小国との交渉段取り。
ノルに協力してくれる事になったグレイス辺境伯が味方に着いた。
更にグレイス殿の娘でロールさんが率いる仲間達で冒険者パーティーで【白雀】として活動しているらしい。
そのパーティーが僕らの村に滞在し、用心棒として村を守ってくれると約束してくれた。
僕の夢への第一歩としては上々だろう。
―次の日の朝―
朝、目を覚まして2階の個室から1階のリビングへと階段を降りると良い匂いが鼻に広がった。
(何だろう……美味しそうな匂い……)
キッチンには朝食の準備を始めていたルシアが慌ただしく動いていた。
(声は…掛けない方が良いかな…忙しそうだし。)
そんな事を思っているとルシアがこちらに気付いて作業を止めて僕の前に近づいて来た。
(朝からルシアの顔見れて幸せ……)
「ノル様、おはようございます♪」
「あぁ、おはよう ルシア♪」
「もうすぐ朝食が出来ますので少々、お待ちくださいね。」
「うん!楽しみ♪」
ルシアは少し機嫌が良さそうに思えた。
その後はロールとレイチャード殿も起きてリビングに人が集まり始めていた。
「おう!ノル……おはよう。」
「おはよう ファル!」
「ちょ……ファル失礼でしょう?」
「ロールは気にし過ぎなんだよ!」
「コラーッ!」
「良いよ、良いよ♪僕は敬語よりも友達みたいな感覚で話してくれた方が安心する…かな♪」
「ほら〜ノルはこう言ってんぜ?」
「全く……」
「ロールもゼノビアもまだ寝てるみたいだけど……フレアも皆んな敬語は使わないで良いからね!」
ロールとゼノビアと父であるレイチャード様とで敬語の話を止めるかどうかの話し合いが行われ出したのだった……。
(気軽に良いのに……)
「ヤッバ……寝過ぎちゃった!!」
「おはよう フレアさん!」
「あっ、おはよう ノルっち!」
(新鮮なあだ名だぁ〜友達って感じ!)
「所であの3人は何してんの?」
「実は……」
「なるほど……って!そんなことよりも小国に連携を求めるんでしょ?早めに動かないと帝国に悟られちゃうよ?」
「あっ……そうだった!」
「えっと……何やら僕が知らない内容が飛び出したような気がするんだけど……」
「それについては私からご説明します。」
ルシアが慌てて駆け寄って来くると僕のいない間に行われた密談の内容を話して聞かせた。
「実は……」
内容はこんな感じ……
小国の財政難が深刻な問題になっていて出稼ぎ労働者は増える一方で小国には利益になる産業が無く、潰れてしまう国が後を絶えないらしい。
そこで村に小国を勧誘し、産業を作りつつ、労働者を手配してもらったり、住居がない人間への住居提供をしながら村に人を集める計画です。
「え……と、産業のビジョンはあるの?」
「もちろん考えています。」
専門職の人材を何人か知ってますのでその方達をリーダーにして裁縫師、調理師、装飾師、お店経営などの職に雇用し、流通の基盤も整備する予定です。
「私のプランはいかがでしょう?」
「まさか、そこまで考えているなんて…驚いた。」
(メイドの仕事じゃないけど…頼りになるな…)
「じゃぁ、プランはルシアに一任するから好きに動いて……でも、報告はお願いします!」
「かしこまりました。ノル様。」
僕は今日も開拓と建築を進めるかな……
たぶん、この調子だと早くも村に人が溢れそうな予感しかしないよ…はぁ……のんびりと村を作る予定だったけど、仲間がやる気なら頑張らないとな!




