表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

70/306

旅立ち、もうひとつ

 どうも皆様、こんにちは。


 サミルニール・エレと申します。


 ………。


 はい。


 けっこう前に術師協会にデュランさんを勧誘した者です。


 これでもクラスAのマジシャン、協会の幹部です。




 元、ですが。




 デュランさんがスパイと疑われ、その影響で除名処分になりました。


 しくしく。


 はい。


 実は特に困ってません。


 術師協会、正直なところ私にはもう退屈な場所になっていましたので。


 だからこそデュランさんに声をかけたのですが……まさかこんなことになるとは。


 あれです。


 協会まで疑われたら困るからと切り捨てられたワケですね。


 えー、と。


 一応、私もそれなりに貢献してきた自負がありました。ので。


 国境を越えるための書類だけ貰っておきました。




 さて、私もぼちぼち旅に……おや。


「おう、お前か。どうしたそんな格好で? フィールドワークたぁ珍しいな」


 騒ぎの当事者のひとり、ボルバンさんでした。


 どうやら王都から解放されて戻ってきたようです。


 私は……かくかくしかじか。


「まるっとうしうし、ねぇ。そりゃ災難だったな。しかし、そうかぁ。デュランがいないなら、せめてお前さんの意見を聞きたかったんだが」


 ふむ?


 なるほど、件の“仮面の救世主”とやらが使った不思議な技について。


 ざっくりと聞いた限りでは……そうですね。


「どうだ? なにか心当たりはあるか?」


 いいえ、まったく。


 広範囲と対象識別。


 それだけでもかなりの高等術式ですよ?




「そうか……そういえばデュランのヤツ、ここを去る前になにやら面白ぇことしてったらしいじゃねぇか?」


 あぁ……あれはスゴかったですね。


 召喚術式は研究段階だったのに、まさか完成形をあっさり目撃することになるとは。


「氷の妖精かぁ。俺も戦ってみたかったなぁ」


 少々、意外でした。


 気にかけていたわりに、なんだかアッサリしてますね?


「……まぁ、な」


 ……旅人ならば、ですか。


 彼の目的は術式の研究。


 旅はその手段であり、この街は一時の休息でしかなかった。


 たしかにそう言われては納得するしかないでしょう。




 ハンターたちの中には感傷的な人たちもチラホラ。


 私も正直なところ、ちょっとだけショック。


 ですが。


 彼が、デュランさんが術式の研究の旅を続けるならば、いずれは再会も叶うでしょう。


 では、懐かしの故郷へ帰るとしましょうか。


 魔導学院都市ストディウムへと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ