↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花よりドラゴンよりヘビ  作者: 赤条あめ
第一章 王立学園
PR
1/1

第一話 伝説よりヘビ

 一日中、眺めたい——


 少女の「それ」に対する想いだった。

 いや、想いというよりは愛なのかもしれない。なんせ、少女の熱愛は「それ」だけにしか向いていない。

 

「それ」はゆらゆらと動き、「シャー」と威嚇する。そして少女の気分をますます上げる。つまり、少女にとっては可愛いと認識しているようだ。

 

 その少女も、可憐な容姿をしているのが事実。長い黒髪を三つ編みにし、ちょっとした特徴のように碧い目が印象に残る。顔立ちも整っていて、誰もが見ても「お人形さんみたい」と言えるだろう。……本人は一切、思っていないが。


 街角で「それ」を見る少女はつぶやく。

「ドラゴンもこの子のように小さかったら、可愛いんだろうなぁ」

 今、自分の頭上に飛んでいるドラゴンは、返事をするように羽を鳴らした。




 少し、昔話をしよう。

 昔、レティリーヤ王国は、小さい面積ながらも農業、工業とも栄えていた。実のところ、大国よりも栄えていたとも言える。だからなのか。移民が年々増えてきた。レティリーヤ王国としては、元々少なかった国民を増やすことが出来て万歳。しかも働く人も増えて、ますます発展する予定だった。そう、予定だった。


 悲しいことに、世界的な飢饉が起こった。世界は震えた。こんなにも大規模な飢饉は初めてだからだ。各国は焦りつつ、冷静に対応した。レティリーヤ王国も例外ではない。しかし、だ。


 レティリーヤ王国は人口が本来は少なかった。レティリーヤ人の優しい性格とも言えるが、争いはほとんどなかった。すると、どうしても「ルール」はいらなくなるのだ。もちろん、「法律」はある。税を納めようね、とか。学校には行こうね、とか。まあ、そんなものである。


 法律がままならないのに、移民が増えた。イコール社会が乱れるとしか言えない。お偉いさんは、未来のことばかりに気をとらえられて、目先のことには気づかなかった、ということになる。移民が増えてから、すでに人々は争いをし始めていた。そして飢饉が起きた。尚更、争いは避けられない状態になった。


 そこで、レティリーヤの人々は空にいるドラゴンに助けを求めた。他の国も大変な中、助けを呼ぶのは誰にも出来なかった。


 ドラゴンは助けに応じた。一つの代償とともに。

 


「ほえ〜。初めてちゃんとしたバージョンを読みましたけど、長いですね。この伝説」

「フィディ!伝説じゃなくて、本当の話だよ。ほら、実際にドラゴンはこの国にいるじゃないか」

 

 フィディと呼ばれた少女は、図書館の窓を見上げる。空は青くて晴れ晴れしていた。


「でも、ですよ。この話はうんと昔の時代に書かれたじゃないですか。ですから、伝説では?」

 フィディは隣にいる少女に、確認するように尋ねる。

「フィディ……。あなたは、ドラゴンを見たことがないの?『事実だと確信がある伝説』と言ってくれるなら私、怒らないよ?」

 ゴキゴキと音を鳴らしながら、少女は拳を握る。なぜ、そんなに伝説か事実にこだわるのだろう、とフィディは思った。

 

「ふーん、そうですか。ねえ、ネリー。わたし、ネリーがおすすめしたこの本を読みましたから、わたしが読みたい本を読んでもいいですよね?よね?」

 ネリーは一瞬、眉をひそめたが、諦めた顔になった。

「……ええ、どうぞ。どうせヘビのことなんでしょう。フィディは本当にヘビが好きね」

 

 ネリーが話している最中に、本を読み始めるフィディ。

 学園の宿題をしに図書館に来たのよ。本を読むために来ていない!というネリーの思いは伝わることもなく、フィディは本の世界に没頭した。

 


 フィディ・スリートクはヘビだけが好きだ。

 ヘビ以外、興味がない女の子だ。

 そこだけを見ると変人なのだが、実際は成績が優秀な羨ましい存在である。

 おまけに可愛い、とネリーは吐き出すようにつぶやく。そして、変人度が低かったら、フィディはもっと友達ができたのかな、と考え、深いため息をつく。本当にヘビのどこがいいのだろうとネリーは、言葉にしたくなったが言っても、何も変わらないので口にはしなかった。


 先程の伝説(史実)通り、この国にはドラゴンがいる。元は、空界にいたドラゴン。なんやかんやあったらしい。

 当たり前のようにドラゴンがいるこの国で、「ドラゴン使い」というものが存在する。なぜか、子供達には憧れの職業だそう。ネリーも表に出したことはないが、内心憧れている。


 そんなネリーは、フィディも一緒にドラゴン使いを目指そう、と変人に声をかけるが

「いいえ!たとえネリーのお願いだとしてもわたしは、ヘビ一択ですから!」

 本人は至って普通の女の子だと思っているらしい。

作者、ヘビの知識が全くありません。

フィディの方が詳しく知っています。すごい!

これから勉強します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。