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第39話:ヴァルツ海軍元帥の朝活

閑話休題 ヴァルツ海軍元帥の朝活

私は軍大学を首席で卒業した。あまり言いふらさないが、その時の癖で午前6時までは目が覚めててもベッドからは起きない。

軍大学にいた頃はラッパだったが今では……

コンコン

「ヴァルツ〜朝よ〜」

最愛の妻が起こしてくれる。

「あと25分……」

「寝過ぎよ。起きなさい!」

布団を取り上げられ、ベッドへの恋しさの中で軍服に着替え、日光を浴びる。吸血鬼が日光を浴びるというのも変な話ではあるが私の家系は日光に強く、朝日くらいならちょっと良い刺激くらいだ。

そのまま邸宅の階段を下り、娘に挨拶をする。

「おはよう、エスカレーテ」

「おはようございます、お父様。またお母様に布団を取り上げられてしまいましたね」

「軍大学より厳しいよ、さて、朝食にしよう」

二人でリビングに入ると既に妻がメイドの分の食事も作っており、メイド達が食器を並べていた。

「おはよう皆」

「おはようございます、旦那様」

エスカレーテも挨拶した後に席に座り、全員でいただきます。と言ってから血の醤油という人間からしたら珍味極まりない物を目玉焼きにかけて白米と一緒にかけこむ。

「お父様、今日もお部屋でお仕事ですか?」

「そうだよ〜、軍人は毎日が忙しいからな」

「そう……ですか……」

エスカレーテに耳打ちで内緒だぞ。と言い、私は銀貨3枚を渡す。

「お父様……」

「友達と遊ぶのは大事だぞ。今しか出来ないからな。じゃあご馳走様」

そしてリビングで葉巻を吸おうとする。しかし……

「あなた!娘の前でそんなもの吸うのですか!?」

「あ、いつもの癖だ……すまん」

そしてゆっくり階段の軋む音を聞きながら執務室に入り、葉巻ケースを開けると……

「また無いな……やっぱりボケてきたか……」

新しくデスクの棚から葉巻ケースを取り出して、一服しながら昨日も夜勤であろうラインルート君のまとめた資料を見る。

「やはり、我が国は地政学上厳しい位置か……まぁ、国土を移動するのは不可能だから……」

と独り言を呟きながら、家族で行った帝国のリゾート地の写真を見て、覚悟する。

今日の汗1リットルは味方と家族の血液1リットルに相当すると。

そのまま海軍軍令部から届いた書類に目を通す。

「あと5年……あと5年で退役か……」

初めて艦長を任された戦艦の模型を見ながら当時を思い返す。もうそんなに日が経ったのかと……同時に連邦と戦争が始まれば最後の戦争になると。

「華々しく飾りたいものだな」

そう言い、2本目の葉巻吸いながら、妻が瓶に詰めてくれたアイスエスプレッソを飲む。この幸せが長く続く為には自分も働くしかない。そう言い聞かせ、職務を全うする。


こんばんは!黒井冥斗です!まずはご拝読ありがとうございます!家族想いのヴァルツ海軍元帥を描きたくて、戦争描写前に加えました。本日はもう1話投稿するのでよかったらぜひ、見ていってください!

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