忙しい朝
Prrrrr・・・・Prrrrrrrrrr・・・
携帯が鳴っている・・・
ぼやける頭を振りながら電話に出る。
少女の声「マネージャーさん?車来てないけど寝坊ですか?」
時計を見ると迎えにいく時間ギリギリだった。
彼女にすぐ行くといい急いで家を出た。
うっすらと覚えている昨夜の夢を思い出しながら・・・
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車の中。
少女「マネージャさんが寝坊だなんて珍しいですね♪」
普段見慣れない自分の姿を面白おかしく茶化す彼女。
少女「それとも夢見が悪かったんですか?」
ドキッっとした・・・
今朝着替えている時に昨夜の夢をぼんやり思い出していた。
真っ白い部屋で彼女ととても信じられないような話をした夢。
チュ・・・
突然頬に柔らかい感触が
少女「そんな怖い顔しないで下さいね♪」
実は彼女と付き合っている。
マスコミに絶対に知られてはいけない秘密なんだ。
マネージャー「外でそういことは・・・」
少女「えへ~♪」
マネージャー「まったく・・・」
少女「「悩んだって運命は変わらないのにさ・・・」」
ボソッと彼女が何か言ったような?
マネージャー「何か言った?」
少女「何もいってないよー何もいってないのですー」
?
よくわからなかったが会場に間もなくつく。
仕事をがんばろう。
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ステージは順調だった。
1曲2曲、と続ける毎に会場の声援が大きくなっていく。
これならメジャーデビューだって夢じゃ・・・
ステージの端から1人の男が走ってくる。
男A「君の事が大好きなんだー一緒になろう!!あの世で一緒になろう!!」
マネージャー「警備は何を!!まずい!!」
少女「え?」
全力で走るも男の持つ刃物は・・・
無慈悲にも、彼女の腹部に沈んで行った・・・
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すぐに病院に連絡が入り救急車で搬送を始めた。
少女「結構・・・楽しかったね・・・・」
マネージャー「大丈夫だって、手術すれば・・・きっと・・・」
少女「ううん・・・もういいよ・・・・」
彼女がどんどん冷たくなっていく・・・・
少女「だって・・・もう[ガジェット]終わりだもん。」
え?
[ガジェット]?
なんで彼女がその単語を?
少女「メジャーデビューまでいけなかったか―」
もう死ぬというのに彼女は明るくしゃべっている。
マネージャー「なんで?どうして?何がおきて?」
少女「ほ~ら、マネージャーは今、人形でしょ?悲しそうに演技して最後を飾ってよ♪」
なに?
人形?
演技?
最後って?
いろんな謎が次々出てくる中彼女は言い放った。
少女「あ~あ、ほら、もたもたしてるから時間が来ちゃったよ。」
少女「ありがとマネージャーさん♪結構楽しめたよ」
少女「じゃぁ次の[ガジェット]の世界でも会えたら仲よくしてね♪」
ピー・・・・・
機械は正確に彼女が息絶えたことを示した・・・
マネージャーという自分の意識もまたそこで終わり目覚めることはなかった。




