおかつ適性検査もあります。そして50年前の戦争で白桜級ですら人員が足りてません」と断れてしまった。
ため息を吐きながら、夜の海上を窓から眺める。あの星々が人員ならどれほど楽だろうか……
星か……陛下に相談するか……
陛下に連絡すると真っ先に来た言葉が……
「帰ってくるのか!?」だった、ご光栄極まりないのだが「頼み事」と言うと不機嫌になる。
「情報担当官を送って欲しいのですが……」
「へぇ〜大変ね」
ヤバい小悪魔モードだ……
「なんとか十数名くらい送ってもらえませんかね?」
「そうねぇ……人材不足って辛いわね」
あぁ、もう!恥ずかしいけど陛下におねだりするしかないのか!!
「ご主人様、私の部隊に情報担当官を送って頂けないでしょうか?敬愛するご主人様」
「うむ!3日以内に送る安心しろ。満足したぞ、録音もしたからな。では、頑張りたまえよ」
サディストの心はどうなってるんだと思いつつ、書類の山に目を通す。
これらの書類はレイヴァス戦闘軍の必要資金とそれに伴う軍務省への要請書だ。
「自分……侍従長だったよね……?」
自分の役職に疑問を持ちながら書類仕事を続ける。朝まで寝れそうにない。
帝国国家保安局 軍務管理部にて
「我々がですが?」
「そうだ、女王陛下から我々軍務管理部第2課にレイヴァス戦闘軍の情報担当官として活躍せよとの事だ」
第2課のメンバーは25名いるが全員が帝国大学卒業で情報管理を専攻している、いわゆる管理のプロフェッショナルだ。
「ですが我々には連邦軍の要塞線の監視が……」
「そんなのそこらの兵士に任せておけ。というのが陛下のお言葉だ。いいか?我々精鋭第2課の矜恃に懸けてでもレイヴァス戦闘軍を支援するぞ!」
課長の言葉に第2課はあまり、やる気は起きなかったが上が指示したら、実行以外の道筋が無いのが国家保安局の職員というものだ。
「では、船旅に出るぞ〜!クルーズ客船とはいかないがな」
3時間後 指揮輸送艦 叡山 レイヴァス戦闘軍 管理室では
「人的戦力はまだ来ないのか!?」
副課長が怒鳴り散らし、コーヒーカップを壁に投げつける。バリン!という音がこの部署のストレスと限界を証明していた。
「入電!ゴースト・イーグル戦闘団が敵の位置、重砲の位置、騎士団の位置、その他複数の情報を送ってきてます!各師団長へ報告を!!」
課長の私はもう、力が無かった……もう……やだ……
その時、扉が開くが誰も挨拶はしない。どうせ、仕事か厄介事だからだ。
「帝国国家保安局軍務管理部第2課です。あなた方の支援に来ましたよ」
我々に天使が舞い降りた瞬間だった!視界が明るくなるのは何ヶ月ぶりだろうか……
こんばんは!黒井冥斗です!今日は休日で執筆もほとんどオフみたいなもので沢山お昼寝をしました。夢ってたまに良いインスピレーションにもなるのである意味勉強になります。皆様も本当にお疲れ様です。そしていつもご拝読感謝致します!今日は気分的にもう1話投稿しようと思ってるのでお時間のある方や通勤・通学の際とかに見ていただければ幸いです!




