第35話:聖夜祭での愛の証
聖夜祭当日の夜 帝国城にて
自分はかつてないほどの賑わいを見せる城の中で中央貴族や軍務省高官達などのお偉方と沢山挨拶し、レイヴァス戦闘軍への支援を取り付けたりもした。ただ今晩は貰う側ではなく……
陛下が壇上に上がりスピーチを始めようとする。赤髪を綺麗にまとめて、純白のドレスをまとう姿は女王としての品格と女性らしい美しさが共存していた。
そう、彼女にこのネックレスをプレゼントしたいのだ。
「まず、今ここに居ない者が最も努力している事を我々は忘れてはならない。彼ら、彼女らの分まで今宵は楽しみ、次の聖夜祭ではきっと今ここに居ない者たちも盛り上げてくれるだろう。それでは乾杯!」
「「「乾杯!」」」
自分は陛下を探すが壇上から降りた後から見つからない。
その時目に入ったのがヴァルツ海軍元帥が最愛の奥様に自ら膝まづいて言葉を述べる。
「我が親愛なる妻よ、貴女が生まれてきてくれた事、私と出会えた事が定められし運命のように感じる。そしてこれからも共に歩んで頂けますか?」
奥さんの答えはもちろんイエスでネックレスを受け取る。自分も拍手した後に陛下をお探しする。
すると、突然横から引っ張られてカーテンの裏に入れられる。
「ミラエス!?」
「閣下は陛下をお探しなのですね。メインラウンジで1人血液ワインを飲みながら誰か来るのを待ってますよ」
「ありがとう!すぐに行ってくる!」
閣下の背中を見て、私は正直少し悲しかった。陛下じゃなくて、私を選んでくれていたらどれだけ幸せだったろうか……でも……
「閣下のお傍にいるのは私ですからね……」
涙の雨がポツリ、ポツリと垂れるがメイドとしての責務を果たす。
そして自分はメインラウンジに着くと帝都中を眺めれる絶景の中で陛下が1人ソファに座りなが、誰かを待っていた。
「陛下!」
「あら、レイヴァス。どうしたの?息を切らして……」
「これをどうしても渡したくて!」
月にかかっていた雲が晴れ、月光の下に赤いリボン付きの箱が陛下にもよく見えるようになる。
「これって……」
「なんていうかその……陛下は大切な存在だから……受け取ってください!」
陛下は少し黙り、一言。
「箱は持っててちょうだい……」
すると陛下は箱を開けて、この場でネックレスを着ける。
「三日月……私達の信頼の成長の証ね……」
その時だった、聖夜祭を祝う白い花火が何発も打ち上げられ、もう一度大切な陛下に言葉に述べる。
「陛下、愛しております」
「ふふっ知ってるわ。あなたが来て4ヶ月くらいかしら……不幸顔はまだ治ってないけど……そうね、私にとっては出会えたことが奇跡と運命に思えるわ。そして私を貴方だけの物したい気持ちも受け取ったから……浮気なんて許さないんだから」
陛下は背伸びして、自分と唇を合わせる。
その感覚は優しくて、温かくて、思わず、嬉し涙を見せてしまう。
その時だった。
パシャ!
「帝国広報新聞の者です!明日の1面はこれで決まりですね!陛下、侍従長閣下、何かお言葉があれば!」
「君ねぇ……雰囲気というものが……」
すると陛下は満面の笑顔で答える。
「私、ミスレイア・アルスヴァーンは侍従長閣下のものになりました!そう書いてちょうだい」
「かしこまりました!それでは!」
あまりにも早いやり取りで自分はほとんど口に出す余裕が無かったが、なんでミスレイア陛下はこんなにも自分のモノになりたがってるんだろう。
「陛下、ネックレスって何か意味とかありましたっけ?」
「え?……ふーん、そうねぇ、内緒♡、もう渡したのだから今更契約解除なんてしないからね」
「え?契約!?」
「では、レイヴァス!今後も帝国の未来を共に歩もうな!」
「はい!!」
そして聖夜祭後にヴァルツ閣下から「ネックレスは自分だけの物にするという意味がありますぞ。それを陛下にお渡しするとは、閣下には恐れ入ります」と言われ、自分は顔を真っ赤にした。
「フフッ、レイヴァスが私を愛してくれて、独占欲まで……」
私は受け取った後一晩中ネックレスを指でなぞっていた。
こんばんは!黒井冥斗です!まずは、ご拝読ありがとうございます!明日から仕事の方、休日出勤の方も皆様本当にお疲れ様です。
このシーンを書いてる時は特に記憶に残っており、深夜に寂しい時に書いたのを覚えています。もし、自分がレイヴァスでこの欲求を満たすには…みたいな感じで書いたらラブコメシーンでは最もお気に入りです。
さて、今日はこの1話で終わりですが、明日の投稿予定ではレイヴァスの最前線指揮を巡って、ヴァルツ海軍元帥とミスレイア陛下が大騒ぎします!ぜひ、お楽しみにしてください!ブックマークとレビューは大変励みになりますのでよろしければぜひ、お願いします!




