どきどき昇格試験日和
紆余曲折ありましたが、素材は無事ゲットだぜ!
あとはどんな効果を付与するか。
ここでやり過ぎてはいけない。
ほどほどに効果があって、それでいて他ではなかなか手に入らないぐらいには珍しい物を。
方向性は決めてるんだよね。
弱めの効果を複数重ねる予定。
複合効果の付与は手間がかかるので買うと値段も高い。
プレゼントとしては悪くない……と、思う。
とりあえず試作。
指輪の形に整形して。
効果は……体力回復、霊気回復を……割合で……1パー……いや、0,3パーセントぐらい。
それを……んー……2分くらいのペースで……。
よし。完成。
あとは誰に試してもらおうか?
そう、だな。
森の牙の教育を押し付けちゃったからな。
ブレイドテールにでも渡そうか。
善は急げ。
さっそくハンターギルドへ……おや。
「ん? ああ、デュランか」
道具屋の前にマゼンタがいた。
そして店の中には森の牙のメンバーが。
「クラスDの昇級試験の準備だ。今朝がた試験を開始したんだ」
ほー、とうとう昇級を……。
って、開始してから準備なの?
「試験内容は開始まで知らされない。出された条件に合わせて素早く準備を整えるのも評価のうちだ」
なるほどねぇ。
世の中、なんでも事前準備できるとは限らんもんな。
依頼に合わせて臨機応変に行動できるか。
「そういうことだ。まぁ、今回はよほどのことがない限り問題はないだろう。運が良かったものでな」
試験で要求された魔獣の素材、訓練中に入手したことがあるものばかりらしい。
日数制限を込みで考えても合格できる可能性は高い、と。
なるほどねー。
「それで、お前はどうしたんだ? いつもならこの時間はもう狩りに出かけて……私たちに用事? ふむ、アクセサリーの試作品を、か。これが……ほぉ……?」
渡した指輪をマジマジと眺めるマゼンタ。
幅五ミリくらいの、真っ黒のリング。
これはブレイドテールの猫娘たちに試してもらうつもりだったので、猫のシルエットをあしらってみた。
ほら、あれ。
獲物に飛び掛かるときの伏せたポーズ。
「それで、霊気を通せばいいのか? ……これは、前にゴーレム狩りをしたときのアレか。あのときほど強力ではないが……」
猫のシルエットの部分が銀色に。
よし、効果は出てる…はず。
んー。
マゼンタ、機嫌良さげ。
気に入ってはくれたっぽい?
しばらく使ってみて感想よろしく。
「いいだろう。ちょうど監督官として同行する予定だったからな。……いや、たしかに監視もあるが、アドバイザーでもあるんだ。うん、そうだ。自分たちでわからないことを誰かに聞けるのも大事なことなんだ」
情報収集能力。
たまにいるらしい。
いらない見栄を張ってつまずくハンターが。
あったなそんな諺。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。
素直と評価されてる森の牙なら心配ないかな?
試験の期日は……四日間?
ふむ。
お金には余裕があるし、待ってみるか。
6人分だし、作るのも時間かけないと怪しまれるかもだし。




