秘密の女子会。
「ルシアちゃんとエリーナちゃんと私とで一緒にこの国のお店でも見て回らへん?」
「レベッカ様とエリーナ様がよろしければご一緒したいです…こちらの国は伺ったことがなかったのでぜひ、見て回りたいです!」
ルシアさんはレベッカの話に興味津々の様子だったのが珍しくて意外な一面が知られた気がします。
「私もぜひ、同席させて下さいませ!」
こうしてノルさんがお仕事をしている間に私たちで『女子会』をすることになりました。
道中も話が尽きることなく、気づくと王城から城下町へと移動していた。
「ノルはどんな人なん?アレだけ話しても全ては理解できんのよね〜」
「ノル様は博識でいて、謙虚な方でございます。」
「ノルは優しいですわ。それでいて真が強い方です」
まさか、ルシアさんに先を越されてしまうとは……不覚でした。
「二人ともノルの話をすると…数段は上舌になってはるやないの!ホンマに好きなんやね〜?」
面と向かって愛を問われると照れ恥ずかしいけど、大事に思っているから伝えたい……
「ええ……ノルは私の全てですわ!」
「私もお慕え申しております…従者としても……」
「ルシアちゃんはもうちょいさらけ出さなアカンよ……ノルを振り回すくらいの度量を見せんと!」
レベッカさんの言葉にルシアさんは顔を赤らめながも真剣に聞いていた。
「そうですね…私は……ずっと側に居たい。」
「なら、猛アピールは必須せなアカンよ!」
私はルシアさんの心境の変化に心からの喜びとちょっぴり嫉妬を抱いていた。
ノルは一人の妃が独占して良いお方ではない…今後は様々な活躍をされるでしょう……国を立ち上げたあの日から目が離せません!
城下町に着くと早速、レベッカさんオススメの服屋に連れて行ってもらいました。
「ここは私の行き付けの服屋…ザヘナ。」
嬉しそうに語るレベッカさんを見ていると最初に会った時のサバサバした印象が無くなり、どちらかと言うと私たちと歳が離れてないからだとは思いますが、はしゃいでる姿は可愛らしかった。
店内に入ると豪華な装飾が並べられているのかと思いきや、庶民でも入れるような店内には数人の従業員が働いていた。
「あら、レベッカちゃん!お久しぶりね〜♪」
「おばさま〜お久〜!来てやったやんから少しくらいはマケときや!」
出会って数秒で値切り交渉する辺りはレベッカちゃんらしい。それにしても国の姫に対しても関係なく話せる関係は素晴らしいです!
「また、調子乗ってからに…どこで覚えたんやろな……はぁ。」
「いやいや、アンタからやからな……あっ、この人は私の師匠やねん!」
「「師匠!?」」
「初めましてワテがこの子のお母さんですねん……キャハ♪マリアナって言うからマリーって呼んでな?」
流石はレベッカの師匠さんです……ちょっと…
いえ、かなりぶっ飛んでいます!この話し方ができるようになれば……もっと貿易とかにも活かせそうです!
こうして服屋ザヘナにてトーク術を学ぶことになったエリーナとルシアは何処から分岐を間違ったのかと思うことになるのだった……。