すっきり新天地
ルジャナ帝国。
フィンブルム王国の北、グローインド王国よりもさらに北。
年間通して国土を雪で覆われた、正真正銘の雪国。
ルジャナ帝国。
帝国かぁ。
帝国がふたつって変な感じ。
『別に大陸に帝国はひとつまで、などという決まりはないがなぁ。まぁ気持ちはわからんでもないのぉ』
念のため。
丁寧に厚着をして、祝福効果は最小限に。
もっとも、街の中は想像以上に快適なんだけど。
結界、侮り難し。
「東方プロミネーズ領は食料生産に力を入れているからな。生産量や種類を増やすために、結界もどんどん強力になっていったワケだ」
ギルドまでの案内をしてくれるのは、クラスBのパーティー。
一緒にいたクラスDのパーティーはダウン中。
慣れない遭難で消耗したとか。
……遭難に慣れてるのもどうなの?
クラスAのパーティーは区長へ報告に。
なにやら大事な依頼を受けていたとか。
もちろん詮索はしない。
マナー違反だよ!
さて。
新しい土地で生活を始めるワケだが。
当然ね、金。必要。
買い取りカード使えますかね?
「大丈夫ですよ。ハンターカードとは違い、買い取りカードはどこでも同じようにつかえますので。……ふむ、これはこれは。査定を奮発しなければなりませんな!」
道中で手にいれた魔導水晶を出してみた。
珍しい者は高値で売れる……のはゲームだから。
需要がなければお金にならんのだ。
と、懸念してたんだけど。
「術師協会、あとは商人組合でも鍛冶職人あたりが欲しがりますので。技術屋にとってはデュラン様の仰る通り、珍しいは価値なのでございます」
モノクル付けた紳士は機嫌良さげ。
俺は儲かり、客? は喜ぶ。
うむ。なにも問題ないな。
資金、無事に確保。
さて、お宿をどうしようかな……?
「おい、デュラン。しばらくここを拠点にするなら、安く寝泊まりできる場所を案内してやる」
道中で一緒だったクラスBパーティー“氷のバラ”のリーダーからのお誘いきました。
金色の瞳がセクシーな蛇人族のレディ、キルシア嬢。
言葉の使い方はクールでも、なかなかフレンドリーで話しやすい人だ。
そうだな。
せっかくだし、地元の人のオススメ。いいじゃない!




