まったり共同生活開始・その4
翌朝。
子どもたち、今日は少年たちも一緒に街へ。
ひとりで散策する予定だったが、地元のガイドは心強い。
10人ほどの子どもに囲まれて歩くので目立つこと目立つこと。
だけど、おかげで住人たちは気安く接してくれる。
フードをとってるのもあるかもだけど、やはり子ども効果じゃないかな。
しかし、本当に雪国だなぁ。
空は明るいのに雪は……ゆっくりとだが降りっぱなし。
畑とか家畜とかどうなってるんだろ?
その辺も一度見てみたいな。
街並みそのものは特別変わったところはない。
しかし、やはり土地柄の品物は見ていて面白い。
これは……パンの実?
いきなりファンタジーな名前キタコレ。
「うん? 大麦玉が珍しいのかね? ……ほぉ! 他所から来なすった人かい! コイツはねぇ、中につまった花粉に水やミルクを加えて練って、後はそのまま焼いたり……肉とか野菜とか、色々つめて焼いたりするんだよ」
ほー。
ちょっと失礼。
うん、かなり固い。
バスケットボールくらいの大きさで、木材叩いてるような感触。
昨日の夕食も今朝もパンが出てきたけど、こんな土地で麦が育つのかと疑問だった。
こんだけ頑丈なら、雪の中でも育ちそうだ。
気候に合わせた進化なんだろうな。
しかし……最初はなにも考えてなかったから気がつかなかったけど。
広い。
広いぞこの街。
東西南北でエリア分けされてるだけあって、かなり広い。
帝国の領地、伊達じゃないな!
……うん。
案内、終わらないぞコレ。
いや、別に急ぐ用事なんてなにもないんだけどさ。
親切心で案内してくれている子どもたち、あんまり連れ回すのは気が引ける。
「べつにオレたちもヒマだし。な?」
「それに、いっしょにすむ仲間だしな。コーハイのメンドーを見るのは、センパイの役目なんだぜ!」
やんちゃ坊主だが気のいい連中じゃのう。
と。いうわけで。
ならば人生のセンパイとして、コーハイどもを世話してやらねばなるまい?
子どもたちのおすすめランチ、いただきましょう!
「あの、その、本当にいいんですか? みんな、けっこうな量を食べますけど……」
育ち盛りならそんなもんでしょう。
魔導水晶の買い取りが良好だったし、スノール領での稼ぎも悪くなかったからな。
軍資金はバッチリですよ。
「マジで! やった、オイ特盛りセット食おうぜ!」
「おっちゃーん! 鶏肉マシマシでねー!」
「オトコって、ホントはしたないわね~。でさ、ね! ね! なに食べようか? とりあえずトマトサラダみんなでわけて~」
「さんどいっち……さんどいっちをそーせーじ……でもおさかなふらいも……ぐぬぬ」
この国っぽい料理ってなんだろうな?
けっこう野菜も豊富で、寮でもサラダとスープ、具材豊富だったし。
しかし肉のメニューも侮れない。
揚げ物が多いのは土地柄の影響で―――刺身ッ!?
異世界で刺身とは……。
生で魚を食べる文化がある。
つまり、近くで新鮮な海の幸……水の幸? が。
おぉ……なんだか楽しくなってきたな。
それはそれとして。
料理、なに頼もうかな……むむむ!




