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誕生。

 ラスタード帝国二代皇帝の父レイ・ラスタードと母エリー・ラスタードから生まれた。


「オギャー、オギャー」

(おしっこ出そうだよ?出してイイかな?)

「あらあら…ご飯かしらね〜」


 こちらのマダムは使用人である。僕のお世話担当らしいけど……少し噛み合わない。

 ジェネレーション・ギャップというやつだと思って諦めて泣くとしよう!


「オギャー、オギャー!?」

(ミルクじゃないよ、パンツだよ!?)

「あら?おしめが濡れてるわね…替えましょうね」

「バブゥ、バァ♪」

(よし、正解だ!しっこ臭くなる前で♪)


 

 ◇◇◇

 僕の名前はノル・ラスタード。今はもう10才になった。何にでも興味を持つお年頃で今は経済について深く学んでいる。

 

 そして僕には兄上が居る。あまり、会った事は無いけど大臣達からはとても優秀な方だと聞かされていて話をしてみたいと思っているけど…なかなか会えない。

 母が違う理由で王位継承権は第二位だけど僕よりもずっとすごい人…名をレオン・アルバート。14才の申し子だ。


 そして僕にはもう一つ。楽しみがある。


 それは……


「おはようございます。ノル王子。」


 この人はメイドのルシアさん。主に僕の近辺で仕事をしてくれている出来るお姉さん!

 見た目もキレイで特に緑色の髪がステキだ。

 

「おはようございます。ルシアさん。」

「どちらに行かれるのです?」

「えっと……トイレ?」


 ジーッと鋭い目で見てくる…まぁ、いつものことなんだけど。彼女はかなり勘がイイから嘘はおそらくバレている。


「なるほど。トイレは反対の方…つまり距離を稼いで限界にチャレンジされている…と言う事ですね」

(分かってて言ってるなら面白い表現だね。)

「そう言うことなんだよ…またね!」


 僕は足早にルシアさんから逃げる様に曲がり角を曲がる時に見えたルシアさんのクスッと笑う姿が目に焼き付いていた。


 やっぱりルシアさんはかわいいな…♡


「いけない、いけない。

 計画がバレちゃうとこだったよ。」


 誰からも見つからずに王城を抜け出すルートは地図を見てリサーチ済み。たまに失敗するけど。

 十回目だけど見つかったのは二回くらいだから上出来な方でしょう♪


 王城の使われていない古びた部屋が一階にある。それは正門入り口の反対側に位置していて時間帯に寄って誰も近づかない"秘密の部屋"を見つけた。


 以前は2階から隣の木に飛び移ったり、シーツを使ってロープみたいに降りたりしていたけど…その度に城兵に見つかって父上に報告され、怒られたものだ。


 今はそんなヘマはしないです!


 さて、この茂みの先の壊れた城壁を抜けたら城下町へと遊びに行けるぞ。


 僕は民の暮らしを観察し、悩みを聞きに城下町へと向かうのだった。

 

 

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― 新着の感想 ―
王子が隠れて、城の外に出たら、その王子のお世話を担当している人、失職だけで済む問題なのかな。
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