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【mean―意味なき世界―】  作者: 落世
プロローグ【ある夏の日の丘の上】
1/28

問。



 小高い丘の上、生まれ育った集落が一望出来るその場所に。

 幼い少年が一人、静かに立ち尽くしていた。


 蒸し暑い夏風になびく髪を押さえつけ、光を宿さない黒より暗い瞳―――色濃い〝絶望〟を写した瞳の少年は。

 ふと、考える。


―――――自分は、何故生まれてきたのか―――――


 自分が生まれた意味を、生きる意義を、誰とも知らぬ誰かへと問う。

 青く、ただどこまでも青く澄んだ()()()()()()()()()()―――


―――――人類は、何故生きるのか―――――


―――――この能力(ちから)は、何の為にあるのか―――――………と。


 何も知らない、無知で愚かな少年は―――だからこそどこまでも純粋に、率直に、思うままの疑問を口にした。


―――しかし当然と言うべきか、その〝問い〟に答える声はない。

 その正解を見つけられた者など、今だかつて存在せぬが故に―――――。


 この世で最も難解な〝問い〟は、その時点で〝答え〟が存在していないモノだ。

 いくら調べようとも、その〝答え〟を知ることは出来ない。


―――――それならば、自分のチカラで見つけ出すまでだ。


 世界の誰も知らないであろう〝解答(こたえ)〟。


 だがセカイの何処かに、必ずあるはずの〝回答(こたえ)〟。


 その〝真実(こたえ)〟を求めて、少年は今、ゆっくりと歩き始める―――――。




これが、全ての始まりだった。

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