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第25話:双月の聖者

暗殺予告日 昼前

自分は帝国最高級の鍛冶屋に行き、陛下から頂いた剣を整備してもらっていた。もちろん整備してくれるのは自分が陛下に剣をプレゼントした時にお世話になった若き鍛冶屋の娘ミリーナさんだ。いや、ミリーナ師匠と言うべきか。

ミリーナ師匠には帝国国家保安局の許可を得た上で、なおかつ機密厳守も守ってもらう上での整備だった。

一見すると陛下から頂いた剣には傷1つない。しかし、ミリーナ師匠は見逃さない。

「ここ見て、侍従長さん」

小さな拡大鏡で覗くと僅かな亀裂がある。

「これは問題無いのでは?」

「短期なら大丈夫です。ですがそのパラディンズの暗殺者との剣の打ち合いが激しくなると危険です。補修しときますね」

あの時と違って、費用は任務ということで全額帝国持ちなのがありがたい。

そして師匠は何度も何度も打っては冷やし、拡大鏡で覗くこと2時間。

「ふぅ……やっとできたぁ。これなら多分聖剣と呼ばれてもいいんじゃないかな?……いや、ある意味魔剣かも?」

ん?どういう事だ?そう言えば何か違うインゴットも混ざてたような……

「パラディンズは聖職者なんでしょ?なら、強大な魔力は制御しきれないはずだから聖職者のみ傷付けると身体が動かなくなるようにしといたよ。あと基本性能も3倍上げたから200人は伐採できるよ」

おぉ……凄いのは分かるが人の命を奪うのを伐採というのは……ちょっとよろしくないかな。だが、ここまで仕上げてもらった以上文句は言えない。

「ありがとう。支払いは侍従本部でお願い」

「分かったわ。頑張ってね侍従長さん」

「こちらこそ急にごめんね、それじゃあ」

さて、剣は整えた。ピストルくらいあってもいいかな……その時だった国家総動員法の関係で子供が露天商をするのも珍しくなくなり、武器を売ってる子がいた。

「君、この回転式拳銃(いわゆるリボルバー)ってどれくらいの性能?」

「流石侍従の方!お目が高いです!なんとこれ、新型の軍用ライフル弾をすら発砲可能です!」

となると……パラディンズがたとえ鎧をまとっても剣が弾かれる事なく、致命傷を与えられるか。

「ちょっと見てもいい?」

「どうぞ!どうぞ!僕は誠実さも売りにしたいからね」

彼の布1面から拳銃を取り、吟味する。古臭い感じだが動作はシンプルに動く。最近の王族や貴族の方々は可憐だったり、優雅さを銃に求めるらしいが自分にはそんなの必要ない。

「気に入った。弾薬を12発付けてくれるなら金貨4枚でどうかな?」

「ご商談成立です!侍従殿!」

弾薬も吟味したが決して中古ではなく、新品だった。なぜ少年がこの様なものを?

「一つ聞きたいんだけどこの弾薬どうしたの?」

「気になりますよね……父さんが徴兵されて、上官の方から家が貧しいなら少し持っていって売れと弾薬を家に届けてくれて……上官の方も悪い人じゃないはず……」

自分は国家総動員法の法令を思い出して、彼を安心させる。

「大丈夫だよ、合法だ。話してくれてありがとう。君は信頼を売りにしてるならその素質は間違いなくあるよ」

「ありがとうございます!侍従殿!」

彼にはチップとして銅貨3枚を追加で渡してから城へと戻り、夜遅くになるのを静かに待った。

そして暗殺日 2時間前

予定通り、陛下の部屋にお邪魔する。もちろん部屋の外にはエルメンド騎士団長が待機していた。

「よく来たわね、変態侍従長さん」

「侍従長さん……私まだ……心の準備が……」

え?なんか心の準備が必要なことって言ったっけ?

すると陛下が上着を脱ぎ、ヘルシア閣下も脱ぎ始める。

「ちょっと!ちょっと待って!なに!?なんで!?」

「お前が寂しいという言うから要するに慰めて欲しいのかと思ったが違うのか?」

「陛下……ヘルシア閣下もお願いだから服を着てください……女王姉妹を抱いたってなったら帝国国家保安局が黙ってはないので……」

2人は少々残念そうな顔をして寝巻きを着るが、自分としては守るべき存在にそんな風に手を出せば矜恃というものが粉砕されてしまう。

「あのぉ……侍従長さんはどうして軽装鎧なんですか?」

しまった……そこの説明考えてなかった。ここは最初会った時みたいにアドリブで……

「お2人に何かあった時に守り切るためです」

「侍従長さん、私には魔眼が……」

「よせ、ヘルシア。こいつはあー見えても強力な吸血鬼の血を引いてる心配するな。護衛は任せて私達は寝るぞ」

自分はおやすみなさい。とだけ告げて、窓を見る。

雲が月に覆い被さるようになったその時だった。腕時計を見ると定刻、ここしかない。柄を握りしめ、覚悟を決める。

バリーン!!

激しく耳障りな音と共に、ガラスが割られ、軽い発砲音が鳴る。

拳銃だ。だがカラスを割るために使われたようで、陛下もヘルシア閣下も、そして自分も無事だ。

「お前が人間なのに吸血鬼に寝返った裏切り者か……」

白い神父服を着た、声からして男性は聖騎士のみが持つことを許されるパラディンソードを両手に持つ。パラディンソードは不気味に輝きながら、彼の者の身を示す。

「貴様……報告書通りなら……聖騎士、双月の聖者か!?」

「いかにも。そして君達3人を殺すものだ。神罰の代行者として執行の儀を執り行う!!」

お互いの殺気で本当に火花が散りそうになりながら、陛下はヘルシア閣下をお守りしながら、陛下も戦おうとする。

「エルメンド騎士団長!2人を!!」

すぐに扉が開き、2人を無理やり連れ出すエルメンド騎士団長を背に、陛下のお声が聞こえる。

「レイヴァス!!貴様!!私達だけを!!」

「申し訳ございません……陛下……」

双月の聖者が対吸血鬼結界を張る前に拳銃を素早く引き抜き、発砲する。

ドンッ!という音と共に発せられた弾丸が結界具を破壊し、ついに1体1での戦いが幕を開けた。

こんばんは!黒井冥斗です!いよいよ、週明けですね。自分はもう異常な気温差で腹痛と下痢でやられております…

さて、ついに双月の聖者が現れました!今晩はこの戦闘をお届けしたいと思います!皆様もどうか体調を大事にしてご勉学、ご勤務頑張ってください!

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